絆2(2次小説:類つく)
〜永遠 9歳〜
ケイ「トワ、先生が褒めていたわ。
もうすぐハイスクールのテキストに進めるかもってつくしに似て頑張り屋ね。」
つくし「ハイスクール? そんなに進んでるの?
永遠、無理はしなくていいのよ」
夕食はいつも3人で食べる。
家での食事は楽しくがモットーだから話しも弾むんだ
永遠「別に無理はしてないよ。ボブの授業は学校よりも楽しいくらい」
つくし「それならいいけど…」
ケイ「神様が与えてくれた才能は伸ばしてあげないとね。
うちの息子達もトワくらい優秀なら私も楽出来るんだけどねぇ〜」
つくし「あら、ジョンもショーンもかなり優秀だと思うわ。」
ケイ「そうかねぇ…まだまだ甘いと思うけどね。優しい所は主人に
似てしまったのかも…私だったらあの会社はとっくに切ってるわ」
ケイの旦那さんは10年以上前に亡くなったらしい。
ジョンもショーンもNYの屋敷に住んでいて、コックス本社で働いている
不動産や金融が主な仕事でアメリカNo5からケイが社長を引き継いでNo3まで
業績を伸ばしている。長男のジョージ(ジョン)は37歳で不動産部門の専務
次男のショーン35歳は金融部門の部長さんなんだって。
ハワイにも時々遊びに来て可愛がってくれるんだ
これも聞いた話しだけど…ショーンは昔、ママにプロポーズしたんだって!
今は2歳になる娘もいてママは彼の奥さんとも仲良しだけどね。
永遠「あ!サッカースクールのコーチが今度、釣りに行かないか?だって」
つくし「釣り?船でもチャーターするのかしら?かなりの人数になるわよね?」
ケイがクスクス笑ってる。
永遠「僕とママと3人って言ってたけど…」
つくし「え?どうして?永遠が頼んだの?」
永遠「うううん」
ママって本当に鈍感。コーチはママとデートしたいから僕を誘ったんだよ
こんな事はよくあるけど…
つくし「そうね…特別扱いは良くないものね。ママから断る?」
永遠「僕、行きたくないって言ったよ」
つくし「あらそうなの?OK」
ケイ「どのコーチが誘って来たの?」
永遠「Jコーチ」
きっとケイはこのコーチをチェックするんだと思う
夕食が終わりママはキッチンで明日のランチBOXの準備
コックもメイドもいるけど僕の分はいつも手作りしてくれる
リビングで…
ケイ「トワのママはモテモテだね〜」
永遠「ママは気づいてないけどね」
ケイ「ふふふ 面白いねぇ」
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〜回想 つくし18歳 大学1年〜
あきら「牧野、前期の試験オールSだったんだろ?すげぇな」
つくし「道明寺に授業料出してもらったからね…頑張らないとさ」
総二郎「司の嫁になる為の勉強か?健気だね〜」
つくし「そ…そんなんじゃないよ!たださ…勉強するのが楽しいんだよね
貧乏暮らしが経営学の役に立ってるよ」
大学にもF4ラウンジが出来て…今日は美作さん達に無理やり連れて来られて
ランチをご馳走になってる。
あきら「お前、類に英語習ってるんだって?屋敷に言ってるんだろ?」
つくし「え?あぁ…うん。英語の授業のレベルが高くてさ…」
総二郎「小さい頃から習ってる奴がほとんどだからな…
最初からその前提なんだ」
つくし「そうらしいね。」
あきら「俺らもお前に教えてやるよ、
俺は…そうだなテーブルマナーはどうだ?」
総二郎「俺は茶道。将来の役に立つぜ」
つくし「無‥無理! バイトが忙しいし…西門さんの茶道って月謝払えないよ」
総二郎「お前から金なんて取るかよ!」
つくし「もしかして…道明寺に頼まれたの?」
あきら「頼まれたわけじゃねぇよ。お前が類と仲良くしてるのが不満らしい
夜中に電話してきて【どうにかしろ!】って怒鳴るんだぜ。
類だけだから誤解もするんだろうから俺らも協力してやろうぜって思っただけ」
つくし「なんかゴメンね。やっぱり私が類に甘えすぎなんだよね…」
類「そんな事ないから!」
突然、類の声が聞こえてビックリ…端っこのソファーで寝ていたみたい
あきら「類…なんだよ、そんなとこで寝てたのかよ。
俺らだってわかってるよ。でもよぉ〜牧野にとってはお得な話だろ?
うちには5歳の双子がいるだろ、時々遊びに来てくれればいい。
食事をしながらテーブルマナーは身につくぜ。バイト代の代わりが夕食だ」
総二郎「うちはいつも人手が足りない。手伝う事は山ほどあるぜ
類の所には今まで通り通えばいいよ。俺達みんななら司も納得するだろ」
類「うちも志乃も使用人も牧野が来るのを楽しみにしてる。俺がちゃんと
食事をするからね。これもボランティアじゃない?」
みんなに説得されて隔週で美作さんと西門さんの所にも通わせてもらう事になった。
道明寺には美作さんが報告してくれたみたいだけど、私には何も連絡は
来なかった。