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YouTuberやインフルエンサーが匿名で活動する際のリスクマネジメント術

私オクトは、関東が誇るスラム街である川崎出身の、

匿名で活動するYouTuber(インフルエンサー)である。
ちなみに年齢、誕生日共に非公開。

この紹介文を見たときにモヤモヤとした違和感を感じる方は多いのではないだろうか?

読者の皆さんには、しばらくそのモヤモヤを抱えながら、匿名性についての話を聞いていただきたいと思う。

私は、いわゆる両親のどちらか、あるいはその両方が勝手に役所に提出し、受動的に与えられた戸籍名から切り離されてるという意味で、
"匿名"である事に誇りを持って活動している。

よく、匿名でしかものを言うことができない奴に発言権はないという言説を目にするが、

私から言わせてもらえば、むしろ親から与えられただけの名をそのまま疑問もなく名乗っている様な者は主体性がないので、

借り物の発言をするぐらいなら、次に哺乳瓶のミルクを啜る時の為にその口は閉じておけと。

いや、きっとその匿名というのは、リスクなくという意味であって、芸名だからダメで本名だからOKという意味ではないのだろうけれど。

兎にも角にも、最近Vtuberをよく見るようになってから、

本名で、ありふれた借り物の様な意見を、
作られた自由意志によって勇ましく語る、
哲学的ゾンビの様な有象無象を散見する一方で、

魔物、伯爵、皇女、皇帝、勇者
そして私と同じく魔王など、様々な自由な肩書で活動しながら、

その肩書を名乗るときは、その存在として相応しくない事柄について言明すらしたくないと涙ながらに訴える者もいると知ったのだ。

ファンタジーの住人はファンタジーの住人なりに、肩に重石の代わりにガーゴイルを背負って発言しているのだと。

そんな誇りを持って活動する
匿名活動家達の為に、
その一助となるべく匿名活動家としてのリスクマネジメントについてのnoteを記そうかなと思う。


ここでやっと、冒頭の紹介文の違和感の話に繋がるのだ。
では、本題を引っ張りきったところで、皆さんの抱えていた違和感を

私の心に今住み着いたギャルに口語で代弁してもらうことにする。

「生年月日すら隠してるのにさ、
出身の地区まで事細かに語ってるなんておかしくね?リスク管理ガバガバじゃない?」

果たして、本当にそうだろうか?

では、せっかくなので心内ギャルさんを納得させるためにも検証してみようと思う。

まず、川崎市の人口は約150万人である。
これは現在住んでいる人数であって、多くの人は引っ越しを経験すると思うので、

一度でも川崎に住んでいた、ある一時期に暮らしていた人まで含めると、ざっと倍程度はいると仮定しよう。

すると、300万人の候補者が存在する事になる
日本の人口をざっくり一億人とした時の3%に相当する。

一方で、2000年の1月1日に生まれた人はどの程度いるだろうか?

大雑把な推察になるが、日本の年齢別の人口分布は釣り鐘型と言われていたと思うので、
ざっと40歳を頂点に正規分布するとなると……
いや、面倒なので

人は80歳で必ず死ぬことにして少子化問題は忘却。完全に均等に誕生日が存在することにしよう。

そうするとなんとなく、
大体、(365×80)分の1ぐらいになるなぁ
という事は頭の中で少し考えれば分かると思う。

ちなみに、計算すると約0.003%だ。

つまり、1000倍個人情報を開示している事になる。
更に言えば、出身よりも誕生日の方がよくプロフィールなどで目にすると思うので、

どこかで不用意に情報が晒されているリスクを考慮すれば、実数は更にリスクフルだろう。

もちろん、ここまで細かく数字を導き出す必要性はない。


ただ、数秒程度暗算でフェルミ推定を行えば、最後まで計算しなくとも、

途中で後者の方がかなりリスクが高そうだという事に気づいて計算を打ち切れると思う。

昔のポンコツAIではないのだから、フレーム問題には躓かないでほしい。

もちろんリスクだけに拘るのではなく、自分のキャラクター性の開示とのトレードオフで自分の思うがままにリスクをとるべきだが、


こういった形で、匿名インフルエンサーやYouTuberの方は
リスクを概算して自分の中で伝えたい情報を取捨選択して、情報開示する時の役に立ててほしい。

貴方のその純白で、そして漆黒で濁りのない美しいキャラクターが、
玉虫色に濁った社会の中で、安心して一等星の様に煌めくためにも。

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