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絆36(2次小説:類つく)
〜永遠 9歳〜
フロリダのUSFに行った時はまだ小さくて
ハリーポッターの本は読んでなかったけど
今はママに読んでもらって面白くて自分でも夢中で
読んでいる最中なんだ。
永遠「ママ、ローブと杖が欲しい!」
つくし「ママも欲しくなっちゃたから買っちゃおうか!」
2人でグリフィンドールのローブを着て杖を持って周る
ママはもう全巻読み終わっているんだよね。僕が1巻
読み終わるとその映画を一緒に見ている
永遠「あぁ早く続きが読みたくなっちゃたなぁ〜
あと何冊だっけ?」
つくし「今、謎のプリンスだっけ?あと3冊かな
大人用の本だし難しくない?」
永遠「それは平気。日本語版の方は漢字が多くて
まだちょっと無理かも」
ママと2人のUSJはすご〜く楽しいけど、やっぱり
【おね〜さん、弟と一緒じゃ楽しくないでしょ】
いろんな男の人から声をかけられてる。そんな時は
中国語や英語で早口で撃退…みんな意味がわからず
立ち去って行くんだ
つくし「やっぱりこんな格好してるとママに見てもらえ
ないのかしらねぇ〜」
ローブを指して笑うけど、それのせいじゃ無いと思うよ。
明日はマリオや日本のアニメのブースを見る事にして
早めに外に出る。1日じゃぁ周りきれないよね
つくし「永遠、たこ焼き食べに行きましょう
今日は粉物づくしよぉ〜」
小さなお店が立ち並ぶ場所で食べ歩き
『これぞ庶民の味よぉ〜』なんてご機嫌で僕も嬉しい
つくし「ケイも一緒に来れたら良かったのにね…」
永遠「そうだね〜画像だけでも送ってあげよう!」
LINEでたこ焼きを送ったら【食べたい!】だって
つくし「たこ焼きのプレートを買って、ハワイに
帰ったら作ろうか!」
永遠「お家でも作れるの?」
大阪の家には絶対に1つはあるんだって!
****
〜ケイ〜
一足先に東京に戻り朝からロビーにあるラウンジで
入り口を観察。私の顔は知らないと思うけど
念の為ちょっと変装して本を読んでいた
10時頃だったかしら?思ったよりも早くお目当ての
人物がやって来たわ。写真で見たことはあるけれど
やっぱり永遠とよく似ているわ…
親子3人でフロントに行き何か封書を渡しているのが
見えた。誠意を見せて?と言ってお金でも包んで来たら
一生会わせるつもりはないけれど…
近くに待機させていた者が私の所に戻って来たから
ケイ「あの封筒、厚みがあった?」
BG「いえ。レターだと思います。支配人に会いたいと
言っていましたので、こちらに来るかもしれません」
ケイ「そう。じゃぁ部屋に戻るわ」
変装していたから大胆に3人のすぐそばを通り
チラッと顔を見たらすごく緊張して見えた
30分ほど過ぎた頃、ホテルの支配人が部屋をノック
相澤「コックス様 こちらを預かって参りました」
封書を2枚受け取った
ケイ「あの方達は?」
相澤「自宅で連絡を待つと言っておりました」
1人になり先ずは【花沢 護】と書かれた手紙を開封
最初に10年前の自分の過ちが書かれていて
自分の愚かさを悔いているようだったけれど…
出会った頃、つくしはなぜハワイに来たのかを
詳しく話してはくれなかった。
愛する人を傷つけてしまったからもう2度と
日本に帰るつもりは無いと言っていた
お腹に赤ちゃんがいる事を知った時も愛する人の子だと
嬉しそうだったのを忘れてはいない。
護の手紙を読んで、なんともつくしらしいと思った
彼女は強く聡明で何より優しい女性だからね。
息子の様子から自分の行いが間違っていたかも…と
思いながらも事実を息子に伝えるのが怖く密かに
つくしを探していたと書いてある。でもどうしても
見つからずもしかして…まで考えたらしい。
私は彼女達を完璧に隠していたからね、
つくしを支えた事のお礼も書かれていたが余計なお世話
私はあの2人との生活が楽しく本当に幸せだったのだから
もし許されるなら本人に会って謝罪して息子との未来を
考えて欲しいとお願いしたい。彼の気持ちが十分に
伝わる手紙だった。
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