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【DTM】オーディオインターフェイスって、どう選ぶ?


はじめに

DTMをするうえで必須級の機材と言えるのが、オーディオインターフェース。
私もお気に入りのものを3年以上使用しているのですが、そろそろ物足りない部分が出てきました。

そこで、今回は買い替え先の候補をまとめつつ、どれを選ぶのが最適なのか検討していこうと思います。

長くなると思いますが、飛ばし読みで良いのでお付き合いください。

現在の使用機材

気鋭のDAW「Studio One」をリリースする、PreSonus製のインターフェイスです。
Studio One Artistが付属しています。
DTMを始めるとき、最初からStudio Oneの使用を決めていたので、本機を選びました。

デザインも良いですし、Studio Oneとの相性も良いので、ある程度快適には使えています。
ただ、DTMに慣れてくるにつれて、少し不満も出るようになってきました。
この不満を解決できる機材があれば、それが買い替え先の候補になります。

目的

ここで買い替えの目的をまとめておきましょう。

・価格はなるべく抑えたい

これが大前提です。
お金に余裕があるわけではないので、高級機材(ApolloとかBabyfaceとか)は買えません。
ただ、アップグレードが目的なので、現状と同じ価格帯の製品を選んでも効果が薄いです。
間を取って、予算は5万円前後としておきましょう。
なお、価格はサウンドハウス参照です。

・音質をアップしたい!(特に出力)

私の制作スタイルは、ボーカル含めてほぼ全てが打ち込み。ギター(と、たまにベース)のみ、実際に演奏してライン録音します。
このことから、録りの音質はそれほど重要視していません。
一方で、ミックスやマスタリングを自身で行うことから、出力に関してはある程度の音質が欲しいです。

買い換えることで現状からどれだけ音質向上が見込めるのかは分かりません。
しかし、カタログスペックに大きな違いがあるのは確かです。
少なくとも、現状よりは高音質になることを期待したいですね。

・出力数を増やしたい

Studio Oneには、「Pipeline」という機能が搭載されています。
これは、アウトボードやギターのエフェクターを、DAWの内部でプラグインのように扱えるシステム。
DAWから出力した音を外部の機器に通し、それを再録音することが簡単にできる機能です。
これを使うためには、メインアウト以外に1つ以上のアウトプット端子が必要です。

しかし、私のStudio 24cのアウトプットは2つ!
Pipelineは使えません。
そのために、出力数を増やすことを目的とします。

・ギターをリアンプしたい

リアンプとは、クリーントーンで録音したギターサウンドを、外に出してエフェクターやアンプを通して、再録音することを言います。
先述のPipelineを使ってできることと似ています。

少し違うのは、リアンプするにはインピーダンスの調整が必要であり、そのためには専用の機器を購入しなくてはならないという点。
つまり、出力数を増やしただけではリアンプはできないんですね(厳密には、できるけど音質が変わる)。

ということで、ギターのリアンプができるようにすることを、目的の1つに加えたいと思います。

候補

目的がまとまったところで、候補を挙げていきます。
どの製品も一長一短なので(というより、目的に完全一致はしないので)、悩んでしまいます。

UNIVERSAL AUDIO「VOLT 476」

76コンプをかけ録りできる、UAならではの製品です。
多数のUADプラグインが付属するのも魅力ですし、デザインも可愛いです。
ただ、76コンプが自分に必要かどうかは見極めなければなりません。
レコーディングするのは主にギターで、ボーカルはめったにしません。
76コンプが要らないのであれば、機能、音質、価格の面で、他にも良い選択肢があります。

ANTELOPE AUDIO「Zen Go Synergy Core USB」

価格に対して音質が良いと評判で、さらにDSPエフェクトも付属します。
コスパを考えると、これ以上の製品は多くないでしょう。
ネット上のレビューを見る限り、リアルタイムエフェクトを同時使用できる数は少なめのようです。DSPの性能に依存しますから、仕方ないですね。
本体にはツマミが少なく、コントロールはほとんどソフトウェアで行う仕様です。個人的にはもう少し物理的に操作したかった気持ちもあります。

IK MULTIMEDIA「AXE I/O」

ギタリスト向けのインターフェイスです。
リアンプ用のアンプアウトや、インピーダンスの調整つまみが装備されています。
ライン出力も2系統あるため、出力数を増やすという目的も達成できます。
さらにサウンドハウスでは、本体に加えてAmpliTube 5 MAX + TONEX MAXが付属しているのに単品価格より安いという、謎の商品が販売されています。
ただ、入出力の音質に関しては、同価格帯の他製品より劣っている可能性があります。
ギターの録音を最優先にするのであれば、かなり有力な候補となってきます。

Solid State Logic「SSL2+ MKII」

ミキシングコンソールで有名なSSLが開発する製品です。
録り音にこだわった製品で、アナログ処理で高域ブーストができる「4Kスイッチ」を搭載していることが特長です。
入力は2つですが、出力は4つ備えています。
ヘッドフォンアウトが2つついているのも嬉しいです。
出力音については、他と比べて優れているという意見はあまり聞かないですね。
現状よりは良くなるのでしょうが、欲張りたくもなってしまいます。

FOCUSRITE「Clarett+ 2 Pre USB」

エントリー向けとして有名なScarletシリーズの上位機種です。
2イン4アウト、アナログ処理のAIR MODEが特徴で、それ以外は普遍的な機能を高い水準でこなす1台という印象です。
色合いや操作性などはかなり好みです。
短所は特にないと思いますが、強いて言えば、リアンプ用の機器を買うのに別途費用がかかるということくらいです。

AUDIENT「iD14 mkII」

今回の候補機種の中で最も安いのが本機です。
音質の評価はかなり良いですね。ラインアウト、ヘッドフォンアウトともに2系統あるのも嬉しいです。
できるだけ安く良い音質を求めようとすると、本機を選ぶことになるでしょう。
情報がそれほど多くなく、ともなって批判的なレビューも目にしないので、短所はあまり見つけられませんでした。

MOTU「M4」

低価格&高品質の筆頭です。
どちらかと言えば出音に関して良いレビューの集まる製品だと思います。
メーターの見やすさも特筆すべきですね。
ただ、低価格とは言いつつ、サウンドハウスでは「AXE I/O」や「SSL2+ MKII」と並ぶ価格なので、値段だけを理由に本機を選ぶことはないかなという感じです。

まとめ

候補の中から、選ぶべき機種を考えます。
3つの方向性に分けてみましょう。

音質を追求したい

・ANTELOPE AUDIO「Zen Go Synergy Core USB」
・FOCUSRITE「Clarett+ 2 Pre USB」

できるだけ安くアップグレードしたい

・AUDIENT「iD14 mkII」

ギターの音作りに特化したい

・IK MULTIMEDIA「AXE I/O」

録りに特化したであろう「VOLT 476」や「SSL2+ MKII」は除外しました。
また、今回のラインナップでは価格面で優位に立ちにくいMOTU「M4」も外しました。

現状ではカタログスペックやレビューのみをもとにした判断なので、実際に音を聴けたらまた変わるかもしれません。
とはいえ、膨大にあった候補を半分近くまで減らせたので、一旦は良しとします。

これ以外にも何か情報やご意見を持っている方は、教えていただけると嬉しいです。

今回もありがとうございました。


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