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特定保健指導でICTを導入するメリット・デメリット

こんにちは。
ウェルエット管理栄養士の脇です。

参考リンク:ウェルエットとは?

ICT面談は全国どこにいても初回面談を実施できる方法です

ICTとはICT(Information and Communication Technology)、情報通信技術の略であり、特定保健指導でもICTの導入が進んでいます。
大きな転換点となったのは、2017年。
保険者がICTを活用した初回面談を導入しやすくするために、国への事前の届け出を廃止しました。さらに実施報告の中に「遠隔面接」という位置づけを追加、以前よりも実施しやすくなりました。

ICT面談のメリットについて

ICT面談(オンライン面談、遠隔面談、web面談と表現されることも)は、対象者にとっては、ネットワーク環境さえあればどこにいても初回面談を実施できる、効率的な方法といえます。保険者にとってのメリットをご紹介します。

メリットその1 離島や海外など遠隔地にいる対象者にも実施できる

特定保健指導の実施を開始し、いざ被保険者や被扶養者が対象になったとしても、当の本人が長期の出張で海外に赴任、居住していたり、離島に在住する被扶養者がいたりと、物理的に初回面談の実施が難しいことがあります。
またそれほどは僻地でなくても、指導員の手配ができないことが理由で実施できないこともあります。
一方で、ネットワーク環境とパソコンやスマートフォンなどの機器されあればICT面談は実施できます。
その点、ICT面談型の特定保健指導を採用することで、これまで実施できなかったエリア、対象者にも実施を広げることができるでしょう。
確実に、実施率をあげる施策になります。

メリットその2 面談場所を確保しなくても良い

初回面談では、健診結果や既往歴などプライベートなお話をすることになります。そのためしっかりと面談場所を確保する必要があります。
従来の対面型での実施をするとなると、事業所型の場合は相談員を迎えられるような会議室や相談室など面談場所を事前に手配したり、訪問型の場合は静かなカフェや喫茶店などの飲食店を相談の上で決めたり、と意外に場所の確保に手間や時間がかかっているのではないでしょうか。
ICT面談の場合、対象者の都合で場所を決めることが出来ます。そのため自宅、一人で利用できるワークスペースなど、場所の確保に悩まされることはとても少なくなるでしょう。

メリットその3 面談実施までの運用コストを抑えることができる

健診結果の階層化、実施機関へのデータ引き渡し、初回面談の日程調整、実施場所の確保など保険者側にとっては何かと運用の手間が実在するものです。その分、人件費としてコストがかかってしまいます。
少しでも面談実施前のコストを抑えたいと考える場合、ICT面談を採用するのが合理的といえます。前述したように面談場所を確保する、という手間は最小限に抑えられますし、日程調整は専用の予約システムを活用することでシンプルにできます。
指導員も自分の拠点にて面談を実施できるため、交通費など経費が発生することもありません。

メリットその4 土日・夜間でも面談を実施することができる

対面実施の場合は、事業所の営業している平日の日中に実施されることが多いかと思います。ですが対象者の業種や職種、ライフスタイルによっては、週末や夕方以降に初回面談を実施せざるを得ないこともあります。
その場合、面談場所確保や事業所の窓口、担当者が立会を余儀なくされたりと何かと負担がかかってしまいがちです。
ICT面談ですと、運用の手間を最小限にしたうえで、夜間や土日での初回面談の開催も可能です。その分、夜間土日の受付枠を広げることができるため、実施率の向上も期待できます。

以上のことから、ICT面談は健保にとっての課題解決と実施率を上げる施策になると考えられます。



ICT面談のデメリットって?


ここまではICT面談のメリットについてでしたが、気になるのは「本当にそんなに良いことばかりなのか」という点です。
実際、ICT面談を採用することによるデメリットはあります。

デメリットその1 対象者にある程度ITリテラシーが必要とされる

ICTでの初回面談となる場合、基本は予約から面談実施までをシステム上で行っていただきます。
そのため、通信環境とパソコンやスマートフォンなどのデバイスはもちろん、それらを使いこなすスキルは必要とされます。
起こりうるトラブルが…
・予約確定メールが届かない
・デバイスのバージョンアップをされていないために、不具合が起こってしまった
・必要なアプリのダウンロードができなかった 等です。
そういった不具合が起こり、改善できないとなると遠隔での特定保健指導そのものが難しいため、対面型に切り替えるという選択をせざるを得ません。

デメリットその2 コミュニケーションが希薄になりがち

ICTでの初回面談では、カメラとマイクを通じて初回面談を行い、その後も遠隔で継続支援をします。そのため初回面談〜最終評価までを一度も会うこともなく完了することができます。
メリットは多いですが、私が個人的に感じているのは気をつけないとコミュニケーションが薄くなりがちになるという点です。
やはり対面での面談を実施するほうが対象者にとっては印象に残り、動機づけになるのではないかと感じてしまうこともあります。やはり一度会うことで双方の信頼関係が築きやすいということもあるのでしょう。
このデメリットを解消するため、ICT面談では指導員の身振り、表情などに気を配り、さらに面談に使用する教材も印象に残るよう工夫が必要です。またその後の継続支援では蜜にコミュニケーションをとることができる仕組みも必要だと考えます。


ウェルエットでの取り組み

こうしたメリット、デメリットを踏まえた上で、ICT面談を検討していく必要があります。できればメリットを最大限引き出し、デメリットを最小限に抑えられると良いですよね。

よりよい特定保健指導のサービスを届けられるようウェルエットでは新しい企画、そして改善に取り組んでいます。
ウェルエットに少しでも興味をお持ちの方、ぜひお気軽にお問い合わせください。

https://www.octawell.co.jp/service

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