「マルチタスクはやめて、モノタスクを」 Paolo Cardini
マルチタスクは本当に効率的か?
明確な答えはない。
ただ,マルチタスクを高度にこなせるのは人口のたった2%ほどだと言われている。
残りの98%はマルチタスクに向いてはいない。
少し話は変わるが,最後に友達とのおしゃべりを心から楽しんだのはいつだろうか?
友達の声だけに集中して,その会話の瞬間だけを楽しんだのはいつだろうか?
技術革新は我々がマルチタスクを行うことを可能にした。
いや,むしろ生活のあらゆる場面で様々なものに同時的に意識を働かせるという意味で,我々をマルチタスキングな人間にした。
例えばベネチアを旅行したとして,街中を歩いているとその美しさに言葉を失うだろう。
しかし,その裏には情報が溢れかえっていて実は真に風景を楽しんでると言えないかもしれない。
世界的にマルチタスクであることは簡単でごく自然なこととなっている。
そんな中だからこそ,あえて一つのことに集中することにも意味があるのではないだろうか?