絆1 (2次小説:類つく)
僕の名前は永遠(トワ)9歳
日本人らしいけれど生まれてからずっとハワイ島で暮らしている
ママの名前はつくし。20歳で僕を産んでいるからみんなお姉さんだって
勘違いするんだ…でも黒髪も黒曜石みたいだって言われる瞳も僕は持っていない
ママは僕の瞳をビー玉みたいで綺麗だって言って茶色がかった髪を撫でてくれるけど本当はママと同じが良かったんだ
ハワイ島でもセレブ居住区として有名な場所の1番大きな建物が僕の住処
ケイ「トワ、先生が待っているわよ」
僕を呼んだのはケイ(ケィティ・コックス)この大きな屋敷の主人で
ママのボス。ママは彼女の秘書をしているんだ。
2人の出会いは後でママから聞いてね。
ケイはアメリカでも有数の大富豪で大きな会社をいくつも経営してるらしいけど
会社に行く事は殆ど無いんだ。でもね、マダム・ケイって呼ばれて恐れられているんだって。ここの庭師のジョンおじさんが内緒だよって教えてくれた。
そういえば…大きなおじさんがケイにペコペコ頭を下げている姿を何度も見たよ
ケイは僕に『誰が本当に信頼出来る人間か…見極められるようになりなさい』
そう教えてくれて、小さな頃から英才教育?をしてくれている
ママは「無理はしなくて良いのよ」って言うけど僕は楽しんでいるよ
会話は基本、英語だけど日本語も話せる。うちのメイドさん達は他国籍だから
フランス語や中国語を話す人がいるから俺もだいぶわかるようになったよ
夜…もう9歳になったから1人で寝れるけど今夜はなかなか眠れない
ガチャドアが開く音がしたから目を瞑って眠ったふり…
僕の髪を優しく撫でて小さな声で「本当によく似てる…」呟く
「ごめんね…」僕の頬にキスして部屋を出て行った
僕が誰に似てるかって?それはきっとパパだと思うけど聞けない
僕はママとケイがいるから寂しくもないし幸せなんだよ
明日の朝はママが起こしに来るまでベッドの中で待っていよう
思いっきり甘えてママが寂しくないようにするんだ
***回想***
つくし 18歳 大学1年生
はぁ〜今日もため息。
本当は就職するはずだったのに道明寺が英徳大学の授業料を4年分納入しちゃった
類に「もったいないから利用した方が良いよ」なんて言い含められて通う事にしたけど…
類「ま〜きの どうしたの?また司とケンカしたの?」
つくし「あ…類。 ケンカって言うかさぁ…一方的に怒ってるだけだよ
あいつさぁ、NYで大変みたい。一段とイライラが激しくなった気がするよ」
類「クスッ 原因は?」
つくし「昨日、夜中にTV電話があったのよ…もう寝てたんだけど、起きて出たよ
話してたらさ…つい欠伸しちゃったんだよね。そしたら怒っちゃって…」
類「昨日はモーニング?のバイトで早朝出勤って言ってたよね?
朝早かったから眠かったんでしょ?ちゃんと司に話した?」
つくし「言ったよ…そしたらバイトなんて辞めて俺の金使えって…
でもさ…私はそういうのは嫌なんだよね」
類「よし、気分転換にケーキ食べよう!志乃が作って待ってるよ。」
つくし「わぁ〜志乃さんのケーキ美味しんだよね〜でも悪いよ」
類「課題のレポート、わからないところあるんでしょ?教えるよ」
道明寺がNYに行ってからバイトばかりしてる私を心配して勉強を教えるって
言ってお屋敷に連れて行ってくれスイーツや夕食までご馳走になる事が増えた
類といるとなんだか素直になれて落ち着くんだよね…誰にも言えないけど
類は私がNYに行っても困らないようにってお屋敷では英語で話してくる
志乃さんもペラペラなんだよ〜フランス語も話せるらしい。
志乃【牧野様がいらっしゃるとコック達も喜ぶんですよ】
類【牧野は何でも美味しそうに食べるからね】
志乃【類様もたくさん召し上がってくださいますし】
こんな時間がすごく楽しくなっている…
道明寺がすごく頑張っているのも忙しいのもわかる
だから私から連絡って出来ないなぁ…そう思っているうち1ヶ月以上音信不通
桜子「この前、雑誌で道明寺さんが紹介されてましたわ。なんだか顔色が
悪いようなお写真でした。お忙しいんでしょうね」
つくし「うん、そうみたい。もう1ヶ月以上音信不通だよぉ〜」
笑いながら言ったら
桜子「先輩、寂しくはないんですの?」
桜子にそう聞かれて…自分でもあれ?って思った。
桜子「そう言えば…花沢さんも大学でお見かけしませんわね?」
つくし「あぁ…イタリアに1週間行くって言ってたよ」
この前…いつもみたいにバイト先に迎えに来てくれて
類「明後日からイタリアに行かないとならないんだ…会社のパーティーに
どうしても出ないとダメらしい…面倒だけど仕方ないから
迎えに来れないけど…大丈夫?うちの車手配しようか?」
そう言われて…もちろん断ったけど『そんなに会えないんだ…』って思ったの
なんでかな…