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絆24(2次小説:類つく)

*ここからはほぼ現在のお話になります。
一部回想する時は**回想**と書きますね。

7月も終わる頃都内のバーで今夜もあきらと
総二郎は飲んでいた

あきら「付き合わせて悪いな…婚約者様とお袋が
式の衣装で揉めてやってらんないぜ」

秋に挙式を控えているあきらだがお疲れモード

総二郎「俺も屋敷に居たくないんだ…喜んで
地方参りもしてるぜ」

苦笑いして乾杯する2人。
昔と違い女性のいない会員制のバーの個室
飲むにつれプライベートな話が増える

総二郎「そういえば…この前仕事でハワイに行った時
お前そっくりな男の子を見たぞ」

あきら「バカ言うなよ。そんなヘマは絶対にしない。
俺達Jrはそこら辺は心得てるだろ?」

総二郎「ハハハ、そうだよなぁ。
お前そっくりってのはジョークだけど…
類に似てる気がしたんだよなぁ…地元の子だから
日本人じゃぁないだろうけどな。

まぁ類には無縁な話だとは思ったけど…
目が離せなくてな」

あきらは驚いたような顔で総二郎を見ていた

あきら「その子って…いくつくらいだった?」

総二郎「は?確か…9歳とかって…あきらどうしたんだ?」

あきらの顔色は変わった気がする。

あきら「9歳… もしかしたらあり得ない話じゃないかも」

総二郎「は?類だぜ、10年前って大学生だろ…
あり得ない…え?もしかして相手って…嘘だろ?」

あきら「あいつら…最後の日に関係を持ったんだ。
牧野から告白されて司に別れを告げる勇気が欲しいって
言われたらしい。突然の事で類は避妊もしてないかも…」

総二郎「マジかよ…あきら、類から聞いたのか?」

あきら「あぁ5年前、パリに会いに行った時にな。
あの時の類の行動がちょっと不思議だったから
尋ねた。あいつなら我慢して笑顔で牧野をNYに送るだろ?
なんで急にパリに留学したんだろうって不思議だった」

総二郎「確かに…ずっと友人の立場で見守ってたのに
なんでだ?って真実を聞いた時に俺も思ったぜ。
そうか…やっと気持ちが通じたと思った途端にNYに
行ったと思ったら…俺でも逃げ出して誰とも会いたく
なくなるぜ。

でもよ…最後の日にって事は類は子供の存在なんて
知らないよな?牧野の計画だったのかな」

あきら「それは無いと思う。牧野は経験はなかったって
言ってた。まさかの出来事だったんじゃないかな…
でもあいつはその子を産んで育ててる。」

総二郎「そうだな…でも確証は無いんだ。憶測じゃぁ
類には話せないよな?」

あきら「俺たちでハワイに行こうぜ!きっと何か
手がかりがつかめるはずだ。仕事どころじゃ無い」

総二郎「よし行こう!そうと決まったらスケジュールを
調整しようぜ。探し出すまで帰って来ないつもりでな!」

2人は直ぐに飲むのを止めてそれぞれの秘書に連絡を
入れた。
入って来た時は疲れた様子の2人が人が変わったように
イキイキとして見えて店のオーナーは驚いたが聞く
事はしなかった。

その後、2人は仕事に集中してどうにか2週間後には
ハワイに行くメドがついた。

西門家では…

詩絵「総二郎さん、来月またハワイに行くんですか?」

地方での講演を終えて帰宅した途端にこれだ…

総二郎「あぁ 向こうの支部に頼まれたんだ。
新しい教室も結構応募が来てるらしいからな」

詩絵「今回も私達は留守番かしら?」

総二郎「あぁ。君も実家に帰ってのんびりして来ると
いいよ。あちらも光一郎に会いたいだろうしな」

詩絵「そうさせていただくわ。あなたからお母様に
伝えて下さるかしら。嫌味を言われるのはたくさんなの
じゃぁ おやすみなさい」

言いたい事だけを言うとさっさと自室に戻っていった。
俺達は子供が出来てからは寝室も別になった。
赤ん坊の夜泣きなどで俺が寝られないと仕事に差支える
って理由だが、光一郎は乳母の部屋で寝ているのを
俺は知っているがね。

美作家

夢子「あきら君がハワイに行くなんて珍しいわね。」

あきら「ハワイで話題のオイルを美作で取り扱え
ないかと視察だよ。」

夢子「結婚式の準備は大丈夫なの?千晶さんたら
私には相談してくれないの。」

あきら「俺が千晶さんの好きにして良いと言ったんですよ
お袋は双子の時に好きにしたら良いでしょう
俺はどうでもいいし」

夢子「… パパはそんな冷たくなかったわよ」

いくつになってもラブラブな両親に『いい加減に
してくれよ』って気持ちだったけど今は親父を尊敬
するな。俺は千晶さんとはそんな風になれない気がする


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おちゃめママ
花より男子の類ファン、原作の切ない類を幸せにしたくて類スキ向けにお話を書き始めました。老化防止の為に妄想を巡らせるおばちゃんです。拙い文章ですが応援していただけると励みになります。よろしくお願いします