絆21(2次小説:類つく)
〜現在〜永遠9歳〜
今日は学校の郊外学習でオアフ島のTV局に見学に来ている。
僕達のクラス20人と先生が2人
でもみんなに気づかれないようにケイがBGを配備
しているのを僕は気づいている…心配性だなぁ
タミー「ねぇねぇトワ君、さっきTV局の人に
話しかけられなかった?」
トワ「あぁ…TV局は楽しい?って聞かれただけだよ」
タミー「そうなの?トワ君カッコいいからスカウト
されてるのかしら?ってみんなで話してたのよ」
本当はスタジオ見学をしていた時に名前を聞かれて
TVに出たくないか?って聞かれたんだよね。
名前なんて無闇に教える筈もないし興味もないけど
実はオアフ島に来るとよくスカウトされる…
今日は授業だから仕方なく来たけど好きじゃない
トワ「もうすぐランチの時間だね。ここのスカイ
ラウンジで食べるんだよね。楽しみだね」
タミー「えぇ。トワ君はママの手作りでしょう?
いつも美味しそうよね。」
トワ「ありがとう。」
ニッコリ笑ってからアルフの方へ走った
アルフ「トワ、女の子達もランチに誘ってくれよ」
トワ「え…めんどうくさい。」
アルフ「お前が一緒だとみんないろいろくれるから
腹いっぱいに食べれるだろ〜」
トワ「ハハハ それなら僕のを分けてあげるよ。」
アルフ「ホントか?お前のママのサンドイッチは
サイコーにうまいよな」
女の子は嫌いじゃないけど、平等にしないとうるさいし
めんどくさい。親友のアルフやベータとの方が楽しい
そんな僕達をジッと見ている人がいた事を全然
気づかなかった
〜総二郎 30歳 現在〜
ハワイには日本人や日系人が多いとの理由でオアフ島に
支部を作ったのが3年前。結構人気があって教室を
増やす計画も出ている。今回は家元の代わりに俺が
ハワイのTV番組に出てPRのためハワイに来ている。
以前なら面倒で断っていたが…今の俺は屋敷にいるのが
苦痛だったから出張は積極的に行った。
28歳の時に後援会の有力人物の娘と結婚し最近
息子が産まれた。自分の子はかわいいと思うが
妻の事は愛する事は出来ないでいる…
妻の詩絵(うたえ)とは3回ルールで遊んでいた時に
会ったらしいが俺はそれは覚えていなかった。
ただ…よく行っていた会員制のバーで男と一緒の
所は何度か見かけた。見合いの席で気づいたが
断れる話しじゃなかったから黙っていた
結婚式はかなり派手だった。神社で和装は西門では
当たり前のことだが彼女は不服だったようで
披露宴では派手なドレスを3回も着替えお袋は
眉を顰めていたっけ…
今では『つくしさんだったら良かったわね…』が口癖
家元は後援会に気を使って詩絵に甘いのも面白く
ないいんだろうが。
詩絵「ハワイでお仕事ですの?私もご一緒したいわ
光一郎なら乳母も連れて行けば問題ないわ」
まだ産まれて3ヶ月の子に飛行機の長旅は難しいのに
今回そんな事を言い出して断るのも大変だったが、
TVの仕事も無事終えプロデューサーと話していた時
俺たちのそばを小学生くらいの団体が通った
え?俺はその子達をジッと見てしまった
プロデューサー「今日は施設見学の子供達が
来ているんですよ。」
総二郎「あぁ…そうなんですか」
その中に見覚えのあるような顔があったんだ…
『あの子…ルイのガキの頃に似てないか?』
ついつい見ていたら勘違いした女の子が俺に
向かって手を振って来たから思わず目を逸らした
PD「次期家元は小さい子から見てもイケメ
なんでしょうね〜かわいいですね」
総二郎「着物が珍しいんでしょう。うちにも息子が
生まれたので幾つくらいかなぁと見てしまいましたよ
子供の成長は早いですからね」
PD「そうでしたね。あの子達は4thグレードって
言ってましたよ、9歳…かな?」
総二郎「あと10年か…楽しみだな」
変な趣味でもあるって勘違いされたら大変だと誤魔化し
TV局を後にした。