インターネットのフェミニストたちが信用できない理由。

はじめに言っておく。
私は、フェミニズム自体は好きだ。
男性だけが権利を得る世界なんておかしいと思う(無論、逆も然りだとは思う)し、痴漢された側がいつもお金目的ででっちあげてるんじゃないか、みたいなの見てるとヘドが出る。

女性にだって同等の権利があっていい。
女性は、男性を喜ばせるためのお飾りじゃない。(逆の場合もそうだ)

これには、賛同するのだ。

だが、インターネット上のフェミは信用していない。

それは、私に嫌がらせをしてきた人間が皆、悉くフェミニズムに目覚め、男女平等を叫ぶようになったからだ。

まだ大学生だった頃、私は本当におしゃれをしない人間だった。
というか、興味がなかったのだ。男性のことも好きではなく、恋とかにも興味が持てなかった。
だから……というわけではないが、とにかくおしゃれが嫌いだった。(今は嫌いじゃない)

いまもそのときも、私はそれでよかったと思っている。
学生であるうちは勉強が本分だと思っていたからだ。

だが、一つ上の先輩Aとその周りからはずっと「化粧をしろ」と言われ続けていた。
正直、言われるだけならまだ良かったのだろう。

先輩Aは「今日の●●(私の名前)のダサコーデ〜ww」と言って写真を無断で撮ったり、それを許可なくFacebookに載せたりしていたのだ。
なんと、私の本名をタグとして付けて、だ。
なので私の小中高の同級生までもが、先輩が無断で撮った写真を見つけることができたのである。

その度に「え、これお前なのw」と言われたりした。

最初こそ私は「そうだよ〜w」と流していたが、だんだんそうは行かなくなってきた。


なぜなら、私がそうやって流すことによって、ほかの先輩たちもこぞって私の肖像権を無視し、写真を撮るようになったからである。
盗撮を「面白ネタ」として消費しだしたのだ。

さすがにこれは酷いと思い、私は先輩Aに消すように促したが、本人は「タグ消せるよー!」などと言い、そのまま写真を消すことはなかった。
この人は本当にやばい人だった。
何がやばいのかというと、自分が犯罪行為に片足突っ込んでいることに全く無自覚だったことだ。

ちなみに、この先輩Aは人の噂話や陰口も大好きだった。
その度に巻き込まれる無関係な人も多かった(特に女の子)のだが、みんな「あ〜あの人そういうところあるからね〜」で終わらせていた。
ちなみに、私もその「無関係だが巻き込まれた人間のうちの一人」だった。

詳細は省くが、このAにまつわる黒い噂に勝手に巻き込まれた挙句、その噂話を流した張本人あつかいされたのだ。(あとその先輩はやっぱりイザコザの渦中にいた)
もちろん無実だが、この先輩Aからは滅茶苦茶目をつけられていた。
だから盗撮もやむなし、だったのである。

当時の私はふざけるなと思い、必死に「嫌なので、迷惑なので本当にやめてください」と訴えた。
噂話の件も、盗撮のことも。
だが、本人は「私知らないw」と抜かすし、周りも「あの先輩ならしょうがない」というばかり。


私は、諦めるしかなかった。
助けてくれる人はいなかったから。

で、数年ぶりくらいにその人のFacebookやツイッターを久々に見たら、フェミニスト関連のRTばかりしていた。
そこまではいいのだ。私は「ああ、この人も変わったのかな」とか思ったから。

だが、当の本人は全面的に、「私は昔から被害者だった」というスタンスを貫いていた。

フェミニストの間で「名誉男性」という言葉がある。
正直言って私はこの言葉が嫌いだが、まあ、境遇は理解する。

男の人に嫌われるのが怖くて、男性側から女性側に対するヘイトに同調する女性のことをそう呼ぶらしい。


このAは「昔は」「私も」「こういう女(名誉)だったなあ」と言っていた。

『自分も昔、名誉男性だった。
男の子に嫌われるのが怖くて、必死で努力して可愛くなって。
だから男の前で女の子を批判した。いじめた。
でも昔から疑問だった。どうして女の子であるだけでいじめられなければならないのか。と。
だけど男の子に嫌われるのが嫌だったから、私は男の味方になった。


だけど今は反省している。
フェミニズムに出会い、ツイッターで同じような境遇の人たちと出会い、私は目が醒めたのだ。

これからは、そんな人間にならないし、男性社会を変えていきたい』

と。


私はその一連のツイートを見たとき、


「…だから何?」


と思ってしまった。


お前が名誉だろうがなかろうが今更フェミニズムに目覚めようが、私にしたことは消えてねえ。
しかも、盗撮写真もまだ消えてねえよな。と。

もう一度言っておくが、このAの言っていた「名誉男性」という境遇が理解できないわけではない。
私もどちらかというと、男性は苦手だし、日本はまだ『みんなが理想とする男女平等社会』からは遠いと思っている。

男の子から陰湿ないじめを受けたこともあるし、女性だけがそんな汚い生き物だなんて思ってないし、女として生まれた以上そんなこと思ったことは一度もない。

……が。

私は常々、男には男の、女には女の「厭らしさ」があると思っている。


例えばこの先輩Aだが、「自分は昔から男の子にいじられやすいから」と予防線を張っていた。
だが、実際被害を受けた身として言わせてもらうと、そんなことは全く、無い。

一見すれば、面倒見がよく優しい先輩に見えたかもしれない。
だが、大勢の前———特に「男」の前だとコロッと豹変するのだ。
そして、「男の前では弱者だから、しょうがなく…」というのは口だけだ。
むしろその逆で、男より先んじて弱者をなじり、私をネタとして消費する「イヤな女」だった。

私が気に入った服を着ていくと、一対一では「えーかわいい!」「いいじゃん!」と褒めるが、大人数(特に男だらけ)の前だと「●●の服本当にありえないよね〜wwwwさすがオタクww私だったらこれ無理だわ〜ww」とdisる。

ちなみに、着ていた服は普通の服だ。別にフリルがたくさんついていたとかそんなことはない。(フリルをバカにしてるんじゃ無いです)
着飾るのが苦手、というのもあったが、私は外で作業することも多く、いつ服が汚れてしまうかわからなかったので、そう簡単にはオシャレはできなかった。先輩Aもその周りもそれを知っていたはずだった。
だが私が絵を描くのが好きだという話をすれば「オタク臭い」と言って笑い者にし、「●●ってオタクだもんね!しょうがないよね!世間を知らないからね!」などと言った。


だけどこういう人間ほど要領がすごく良くて、成績も優良だったりするから世知辛い。
私がどんなに辛いと訴えようが、周りの人間は最終的にはその先輩Aの味方をした。
たぶん、オタクの私といるよりは賢いAと一緒にいる方が利益があったからだろう。

「私は今はもうフェミニズムに目覚め、昔の過ちに気付いたのだから、みんなを気づかせてあげなきゃ。声をあげていかなくちゃと思っています」


その先輩Aのつぶやきに、周りの人は賞賛していた。
「Aのそうやって昔の過ちを認められることすごいと思う!」
「A先輩かっこいい!私もそんな風になれるように頑張ります!」


それを見た時、私は怒りと悔しさで前が見えなくなった。
このAという人間は、自分がして来たことを自覚している。
それは良いことなのに、私自身がそれを「良い事」と認められなかった。

なぜなら、この人は、自分がどれだけ他人に深い傷をつけたのか、ちっとも理解できていないからだ。

むしろ「真理に目覚めた側の人間」として、自身を誇らしげに思っていたのでは無いだろうか。
「私は過去は無知な人間だったけど、今はツイッターを通じて、常に知識をアップデートしているし、自分から発信する事だってできる!今なら無知な女の子を導ける!!」

その人のTLからは、そんな自己陶酔まみれの本音が見え隠れしているような気がした。

別にSNSをするなとは言わないが、この人のFacebookに投稿されている写真も相変わらずだった。
少なくとも盗撮はなかったかもしれない。
だが、Facebookでは私はこの人と繋がったままだった。
なのにどうして、過去の過ちの件について、私に謝罪の一つもしてくれないのだろう。
それとも、この人にとって私の盗撮のことは、「過ち」には含まれていないのか。

考えれば考えるほど自分がすごく惨めになっていった。辛くなっていった。
だからそのままPCを閉じることしかできなかった。

苦しい。つらい。
しばらく、布団の中で静かに涙を流しながら考えていた。
「もしかしたら、本当に反省しているのでは無いだろうか」
「私が知らないだけで、心を入れ替えてくれたのでは……」
と。

フェミニズムを語るぐらいなのだから、中身も伴ってないとそんな大層なことを語れないだろう。
そう思った。
だから、最初は私もツイッター上にいるフェミニストのことを信じた。


だが、別の案件で、私はツイッターでフェミニズムを騙る奴らの人間像に不信感を強く抱いてしまった。
もし次を書く余力があれば、それを書いていこうと思う。