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パズル23(2次小説:類つく)
このお話は花より男子の2次小説(類つく)です。作者様・出版社様とは関わりがありません。妄想の世界へようこそ…
現在(つくし27歳)
10月…翼の5歳の誕生日。この日ばかりは忙しい司も定時で屋敷に帰って来るし 楓も帰国していて…リビングにはプレゼントの山。嬉しそうに箱を開ける翼を見ながら楓は昔を振り返っていた…
楓心の声『なんて嬉しそうな顔かしら…司の時の様に沢山の来客を呼んでのパーティーも高価過ぎるプレゼントも無いけれど、みんなが笑顔で翼を祝ってくれているわ。つくしさんに言われて会社関係のプレゼントは全て断る様にして良かったわね。
総二郎「つばさ〜そんなにプレゼントもらっちゃうとクリスマスにはサンタさん何もくれないかもなぁ〜」
総二郎に揶揄われるのもなれたもの…
翼「じゃぁ総ちゃんがくれたプレゼントはあきらさんの赤ちゃんが生まれたら プレゼントしようかな。僕、サンタさんにはお願いしたい事があるもん」
あきら「ハハハ総二郎の負けだな。翼、サンタは良い子にしてればプレゼント くれるから大丈夫だぞ。総二郎のももらってやれ」
総二郎「揶揄って悪かったな翼。翼の気にいるもん選んで来たんだから、もらってくれよ」
翼「えへへ うん!ありがとう」
どのプレゼントも翼の年齢に合った物だった。当たり前のようで司達には新鮮だったと思う…
あきら「こんな誕生パーティーもいいもんだな。翼が普通の子に見えるぜ…」
つくし「翼は普通の5歳の男の子よ〜さぁ翼、そろそろ眠くなったんじゃない? みんなにおやすみを言ってベットルームに行きましょう?」
翼が眠い目を擦りながらつくしに抱っこをせがむと。ヒョイと横から司が抱き上げた…
司「この頃、結構重くなったからな、牧野じゃぁ大変だろ?俺が一緒に行くぜ。翼、サンタさんに良い子の所を見せないとな〜」
翼の頭を撫でながら司がそう言うと…『ボソボソ』翼が何かを囁いた。司の頬が赤くなるのをあきらや総二郎は見逃さなかった
司「叶うといいな」優しいパパの声に翼もニッコリ頷いていた。
つくし「じゃぁ翼を寝かせて来るね。私もそのまま失礼しちゃうから…今日は忙しいのにありがとう」
3人が消えたリビング…楓も自室に戻り…
あきら「翼のサンタへのお願いって想像つくな」
総二郎「あぁ。司のやつ赤くなってたしな…さっきの姿を見たら誰だって親子に見える。それもとびきり仲のいい親子に」
あきら「だから…桜子も心配してる。司を思えばこのまま類が見つからなければとも考えちまうがな。牧野は諦めていないよな…本当にあいつどこかで生きているのかな?」
総二郎「優紀もいつも言ってるぜ…これだけ調べているのになんで何も出てこないんだろうな。死体も上がらないんだから牧野だって信じられないだろ?俺だって死んだとは思えない」
あきらも総二郎もこの場所に居ない2人の親友の気持ちを思いながら酒を酌み交わしていた…
そして…11月に入りあきらと桜子の間に男の子が生まれた。つくしは翼と共に美作邸にお祝いに来ていた
翼「わぁ〜小さいね。かわいいなぁ…」
桜子「ありがとう翼君。陸って言うの、仲良くしてあげてね」
陸はあきらによく似た優しい顔立ちの男の子。つくしが抱っこさせてもらいあやしている
つくし「懐かしいなぁ…翼もこんなだったのよね。それがもう5歳だもんね…」
桜子「なんだか壊れそうで不安になりますの…先輩がそばにいて下さると安心なんですが…」
つくしが笑って聞いていたのを翼はジッと見ていた。
その日の夜…
翼「つくし〜 僕、1人じゃぁハミガキ出来ない。」「パジャマのボタンが閉めれない」「1人じゃぁトイレに行けない」
翼が赤ちゃんかえりしたようなわがままな態度を続けていた
タマ「美作様で赤ちゃんを見たからかねぇ〜 翼坊っちゃまにしたら珍しいよ。まぁ昔の坊ちゃん(司)に比べたらかわいいもんだがね」
ベッドに入っても翼はなかなか眠れないようで…
つくし「もう1冊、絵本を読もうか?」
つくしが翼の髪を撫でるとその腕を握りしめて来て
翼「つくし…僕が大きくなっちゃたら陸君の所に行っちゃう?陸君…小さくて かわいかったよね…ぼく…ぼく…」
そう言って涙をポロポロ流した。翼の涙に胸が締め付けられそうな思いのつくし
つくし「翼…泣かないで。桜子はつくしの大切なお友達だから困った時には助けに行きたいって思っているよ。でもね…翼の事も大好き。翼が大きくなってどんどんいろいろな事が出来るようになってすごく嬉しいよ。」
翼「ホント?僕のこと…大好き?」
つくし「うん。私のかわいい天使だよ。そばにいるから…もう眠ろうね」
翼はつくしの手を握りしめたままやっと眠りについた。寝顔をしばらく見ながらつくしの目にも涙が…
『ごめんね…ずっとここに居るって…そばにいるからって言ってあげられなかった。翼は賢い子だから…私の心の揺らぎを感じたのかもしれないね』
その頃から翼は前にも増してつくしがそばを離れるのを嫌がり、何をするのも つくしが居ないと不安そうな顔をするようになった。
やっぱりこのままじゃぁダメかも知れない。翼の寝顔を見ながらつくしは考えていた…そして胸の奥がザワザワするようなそんな予感を感じるようになった事をまだ誰にも相談出来ずに気づけば自分の誕生日を迎えた
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