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パズル24(2次小説:類つく)

このお話は花より男子の2次小説(類つく)です。作者様・出版社様とは関わりがありません。妄想の世界へようこそ…

現在(つくし28歳)

つくしの誕生日は年末で皆多忙の為、クリスマスにあきら夫妻と総二郎、優紀が道明寺邸に来てくれてお祝いをしてくれた。

総二郎「翼、ツリーの下にサンタさんのプレゼントはあったか?欲しい物をくれたか?」
「プレゼントはもらったよ!でも…欲しい物じゃぁ無かった…」
シュンとする翼に

「お前の欲しい物はサンタさんが作れる物じゃぁ無かったからな//// でもいつかは叶えてくれるんじゃないかな?」
あきらや総二郎は想像がついていたからニヤニヤと司を見て笑っていた。


そして今日は誕生日当日…
その夜つくしの部屋の中には送られて来たプレゼントの山…
『クリスマスにプレゼントは貰ったのに…なんだか申し訳ないよ』
でも…あれは嬉しかったなぁ…今朝の事を思い出す。

トントン
「つくし〜お誕生日おめでとう!ぼくからのプレゼントだよ。」
いつもなら私が起こしに行くまでベッドの中でスヤスヤと眠っている翼が
私がまだ自分の部屋にいる時間にやって来た。その手にはリボンのついた丸まった画用紙…「ありがとう」お礼を言ってリボンを解くと…
「夏に行った沖縄を思い出して書いたんだよ。うれしい?」

つくし「わぁ〜いつ描いたの?凄い上手だね〜イルカに乗っているのは翼と私?ふふ道明寺はイルカの隣を泳いでいるんだね。パラソルの中には楓さんもいる
みんな笑顔で楽しそう。ありがとう翼、部屋に飾るね」

ギュッと抱きしめたら嬉しそうに「また家族みんなで行こうね」そう言ってた…

その夜は翼も早く眠ってしまい私は自室に1人。プレゼントを開けながら壁に飾った翼の絵を見て今朝を思い出し涙がこぼれてしまった。

トントン トントン
「遅くに悪い…牧野、起きてるか?」
ドアの外から道明寺の声が聞こえて、私は慌てて頬の涙を拭ってドアを開けた。

つくし「どうしたの?翼に何かあった?」

「お前、誕生日だろ?どうにか間に合ったな。これ貰ってくれ」

つくし「え…ありがとう。クリスマスにもプレゼント貰ったのに…」

「誕生日は別だろ。」

こんな夜遅くに部屋に入ってもらうわけにもいかずドアの外で受け取り
つくし「開けてもいい?」 そう断ってリボンを解く…

「昔から俺が気に入ってるブランドの時計なんだ。使って欲しい」
それはシンプルなデザインで毎日付けていても邪魔にならない…絶対に高価な物だよね…道明寺が箱から時計を取り私の腕に付けてくれるとしっくりと馴染む気がした。

「そろそろお前の時間が動き出してくれるといいと思って…似合うぞ」
そう言うとまだ仕事があるからとさっさと戻ってしまう

つくし「ありがとう」
背中に向かってお礼を言うと腕を上げて応えてくれた。

道明寺も変わったよね…いつも私を困らせないようにって気遣ってくれている。昔みたいな俺様な態度が少し懐かしい気もするよ?部屋に戻って時計を見つめながら考えていた…私の時間は止まったままでも翼の時間は確実に進んでいる。道明寺Jrとしての勉強も彼は楽しみながらやっているし、少し生意気になる事もあるけど私達使用人にも優しい。でもまだ5歳…パパやママに甘えたいよね…翼の言った『家族』って言葉を考える

私の気持ちはどうなんだろう…この居心地の良い環境に甘えてしまっていたけどそろそろここを出ていく時期が来たのかも知れないな。私がここに居たら道明寺は他の人との再婚を考えない気がする。でも…私は彼の妻にはなれない。桜子の言う通りここを離れた方が良いのかも知れないね。
私の心の中にはいつも類がいるの。彼は絶対に生きている…その思いが日に日に強くなっている。どうしても気になる事があるの…自分の目で確かめたい。

私がそんな決意を密かに固めていた年末。そして新しい年が始まった…
楓社長も新年を東京で過ごした3日の昼

「つくしさん、今日はお客様が見えるのよ。あなたにもご挨拶して欲しいの」
来客も多い道明寺邸だけど、いつもはつくしは人前には顔を出すことがなかったので少し戸惑っていると

「何も心配しないで大丈夫よ。西田から連絡があったわ。あと10分ほどで着くそうよ。きっと驚くわ」

西田さんの後ろから部屋に入って来たのは…牧野のパパとママそして進
つくし「パパ…ママ」

千恵子「つくし…夢じゃないんだね。本当に生きていたのね…」
晴男「つくし…良かった…良かったなぁ」
2人は駆け寄って私を抱きしめて声を出して泣いている。進もその後ろで涙を流していた…

つくし「心配かけてごめんね…」私も泣いてしまってそれ以上は言葉が出てこなかった。そんな姿を黙って見ていた楓さんが

「3人には年末に西田から今までの事情は話してもらったの。行方不明の届けも取り下げてもらってあるわ。改めてご両親には私から謝罪します。長い間、大事な娘さんの居場所を隠していて申し訳なかったです。」

千恵子「そんな…謝らないで下さい。西田さんから話を聞いて驚ましたが…私達、本当に感謝しています。つくしを守ってくださりありがとうございます。」

晴男「つくしだけじゃぁありません。今の会社を世話してくれたのも道明寺さんだと聞きました。そのおかげで今の生活が出来ています、ありがとうございます」

西田「ご両親の了解もいただき、牧野さんの住民票はすでにここの住所に移し パスポートを取得する準備をしています。」

「もうあなたの命を狙おうなんて馬鹿な人間は現れないわ。いつでもご両親にも会いに行けるわよ。遠慮せずに皆さんもここに遊びにいらして下さい。後で翼もご挨拶に来させるから、家族水入らずでゆっくり話してちょうだい」

お2人が部屋を出た後…
千恵子「まさか、あのお母さんが私達を助けてくれていたなんてね。今でも信じられない気持ちよ。つくしだって類君の事、何も話してくれていなかったから どうして居なくなったのか本当にわからなかったのよ。つくし、あなたここで とても大切にされているのね。でもこれからどうするつもりなの? 私達ならもう何も心配はいらないわよ。」

「ね〜ちゃん、俺は普通の家庭の様に大学まで卒業出来た。バイトだって遊ぶお金が欲しい時だけだったし…何も知らずに生活出来たんだ。親父達もまじめに働いてるよ、心配要らない。ね〜ちゃんは自由に生きてくれて良いからね」
進がそんな大人の口を聞くからまた涙が出てしまう。でもその言葉はとても嬉しかった。

その日は道明寺邸で用意された夕食を4人で食べた。楓社長が同席すれば緊張するだろうからと言ってくれた。それでも我慢できずに翼が途中から部屋に入って来た。ママはかわいい翼にメロメロになっていて笑ってしまった。ゲストルームを用意してくれたみたいだけれど、寮の朝食の準備があるからって夜8時前に帰って行った。忙しいけれど楽しいんだよって笑っていた

いろいろな準備が整い時が動きはじめたみたい…


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おちゃめママ
花より男子の類ファン、原作の切ない類を幸せにしたくて類スキ向けにお話を書き始めました。老化防止の為に妄想を巡らせるおばちゃんです。拙い文章ですが応援していただけると励みになります。よろしくお願いします