モダリティ(ムード)
モダリティ(ムード)とは
話者の気持ちや心的態度を表す
もうすぐ雨が降る。
もうすぐ雨が降るかもしれない。(可能性)
もうすぐ雨が降るだろう。(推量)
もうすぐ雨が降るに違いない。(確信)
もうすぐ雨が降ると思う。(非断定)
もうすぐ雨が降るはずだ。(確信)
命題
客観的な事柄
「もうすぐ雨が降る」
モダリティ
話者の気持ちや心的態度
「かもしれない」「だろう」「にちがいない」、、、
取り立て助詞「は」によるモダリティ
山田さんが去年中国へ行った。
去年は山田さんが中国へ行った。
→だから今年は斎藤さんが行くべきだ。
→だから今年は韓国へ行くべきだ。
副助詞によるモダリティ
財布に1000円だけある
財布に1000円もある
財布に1000円しかない
対事的モダリティと対人的モダリティ
対事的モダリティ
「彼が嘘をつくはずがない」
命題に対する話者の捉え方を表す
「彼が嘘をつく」←「はずがない」と話者は捉えている
推量:だろう、ようだ、らしい、みたいだ、そうだ、、、
確信:はずだ、ちがいない
願望:たい
意思:う、よう
対人的モダリティ
「お昼ご飯を食べましょう」
聞き手に対して命題の内容をどう働きかけるか
「お昼ご飯を食べ」「ましょう」→聞き手
勧誘:う、よう、ませんか
説明:のだ、わけだ
命令:なさい
「ものだ」当然・回想のモダリティ
お年寄りには親切にするものだ。(当然、対人的モダリティ)
空腹のときは怒りっぽくなるものだ。(当然、対事的モダリティ)
子供のころ、よく川で遊んだものだ。(回想、対事的モダリティ)
※呼びかけている場合は対人的モダリティ。状況で判断。
「ことだ」勧め・詠嘆のモダリティ
あまり落ち込まないことだ。(勧め、対人的モダリティ)
優勝なんてすごいことだ。(詠嘆、対事的モダリティ)
「べきだ」当然のモダリティ
税制度を抜本的に見直すべきだ。(当然、対事的モダリティ)
君はもっと勉強時間を増やすべきだ。(当然、対人的モダリティ)
「なければならない」義務のモダリティ
ああもうこんな時間だ。早く帰らなければならない。(義務、対事的モダリティ)
君はもっと勉強しなければならない。(義務、対人的モダリティ)
推量のモダリティ
「らしい」
①客観的な根拠により判断
②伝聞
③典型
あの店は繁盛しているらしい。
おいしいらしい。
「ようだ・みたいだ」
①五感により主観的に推量
②例示
③典型
あの店は繁盛しているようだ。
おいしいようだ。
※「みたいだ」は口語的
あの店は繁盛しているみたいだ。
「そうだ」
①様態、兆候、外観からの直接的な情報
②伝聞
あの店は繁盛しそうだ。(これから)
おいしそうだ。
【例文】
今にも雨が降りそうです。(様態)
雨が降るそうです。(伝聞)
隣の部屋に誰かいるようです。(推量)
明日は寒くなるそうです。(伝聞)
降りそうです→これから、今まさに
降るようです→すぐじゃなくても使える(明日、降るようです)
確信のモダリティ
「はずだ」
①客観的な根拠により推測した確信
②納得
あの店は繁盛しているはずだ。
おいしいはずだ。
「にちがいない」
直感的な確信も含む(客観的根拠による推測も含む)
あの店は繁盛しているに違いない。
おいしいにちがいない。
モダリティの接続
動詞
雨が降るらしい。
雨が降るようだ。
雨が降るみたいだ。
雨が降りそうだ。(様態)→マス形
雨が降るそうだ。(伝聞)
い形容詞
おいしいらしい。
おいしいようだ。
おいしいみたいだ。
おいしそうだ。(様態)
おいしいそうだ。(伝聞)
な形容詞
元気らしい。
元気なようだ。
元気みたいだ。
元気そうだ。(様態)
元気だそうだ。(伝聞)
名詞
独身らしい。
独身のようだ。
独身みたいだ。独身そうだ。(様態)名詞はない
独身だそうだ。(伝聞)