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特別講義2 Zone Trading
はじめに
ここでいうZoneはマイケル・ダグラスの「ゾーン」ではない。
レジサポはラインではなくゾーンとして考える云々というときの
ゾーントレードとも無関係だ。Bill Williams独自の用語で
AOとACのヒストグラムが同じ色である範囲をZoneと呼ぶ。
AOとACが揃って緑色のときをグリーンゾーン(買いゾーン)
AOとACが揃って赤色のときをレッドゾーン(売りゾーン)とする。
このことは「レビヤタンシステム 秘訣2」で簡単に紹介してある。
ここでは具体的なエントリーシグナルについてくわしく解説する。
用意するもの
AOとACを表示させてそれぞれのヒストグラムの色揃いを
観察すればいいわけだが、サブ窓を2つ開くことになる。
ゾーンによってローソク足を緑と赤に色分けするインジケーターを
使うことで、ACを表示させておく必要がなくなる。
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Zone Tradingでは終値の位置が重要な判断基準となるのだが
ローソク足を緑や赤で塗りつぶしてしまうと陽線陰線の区別ができない。
終値の位置を判断するときによく注意することが必要だ。
Bill Williamsはローソク足を使わなかった。一貫してバーチャートだった。
バーチャートなら、緑と赤に色を塗っても終値の位置がひと目でわかる。
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上掲のインジケーターはMT4用である。Trading View用には、AOの背景を色分けしてゾーンを示すオリジナルのインジケーターを無料で公開している。
Zoneの2つの使い方
まず覚えておきたいのは、Zone Tradingは新規のエントリーには使わない。
AOとACの同色が連続する局面では、積極的に増し玉する。
AOとACの同色が連続する局面では、ポジションを保有し続ける。
つまり、Zone Tradingを用いることで
1.ピラミディング(ポジション保有中の増し玉)
2.トレーリングストップ(保有中のポジションの利を伸ばす)
買い増しエントリー
① AOとACのヒストグラムが緑色(または緑色の足が確定)
② 次のAOとACのヒストグラムも緑色(または次の足も緑色)
③ 2本目の緑色の足の終値が最初の足の終値より上で確定
⇒ ロングエントリー
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これをグリーンゾーンが続く限り繰り返す。
ただし、5本目までという決まりがある。
つまり、買い増していいのは4回までということだ。
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足の確定と同時に成り行きでエントリーする。
足が確定するまでの残り時間を表示するインジケーターが
ネットで無料でいくつも見つかるので利用するとよいだろう。
Zone Tradingを5分足で使いこなす米国人トレーダーを知っているが
5分は相当慌ただしい。15分足でもまだ忙しなく思う。
1時間足、4時間足、日足などで使うのがよかろう。
デイトレの場合は、チャートを見て足の確定を確認すればよいが
日足トレードの場合は、少し要領が異なる。
マーケットがクローズする5分くらい前に、エントリー条件が
ほぼ確定したことが判断できれば、引け成新規買い注文でエントリーする。
特に株などでは翌日に大きく窓を開けて寄り付くことがある。
この大きな値動きを取りこぼさないための工夫である。
具体的には、FX、CFD、米国株の日足トレードを行うためには
ニューヨーク市場のクローズに立ち会わなくてはならないということだ。
日本の株・先物であれば、午後3時以前にチャートの前に居る必要がある。
脇道にそれるが、引け成注文に関して補足説明をしておきたい。
レビヤタンシステムの利確方法のひとつに
ワニの唇(緑ライン)あるいは歯(赤ライン)を終値で下抜いたら
保有中のロングポジションを決済。
ワニの唇(緑ライン)あるいは歯(赤ライン)を終値で上抜いたら
保有中のショートポジションを決済。
というルールがあったことを記憶しているだろう。
デイトレであれば、チャートを見て判断することができる。
日足トレードの場合は、市場クロースの5分前に引け成決済注文を出す。
これも翌日大きく窓を開けて寄り付く場合の備えである。
ロング保有中のトレーリングストップ
緑のバーが5本連続したら、それ以上の買い増しは控えて
5本目の緑のバーの少し下にストップを移動する。
以降新しいバーが確定するごとにストップを移動する。
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売り増しエントリー
① AOとACのヒストグラムが赤色(または赤色の足が確定)
② 次のAOとACのヒストグラムも赤色(または次の足も赤色)
③ 2本目の赤色の足の終値が最初の足の終値より下で確定
⇒ ショートエントリー
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ショート保有中のトレーリングストップ
赤のバーが5本連続したら、それ以上のピラミティングは控えて
5本目の赤のバーの少し上にストップを移動する。
以降新しいバーが確定するごとにストップを移動する。
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Zoneによるピラミティングとトレーリングストップ
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「同色が連続5本」には2通りの考え方がある。
1.エントリーしたあとの連続5本(上記チャートの例)
2.エントリーとは無関係に単純に同色のバーをカウントする。
これに則って上記チャートを例にとると、フラクタルブレイクで
エントリーしたのが4本目のグリーンバーとなる。故に、買い増しは
次の5本目のみということだ。
どちらが正しいのか、どちらがよりよいのかは一概には決められない。
その時の相場の地合い次第だ。上記チャートのように長く継続するトレンドのときは、当然ながら1がよりよい。それ以外の場合は2がより効果的だろう。通貨ペアや銘柄にも拠るところが大きし時間帯も重要だ。トレーダーの裁量的判断が求められる。裁量的判断を排したいというなら、2に従うのがよい。大きなトレンドの時に取りこぼす利益はあるが、1よりも安全で保守的な方法だ。
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Zone Tradingはトレンドフォロー手法であるから
移動平均線、GMMA、スパンモデル、ボリンジャーバンドなど
他のトレンドフォロー手法に組み入れても有効である。
以下はゴールド1時間足。ぐんまちゃんとZone Trading。
ブルーのZの箇所が増し玉エントリーである。
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次はスパンモデルと併用した例。EURUSD 1時間足。
同様に増し玉エントリーの箇所をブルーのZで示す。
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AOの売りシグナルとZoneの売りシグナルをすべて表示させるとこうなる。
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