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絆37(2次小説:類つく)

〜ケイ〜

護の手紙を読み終えた後、私は熱い紅茶をカップに
注いだ。そしてもう1通の手紙を開封する

類の手紙もまた10年前の謝罪から始まっていた。
類とつくしと司…3人の関係と自分の気持ち
彼は自分に勇気がなかった事を悔い彼女の手紙を
疑わず自暴自棄になり5年もの間、真実に
辿り着けなかった事を後悔している。

なるほどね…つくしは普段は嘘もつけない性格だけど
いざという時、他の人のためになら大胆な嘘も
つけるのね。

永遠の存在は数日前に友人から聞き初めて知ったと
書いてあった。つくしが自分の子を産んでくれていた
喜びと父親として何も出来なかった事を悔やんでいて
これからは絶対に離れたくないと書いてある。
今回、友人達のおかげでつくしの居場所がわかり
両親にも全てを話し反対されれば花沢を捨てる覚悟が
あったらしい。しかしつくしの性格を考えれば最善では
ないだろうと思うとも…

彼の手紙からはつくしへの想いが熱く感じられたし
10年間、彼も誰とも交際もせずに過ごした事も
調べてわかっている。
これ以上、私がつくしを隠す必要は無いのだと
改めて思う。

RRRR

ケイ「永遠!今日もUSJなの?」

私は永遠の声が無性に聞きたくなって電話をかけた

永遠「ケイ?お仕事はおわったの?
今はマリオのアトラクションに並んでいるよ」

ケイ「予約してないの?」

永遠「それでも人気だから並ぶんだよ。でもそれも
楽しいよ!」
こんな感覚はつくしとよく似ているね
ケイ「そう、楽しんでね。ママに変われる?」

つくし「ケイ?何かあったの?」

ケイ「こっちは順調よ。夜は歌舞伎に行くから
昼間に連絡したのよ、明日は大阪城だったかしら?
楽しんで来て」

つくし「ありがとう。明後日の午後には戻るわね
ケイはのんびり過ごしてね」

2人の楽しそうな声を聞いて私の気持ちも決まった

〜類 30歳〜

一言、一言考えながら正直に自分の気持ちを書いた。
3人で手紙を届けてから俺はあきらに連絡し
美作商事に向かった。総二郎はしばらく東北地方で
講演などがあって留守にすると聞いていたんだ

類「両親にちゃんと気持ちを話した。すごい偶然
なんだけど母親が浅草であの子と会ったらしいんだ。
ちょっとぶつかったらしいけど、俺に似ていると
思ったらしい。」

あきら「そうか、お袋さんが言うなら相当だろうな
それでマダムKにはアポイント取れたのか?」
類「今は東京に居ないらしいけど帝国ホテルに滞在
するのはわかった。さっきマダムK宛に手紙を預けた
父さんも書いてくれたよ。牧野に謝罪したいって
頑張ってくれた。今は連絡待ちかな」
あきら「そうか…うまく行くと良いな。」
類「ありがとう。今度は絶対に離さないから
何度でもどこにでも行って頭を下げて会わせてもらうよ」

あきらの執務室を出た後は連絡を待つために邸に急いだ。
父親は今後のスケジュール調整のため、一度会社に
行ったらしく邸では母親と志乃が落ち着かない様子で
待っていた。

麗「志乃からね、牧野さんの事をいろいろ聞いていたの。
夢子さんや綾さんは会った事があるんですってね
この前、綾さんにお孫さんを見せてもらって羨ましかった
けれど…永遠君の方がイケメンよね〜って志乃と
話していたの。早く会いたいわぁ…」

類「あんまり浮かれないでよね。まだ会えるかも
わからないんだし」
釘を刺すつもりで言ったら
麗「類君がそんな弱気でどうするの?
私も志乃も絶対に諦めないわよ」
嗜められてしまったよ…

その夜、手紙に記した俺のスマホNoに電話が入った。

ケイ『こんばんは ケイティ・コックスです。
お手紙は読ませてもらったわ。
明日の午後3時にホテルの私の部屋に来てもらえる?
可能ならご両親も一緒に』

類『はい。連絡感謝いたします。
もちろん伺わせていただきます。』

ケイ『つくしはまだ東京に帰って来ていないわよ。
あの子抜きであなた方とお話ししたいの』

類『わかりました。よろしくお願いします』

電話をもらった時は父親も帰宅していたので
直ぐに報告が出来た。

護「いよいよだな…何を言われても私は頭を下げ
続ける。何としてもわかっていただけるように
頑張るからな。」

類「あぁマダムKに嘘や言い訳は通用しないと思う
俺は自分の気持ちを正直に話すから」

その夜、あきらと総二郎には明日、マダムKと
会える事になったとLINEで報告した。
2人からも【がんばれ!】 【幸運を祈る】 と
返事をもらった。


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おちゃめママ
花より男子の類ファン、原作の切ない類を幸せにしたくて類スキ向けにお話を書き始めました。老化防止の為に妄想を巡らせるおばちゃんです。拙い文章ですが応援していただけると励みになります。よろしくお願いします