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パズル7(2次小説:類つく)
※このお話は花より男子の2次小説(類つく)です。作者様・出版社様とは関わりがありません。妄想の世界へようこそ…
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〜現在〜
政財界のパーティーで俺達3人は久しぶりに顔を合わせた。
総二郎「おい、あっち見て見ろよ…あの女が来てる。ピンピンしてるぜ 元気そうじゃないか」
あきら「あの女、金城興業の次男と結婚したらしいぜ!派手に結婚式まで挙げてる。いい気なもんだよ…全部 あいつらの計略、嘘だったんだ」
司「類の親父さんも騙されていたらしい…まぁそれだけが救いだ」
3人の視線の先にいる女性は彼らに見られている事にまだ気づいていないようで 満面の笑みでエスコートしている男性と共に周りと挨拶を交わしていた。彼らの視線に男性が気づき
金城「これは皆さんお揃いで…やはり壮観ですね。金城興業社長の次男で専務の省二と言います。隣は妻の琴音です。」
琴音は焦っていた…彼らに気づかず近づいてしまったが、一刻も早くこの場から離れたい。俯いたまま会釈はしたが立ち去ろうと夫の腕を引っ張っていた。
総二郎「いやぁ 琴音さんお久しぶりですね〜ずいぶんお元気そうですがお体はどうなんですか?」
金城「え?妻をご存知でしたか?」
そう言ってからふと思い出したように
金城「あ…そうでした。皆さんは花沢君とは幼馴染でした…彼には気の毒な事をしました。ずいぶん大きなニュースになったので僕も知っていますよ、こいつもずいぶんと苦しんでいましてね…」
金城の言葉を遮るように憎しみのこもった目で琴音を睨みつけていた司が
司「お前…余命半年だって騒いでいたらしいがあれからもう4年か…まだノウノウと生きていたんだな。今度、お前と同じ病気の人間と知り合えたら、迷わずお前の親父の病院を紹介させてもらうぜ。余命半年と不治の病の人間をこんなに元気に出来るんだからな!」
司の声は低く冷たかった。琴音は俯いたまま言葉を発しなかった
金城「あの〜道明寺さん?不治の病?余命って…何の事ですか?誰の話ですか?」
そこまでは知らなかったようで金城の頭の上に?マークが並んでいるようだ
琴音「省二さん、ご挨拶が済んだのなら失礼しましょうよ。それと…誤解されているようですが、私の病気は父の部下の誤診でしたのよ。私達もすっかり騙されていたんですわ。類さんの事だって騙したつもりなんてありません! あんな恥ずかしい思いをさせられて、私の方が被害者ですわ!
彼はもういないのですし…私と類さんは入籍もしていませんでしたわ 私の結婚に何も問題は無いと思います。失礼します」
琴音の言葉を聞き司の拳に力が入ったのを隣にいたあきらは見逃さず、司の腕をそっと掴んだ。
あきら「司…よせ。あの女は殴る価値もないぜ」そう呟いた。
金城夫婦は軽く会釈をすると逃げるように司達の前から去っていった。
総二郎「気分が悪くなったぜ、あんな女のために類は…」
あきら「もうこの場所にいるのはごめんだな。どこかで飲み直そうぜ」
まだ額の青筋の消えない司を引っ張るようにして3人は会場を後にした。場所を メープルのバーに移し3人で飲んでいても怒りはおさまらない
総二郎「ちくしょう!今日は酔えそうもないな…あの女、許せねぇ」
まだ額の青筋の消えない司を引っ張るようにして3人は会場を後にした。場所を メープルのバーに移し3人で飲んでいても怒りはおさまらない
あきら「類は本当に死んじまったのかなぁ… 」
総二郎「あいつが牧野を残して自ら命を絶つなんてありえねぇ…あれは事故だったと思うぜ。まぁそれも信じ難い話だがな」
強いお酒をストレートで飲んでいた司が
司「お袋は俺がNYに行ってからも牧野を調べていた。それで失踪にも気づいたと聞いた。類もずっと牧野を探していたのを知っていたが親父さんが白井と組んでいたから話せなかったらしい。あんなに必死だった類が自殺するはずが無いと言ってぜ。もちろん俺もそう思ってる」
あきら「そうだったなぁ…あの事件がきっかけで司は記憶が戻ったんだった」
司「あぁ…記憶が戻ったら、あいつはお袋の側にいた。信じられなかったぜ でも、あいつの心は死んでいた。翼の存在がどうにか元気でいる力にはなってるが…心の中はどうだかな。あいつは類が生きているって信じる事で普通に生活出来てるんだろう。俺もずっと調べているんだが…何も掴めねぇんだ、不思議なくらいにな」
3人は深いため息をついた
総二郎「道明寺の力を使っても何も出て来ないのかよ…どうなってるんだ?」
あきら「なぁ司、お前は牧野の事どうするつもりなんだ?類の事は俺も捜している。桜子も…滋だって捜してくれているぜ。でもなぁ…もう4年だ。 桜子が牧野の笑顔をずっと見ていないって心配して泣くんだ。そろそろ牧野にも現実って奴を見せないといけないかもな。桜子が翼と牧野は本当の親子みたいだって言ってる。牧野を救えるのは翼と…司、お前だけかもしれないぞ?」
司は『俺はあいつに幸せになってもらいたいだけだ』呟いたが、かき消すような声で
総二郎「あきら〜お前、さっきから桜子、桜子って、すっかり尻にひかれ てるなぁ〜」
あきら「そんな事はねぇよ…」
司「そういえば…いつ生まれるんだっけ?」
あきら「11月だ…あと3ヶ月さ」
司「牧野も楽しみにしてたぜ。あいつは外に出たがらないから桜子が時々、屋敷に来てくれて助かってる。総二郎も優紀ちゃんを内弟子にして閉じ込めていないで、牧野と気晴らしさせてやれよ!」
総二郎「人聞きの悪いことを言うなよ!優紀は自分から西門に修行に入って来たんだ。将来の家元夫人として恥ずかしくないように頑張りたいってな」
あきら「そっか…家元も優紀ちゃんのことよく許してくれたよな」
総二郎「あぁ…類のおかげさ…家元は類が自殺したと思ってるから、俺が変な事を考えないか心配になったみたいで惚れた女と一緒にさせた方が良いって思い直したみたいだぜ。今じゃぁ親父のほうが優紀を気に入ってるぜ
類の行動はマスコミにもずいぶん騒がれたからな、親父だけじゃない西門流の重鎮達も知っていた。俺の婚約の事も説得し易かったんだと思うぜ。俺は類が自殺なんてする奴じゃ無いってわかってるけどな。」
あきら「あの女はおそらく近くで全てを見ていた。絶対に何か知ってる」
司「あの女は今でもピンピンしてるんだ!花沢は騙されていたのさ。花沢社長もあの結婚報道の段階になってようやく、おかしいと気づいたらしい。白井に何か後ろめたい事でもあったらしいって所までは調べがついた。それにしても類の親父さんは高い代償を払う事になったな…お袋さんも倒れてスイスでずっと療養中だ。親父さんも社長を退陣してスイスにいるらしい…きっと後悔しているだろうが…もう遅い。」
総二郎「全て…あの白井親子のせいだな」
司「あの親子のことはいずれどうにかする、絶対に許せねぇ。今のうちにせいぜい楽しんでおけばいい。」
いくら飲んでも酔う事も出来ず3人のグラスは空になり空いたボトルが並んだ。
パズル7 F3 28歳 現在
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