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レビヤタンシステム 補講1

レビヤタンシステム詳細は

眠っているワニを探す

従来のトレンドフォロー手法では、例えば移動平均線が
パーフェクトオーダー状態の通貨ペアを選んでトレードする。
レビヤタンシステムでは、ワニが眠っている状態の通貨ペアを選ぶ。
これはレビヤタンシステムがモメンタムブレイクアウト手法だからだ。
眠っているワニを見つけたら、フラクタルブレイクを待つ。
目を覚ますのを忍耐強く待つ。目覚めたら、口を開けているあいだは
どこまでも、いつまでも追い続ける。ポジションを保有し続けると同時に
増し玉するということだ。

ワニは寝言を言う

眠っているワニが時々または頻繁に口を開くことがある。
開くと思えばまた閉じる。これを繰り返すことがある。
これはワニが寝言を言っているのだ。
眠りながら、夢でも見て、口をモグモグさせているのだ。
つまり、レンジ継続中である。慌てて飛びついてはいけない。
小さな口を開けたり閉じたりを繰り返すときに形成される
上フラクタルと下フラクタルにそれぞれ水平線を引いて
ボックスを描画する。ボックス圏のブレイクでエントリーする。
これがモメンタムのブレイク手法の肝である。

上位足の推進波

ワニが眠っているとき、価格がボックス園内を推移するとき
その後上に口を開けるのか、それとも下か?あるいは
フラクタルを上にブレイクするのか、下方向にブレイクか?
判断に迷う、目線が定まらない、という人が少なくないようだ。
それには上位足の状態を知ればよい。トレンドが上昇か下降かではない。
エリオット波動で判断するのである。

例として、30分足で下落の推進波が形成されているとする。
5分足では当然ながら下落の推進波だけを取りに行くトレードをする。
眠ってるワニを探しブレイクを待ち構える。あとはもう言わずもがな。
上か下どっちにブレイクした時を狙えばいいのかは自明の理であろう。
このケースでは、フラクタルの下方向ブレイクだけを待つ。
ワニが下方向に口を開くときだけを待ち構えていればよい。
上フラクタルのブレイクや上に開く口などはすべて無視せよ。

1:5の秘密

前の講で、短期足と長期足の比率は、1: 5 と書いた。
これはビル・ウィリアムズがフラクタル幾何より導き出した答えだ。
Alligatorの3本の線(バランスライン)は 1:5 の比率で構成されている。
短期BL(Balance Line)と中期BLは、 1:5の関係。
中期BLと長期BLは、 1:5の関係。

この比率は、さらにまた、エリオット波動の正確なカウントには
100本から140本のローソク足が必要であるというルールとも関係する。
30分足の3波のなかに20本のローソク足があれば、5分足に落としてみると
120本すなわち1波から5波が形成される本数ということになる。

「エウレカ!」(εὕρηκα) と腑に落ちるまで、過去チャートを気が済むまで
見続けるしかないのだが、この仕組みがわかってしまえば、これまでの
線形物理学に制約された長期足の環境認識がいかに優位性を欠くか
ということが納得できることだろう。
「1時間足で上昇トレンド中は5分足では買いエントリーのみ」だとか
「順張り」「逆張り」「買われすぎ」「売られすぎ」という概念自体が
フラクタル幾何やカオス理論からは全くのナンセンスだと了解するだろう。

一例だけあげる。レンジか長らく続いている相場があるとする。
1時間足2~3本上げては2~3本下げるというようなボックス保ち合いだ。
もちろんトレンドなどない。時間軸を小さくしても買いも売りもできない。
だが、1時間足2本は1分足の120本だ。エリオット波動の正確なカウントに
必要なのは、100~140本である。つまり、1分足では1波から5波を通常通り
トレードできるではないか、ということなのである。これを月足・週足や
日足で考えても同様だ。100~140本に落とし込めば上げ相場であれ
下げ相場であれ、レンジ相場ですらも、エリオット波動でトレードできる。

ダウ理論を捨てよ

大きな波はエリオットで把握する。
それより小さな波(サイクル)はフラクタルで数える。
ダウ理論の高寝・安値切り上げとか押し安値・戻り高値などを使って
チャート分析をしてきた人は、思い切ってダウを捨て、それの代わりに
フラクタルの高値安値を使ってチャートを読むことを覚えていただきたい。
フラクタル幾何やカオス理論による非線形物理学より編み出された
フラクタルは、いうなれば21世紀のダウ理論なのだから。

フラクタルでラインを引く

レジでもサポでも水平線を引くときは
上フラクタルや下フラクタルを結ぶラインを引く。
トレンドラインを引くときも同じことだ。
さらには、フィボナッチを引くのもフラクタルを基準とする。
「目立った高値安値」「意識されている高値安値」という主観的で
曖昧な基準は役に立たない。フラクタルの高値安値は誰が見ても同じ。
それらを結ぶラインを引くだけで、機能するラインが誰にでも引ける。

フラクタルはチャートの左を見る

說明不足だったかもしれない。勘違いしている人が
少なからずいるようなので、ここに明記しておく。
フラクタルはチャートの左を見る。

ローソク足が GBL (Green Balance Line) 緑色のバランスラインを
終値確定で上に抜けたとする。フラクタルブレイクを待ってというのが
中級エントリールールーであった。
このときブレイクを待つフラクタルは、現在のローソク足の左にある
この時点ですでに点灯しているフラクタルのことを指す。
これからフラクタルが形成され、さらにそれのブレイクを待って・・・
という意味ではない。ほとんどの方はおわかりだと思うが念のため。
ついでに、再確認しておくと、フラクタルはチャートの左を見るが
ワニはチャートの右を見る。口を開けているかどうかは、現時点の
ローソク足よりも右(先)にある3本のバランスラインを見て判断する。

魔の4波

ワニが眠っているときと、4波のときにはトレードをしない。
もちろん、このときにトレードする手法はあるにはあるが
他のときに比べて勝率が著しく落ちる。ましてや慣れぬうちは
3波で得た利益を4波でそっくり全部なくすことになりかねない。
エリオット波動の4波は飛行機の機器が狂うバミューダ海峡だ。
地図もコンパスも持たずにジャングルに踏み入るようなものだ。
GPSもナビも当てにならない荒野を車でひた走るようなものである。
4波終了を確認してから、5波をさくっと獲ればそれでよいではないか。

ビル・ウィリアムズも言っている。
「朝起きてチャートを見て、今が何波なのか瞬時に読めないときは
4波に違いないと決めつけて、二度寝する」



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