絆22(2次小説:類つく)

現在〜ケイ〜(永遠9歳)

夕食は3人でトワの1日あった事を聞きながら食べる
彼は今朝からオアフ島のTV局にフィールドトリップ
に行っていた。飛行機で1時間くらいだからワンディ

永遠「TVプログラムも見学したんだ。有名な歌手が
いたらしくてみんな興奮してたよ」
つくし「あら、トワは興味なかったの？」
永遠「僕はスポーツ選手に会いたかったよ。
あ！ランチボックス、アルフにもあげたら美味しいって
喜んでいたよ。」
つくし「そう、良かったわ〜足りた？」
永遠「うん。みんながいろいろくれたしね」

2人の会話を聞きながらの食事はとても楽しい。
永遠は私がBGを付けていたのも知ってるはずだけど
つくしには話さなかった
BGの報告によると…永遠はTV局で何人かに声を
かけられスカウトされた模様。しかし名前も住所も
教えていないしもらった名刺はゴミ箱に捨てていた
それはBGが回収済み。
和装の男性がジッと永遠を見ていたが話しかけたりは
無い模様。調べた所茶道西門流の次期家元と判明。

賢い永遠のことだから視線にも気づいたはずだけど
リアクションがなかったからつくしには話さなかった
のだと思う。それが正解だよ、永遠。

つくしとお腹の子を守ると決めてから、私は彼女の
情報を全て消した。彼女は記憶を失くした事にし
コックスの養女として籍を作っている。
事情が変われば記憶が戻った事にすれば良いと弁護士に
アドバイスをもらった。医師にも協力してもらったし
この10年、どんな調査会社にも暴かせなかったわ
諦める事なくずっと彼女を調べ続けているのは花沢と
道明寺。本当にしつこくて呆れる

5年ほど前からより多くの人間が調べ始めたから
つくしにも尋ねた事があったの
ケイ「花沢と道明寺がずっとあなたを探している。
私は完璧にあなたを隠しているけどそれで問題は
無いの？あなたはそれでいいの？」と。
永遠の顔を見ればその父親は花沢のJrだと推測は
出来たけれど彼女が何も話さないから私も聞かない。
その時、つくしは『牧野つくしはもう死んだと思って
欲しい』そう言ったわ。だから入念に隠し続けているわ

私はBGの報告を受けて、彼らが今日TV局に行った痕跡を
消してもらった。コックスの人間が誘拐でもされたら
TV局の責任になるから直ぐに対処してくれるわ
西門は花沢と幼馴染と調査でわかっているけど永遠と
彼との関係に気づくかしらね？

この10年、2人と生活出来て私はとても幸せで
この屋敷はいつも笑顔に包まれている。
つくしは秘書としても優秀で努力を続けるから
今では息子達より頼りになっているわ
優しい彼女の存在にみんな癒されているけど
つくし自身は幸せなのかしら？
永遠の存在が大切で生き甲斐にもなっている
でしょうけれど…その笑顔は本物では無い気がするの

私は愛する夫にはもう会えないけれど、つくしは
会う事も出来るのよ？昔のあなたでは無いわ
あなたは道明寺や花沢の家族にも何も言わせない
実力も資産もあるのよ。そう伝えてあげたいわ…
でも…つくしはそんな事、望んでいないわよね。

その頃、総二郎は昼間のことはすっかり忘れて
夜の街で女性達と酒を酌み交わしていると報告も
来ていた。