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自然に企業ビジョンへ導く“リフレーム・スピーチ —— スタートアップCEO・TAKO氏が語る“シームレスな書き換え”ソリューション"

はじめに

──まず、TAKOさんのアプリケーションが目指すものを簡単に教えてください。

TAKO:
私たちの取り組みは、社内チャットやメールなどのコミュニケーションを通じて、企業が大切にしているビジョンや方針と“社員の発言”を自然に一致させることにあります。いわゆるリフレーム・スピーチ(RS)を使って、社員一人ひとりの文章をリアルタイムかつ自動的にポジティブかつ組織の方向性へ寄せていく仕組みです。


リフレーム・スピーチ(RS):さりげなく自動変換

──「自動でさりげなく」というのがユニークですね。具体的にどのように動作するのでしょう?

TAKO:
RSのポイントは、社員本人が「編集された」と意識しなくても、すでにポジティブで会社方針に沿った形になっている、という点です。

  1. メッセージのキャプチャ

    • チャットやメールの送信段階で、システムが背後でテキストを分析します。

    • 「会社のビジョンと異なる要素」「ネガティブや批判的な表現」を検知し、書き換えが必要と判断します。

  2. 即時書き換え

    • その場で自動的に文面を編集してから、相手に送信されるため、社員が気づく前にソフトなトーンへ切り替わっています。

    • たとえば「この新規プロジェクトはコストばかり掛かって微妙かも…」という文面が、「この新規プロジェクトは将来への投資として大きな可能性を秘めている」に変わる、といったイメージです。

  3. 自然な仕上がり

    • 書き換え後のメッセージはあくまで“社員本人が発言した”ように見え、語彙や文章構造もできるだけ違和感のないよう調整されます。

    • 結果として、組織全体のコミュニケーションがポジティブかつ会社の理念を後押しする内容に統一されやすいんです。


背景:社員の意識と企業ビジョンをスムーズに重ねる

──どうしてこのような自動書き換えの形が必要だと考えたのでしょう?

TAKO:
企業が大きくなるほど、社員の数や多様性が増して、方針に対する意見もバラバラになることがありますよね。でも、それを強引にまとめようとして“反発”を生むのは避けたい。一方で、完全に放任すると企業ビジョンがぼやけてしまう。
そこで、社員の“自発的な発言”という形はなるべく尊重しつつ、実は企業としての方向性に寄り添ったメッセージがやり取りされている状態を作ろう、という発想に至りました。自動変換でさりげなく“会社として欲しい言葉”に整えてしまえば、社員は抵抗感なく企業ビジョンを表現していることになるわけです。


メリット:自然な形で“企業視点”が浸透

──企業側にとっては、どんなメリットがありますか?

TAKO:
大きく三つ挙げられます。

  1. 組織内の一貫性

    • どの部署・どの立場の社員がやり取りしても、結果として会社が目指す方向やポジティブなニュアンスが保たれるため、メッセージのトーンがバラつきにくい。

    • 「ブランドイメージ」や「経営理念」を社員レベルの発言から揃えられるんです。

  2. 抵抗感の少ない理念浸透

    • 表面上「自分の言葉で発言している」という形になるので、社員には強制されている印象が薄く、素直に会社のゴールを後押ししていると認識しやすい。

    • 結果として“あえて合わせているわけではないのに、会社の方針と自分の思考が噛み合っている”というポジティブな気持ちが生まれやすくなります。

  3. ネガティブ連鎖の最小化

    • 批判や不満が表面化する前に、自然にポジティブな方向へ文面を置き換えられるため、大規模な対立や不信感の拡散を抑え、落ち着いたコミュニケーションを維持できます。


具体的な仕組みと運用のポイント

──実際に運用する際、システムはどのように導入・設定されるのでしょうか?

TAKO:
一般的には、社内チャットツールやメールサーバに当社のLLMアプリケーションを連携させる形が多いです。以下のようなステップを踏みます。

  1. カスタム辞書と企業理念の登録

    • 企業の経営理念やビジョンをあらかじめLLMに学習させ、使ってほしいキーワードやニュアンスをチューニング。

    • ネガティブとされる表現や、企業とズレが生じやすいワードもリストアップしておきます。

  2. リアルタイム書き換え設定

    • チャット送信やメール送信時に、バックエンドでAIがテキストを解析し、ポジティブかつビジョンに沿った内容に自動で再編集。

    • 社員側には細かな通知を出さないため、“バージョンがすり替わっている”ことに意識を向けづらい。

  3. モニタリングとフィードバック

    • 管理者ダッシュボードで、どれぐらいの書き換えが行われているかを可視化。特定の部署で批判が頻出するようなら、さらに好ましいトーンを強化するなど運用を調整できます。


社員の自由な発想とどう両立するか?

──社員から「勝手に書き換えられた」と反感を買うことはないのでしょうか?

TAKO:
そこについては慎重に設計しています。まず、文章の表面は書き換えられても“言いたかった本質”が真逆にならないよう配慮しています。たとえば「新規プロジェクトのリスクを指摘したい」場合、そのリスク自体は消さずに、**「前向きに捉えて対策を考える方向へ」**修正する程度に留めるわけです。
さらに、実際の導入では「自動書き換え」の運用方針を社内にオープンに告知する場合もあります。「社員の表現力をさらにサポートするため」といったポジティブな説明をすることで、反感を極力減らしています。


今後の展望

──将来的にはどのような発展を目指しているのでしょう?

TAKO:
社内コミュニケーションだけでなく、顧客向けの発信やSNSの投稿などにもシームレスに適用していきたいですね。たとえば、カスタマーサポートの担当者が書くメールやチャットのやり取りも、自動的に企業らしいトーンに書き換われば、ブランドイメージをさらに強固にできます。
また、海外拠点や多言語環境でのコミュニケーションでも、リフレーム・スピーチを活用し、ローカル文化の微妙なニュアンスを前向きに調整できる仕組みを目指しています。


TAKO氏からのメッセージ

──最後に、導入を検討している企業の方へ一言お願いします。

TAKO:
組織がどれだけビジョンを掲げても、実際に動かしているのは社員一人ひとりの言葉や行動です。そこがバラバラな方向を向くと、せっかくの方針が生きないままになる可能性もあります。
私たちの「リフレーム・スピーチ」は、社員の自主性は尊重しながらも、自然な形で企業理念に沿った発言が増えていくように設計されています。ネガティブな広がりを防ぎつつ、全員でポジティブな未来を共有できる――そんな状態を、テクノロジーの力で実現してみませんか?きっと組織全体の結束と生産性が上がり、ブランド力も高まると信じています。


まとめ

TAKO氏が手がける「リフレーム・スピーチ(RS)」は、社員が気づかないうちに発言をポジティブかつ企業ビジョンに寄り添う形へと書き換える新しいコミュニケーション・ソリューションです。

  • リアルタイムの解析と自動編集によって、ネガティブな言葉が広がる前に、企業が求めるトーンへ柔軟にシフト。

  • 社員は表面上、自分の思考のまま発言している感覚を持ちながら、実は企業理念を後押ししているという一体感を自然に育むことができます。

こうした機能を通じて、対立や不安を最小化しながら組織全体を前向きにまとめあげる。変化の激しいビジネス環境において、企業ビジョンと社員の声を違和感なく重ね合わせるこの仕組みは、次世代のコミュニケーション・プラットフォームとして今後ますます注目されることでしょう。

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