日向坂46 『3周年記念MEMORIAL LIVE ~3回目のひな誕祭〜』2022/3/30(水) #ひな誕祭初日 レポート
初めて日向坂46のコンサートの現地に行くことが出来たので感想をまとめていきます。メンバーのパフォーマンス以外のことを基本的に見ているので、メンバーに対しての感想は「丹生ちゃんかわいかった」だけにします。現地レポ感も特段ありませんがそこもご理解ください。
セットリスト
初日に関してはこれまでの作りとほとんど変わらない
今回のコンサートは「アニバーサリーコンサート」であり「夢舞台であった東京ドームコンサート」であるので、セットリストもかなり限定されます。またこれらはグループと彼女たちの歴史であるので、要素としては実質的には「アニバーサリーコンサート」のみとなります。つまり「夢舞台であった東京ドームコンサート」の要素は『約束の卵』(と『ただがむしゃらに』)ぐらいで、全体のテーマとしては広げにくい。なのでアニバーサリーコンサートとして期待するものは、「けやき坂46時代の楽曲をいつも以上に細かく披露する」ぐらいしかないと考えます。
1回目のMCがOvertureを除いて2曲目終わりに来た時に「ドームコンサートだからといって他に何か特別なことはしなさそう」と察して以降、上述のような期待を超えたり、コンサートの醍醐味である「裏切り」を強く感じることはありませんでした(『青春の馬』を序盤に持ってきたのが良かったぐらいですかね)。そういう意味では残念です。ただ、「リベンジにリベンジを重ねた念願の東京ドームコンサート」だという事実だけで今回はお釣りが来るので、ラストスパートに誰跳べをやろうが、クロージングにジョイラをやろうが、アンコールで卵をやろうが、「結局そうなるんだろうな、外せないんだろうな」という諦めもかなり前からあったことも併せて、そこは許容範囲内でしたね。
これらを素直に私が言葉にすると「セトリも構成も演出も今まで通り(期待を超えるものはなかった)だから、会場がただ東京ドームになっただけ」となりますが、これは言い換えれば「今まで培ってきたものを発揮する、つまり2022年3月30日(31日)時点の日向坂46を夢舞台で発揮する」ということになるので、そういう意味では、セトリの作りも構成も納得です。また、日向坂46らしさが所謂「ハッピーオーラ」だとするならば、感動的な雰囲気で終始せずにコンサートが進んでいったのは、紛れもなく彼女たちの実力であり、私たちが魅かれるところでもあり、それらを感じ取れたということはこの作りで正解と言っていいのかなと思います。アンコールのMCで美穂が「東京ドームって大きいじゃないですかぁ」と泣きながらも笑いの起きるような言い方をしたり、好ちゃんが「感動的な雰囲気で申し訳ないんですけど…」とうずらの卵を取り出した時は、感動的な雰囲気が苦手な私にとって安心(?)しましたし、所々で出るかとしの一言にも和んだりと、温かい空間で終始していたのでそこを私は評価したいです。
ひらがな曲と日向曲がちょうどよくミックスされていた
これは良かったですね。もしかしたらDCDL的な時系列順の作りになるんじゃないかと危惧していたのですが、極端な「けやき坂ブロック」みたいなものがなかったのでそういう意味では飽きなかったですね。私なんかは極端に固めたものを予想してたので、飽きないようにするための工夫だとするならばこれもまた正解だと思います。ただ、ダンスブレイクやインタールードから繋げられる楽曲は読みやすい選曲ばかりでしたね(e.g. アザトカワイイ、半分の記憶、ってか)。まあこれはしょうがないか。
ステージセット、特殊効果
改めて日向坂は特効の使い方が下手
『ひらがなけやき』の(イントロの)音玉と(大サビの)ミニキャノン、『君に話しておきたいこと』『ときめき草』の噴水、『誰よりも高く跳べ!』の煽り直後のミニキャノンなど、私からしたらただ使いたいだけというか、「1曲目には音玉だ」「ラストスパートにはキャノン砲だ」みたいなのに縛られてるというか、ドームコンサートならではの演出や特効を消化したいだけに見えました(マジで『ひらがなけやき』で音玉使うセンスだけはこのコンサートで唯一否定したい)。
それは特効だけじゃなくてリフターやトロッコもそうです。『青春の馬』で金村だけダッシュトロッコに乗ったり、『アディショナルタイム』で金村だけリフターを使ったり、『My fans』ではバクステ付近でリフター使いまくり、今回は特に「隙あらばリフター」でしたが、なぜこの曲でこの装置を使うのかみたいなのが全く見えてこなかったです。まあこの答えは「会場が大きくなってもおひさまの近くに行きたい」なんですけど、コンサートのクオリティには直結してなくて、脈略みたいなものを重視する私にとっては、繰り返しますがたくさんある選択肢を消化したいだけにしか見えませんでした(「せっかくのドームなんだしやりたいようにやろう」なんでしょうけど)。絶対違いますが、全曲フルサイズだったのも長い間装置に留まらせておひさまに満足してもらうためなのかなとも思ったり。っていうか、ひらがなけやきと誰跳べのキャノン砲がショボすぎて寂しかったなぁ。前々回の記事で「キャノン砲は2回打ちたい」なんて私も言いましたが「2回打つなら1回分を2回に分ける」ってそういうことじゃないんですよね…。ドームどころかアリーナ、ホールクラスでももうちょいまともなの打ちますよ…。
構成
30曲弱を全てフルサイズでやるのはJ-POPの構造的に飽きる
最近でこそ減ってはきていると思いますが、秋元康系のグループは[Aメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→大サビ]みたいなTHE J-POPの作りが未だに多いので、1ブロックに3曲あるとしたら2曲目の2番でため息出ますね。つまり飽きる、一息出来ちゃう。コンサートにおいて曲中に目を離していい時間って生まれていいものなんですかね。しかも今回のようにオールタイムベストを謳ってるコンサートは曲をどんどん消化しなきゃいけないのに、全曲フルサイズでダラダラ3時間はキツいです(でも数字だけ見れば3時間もメンバーと過ごせるのは最高なんでしょうけど)。それならライブサイズを増やして数曲増やした方が全然良いと思います。ただこれは「メンバーが近くに来る喜び」と「おひさまの近くに行く喜び」を感じるための(序盤のような)ファンサタイムに指定された曲は別です。やっぱり推しメンを中心に大好きなメンバー達には長い時間近くにいてほしいですし、メンバーとの直接のコミュニケーションタイムであって、盛り上がる曲でただ盛り上がる時間ではありませんから。そこにはやっぱり時間は割いてほしい、けど、それは全てには当てはまらないよねっていうことです。
2回目のMC(中間点)まででファンサに全振り
ファンサタイムの話になったので続けますが、これは良かったと思います。実際に同じことを考えてたことがあったので(①、②)、採用された感があって嬉しかったです。ですがここはさすがプロ、ATとMy fansを緩急として用いて、その後の4曲を活かした、と。2日目はかなり振り切っていましたね。お互い楽しい時間を序盤に詰め込むことで、「東京ドームという会場」と「そこでコンサートが出来ているという事実」をそれぞれ満喫することが出来ますし、先述した「東京ドームコンサートでもちゃんとおひさまの近くに行くよ」という日向坂らしさ(アンコールのMCでかとしからもあったように「着いて来て」ではなく「一緒に横一列で歩んでいく」イメージ。一方的にパフォーマンスを見せるのではなく一緒に作っていく=それがコミュニケーションにもなる)も感じれる。その時間があるからこそ、MC明けのこん好きとイマニミテイロも活きる。このコンサートにおいてはやはりこの作りが最適解かもしれません。
構成というかセトリの並びに脈略や一貫性はない
前回も書いたように、セトリの作り方は大雑把に分けると以下のようになると考えます。
日向坂は基本①ですね。さらに曲数も25曲弱と決まっていてその中でコンサートらしい作りを目指すとなるとある程度予想しやすくて似たようなものが出来上がる(日向坂の場合、定番曲が定番のポジションで披露されるのでさらに似通ってしまう)。そして今回も①だったと思いますね。というより②に寄りすぎないようにしつつグループの歴史を象徴する曲を消化する工夫がなされていたのでそのバランスは良かったと思います。ちなみに私は今回は②で行きたかったんですが、実際にグループが出した答えを目の当たりにすると「まあこれが正解か」となり納得です。②だとやっぱりガチガチすぎて重たいんですよね。それを日向坂が作るとなったら全曲フルサイズですからかなり疲れると思います(今回でさえかなり疲れたので)。
①の良い所は次回のコンサートで「前回は後ろだったから今回は2曲目で行こう」というように柔軟に作れるところです。今回だと『青春の馬』ですかね。さらに攻めようという気持ちが見えて「なるほど」と思いましたし、②のような意味を持たせるセトリでは絶対考えられない配置です(序盤に置くなら1曲目か2曲目)。
その他気になったところ
『君しか勝たん』のマジックコーナー
観客を舐めてるとかそんなわけないと思いますが、マジックコーナーの一連の流れ、[メンバーが登場するマジック→「種も仕掛けもない」みたいなくだり→ジャカジャカジャカジャカ的な→登場!決めポーズ!→イェーイ!!]とか、[メンバーが瞬間移動するマジック→隠れる→いなくなる→あれ?どこ?→あっ!あっちだ!→決めポーズ!→イェーイ!!フゥー!!]とか。そして曲に戻って「wow wow wow wow yeah!」、いやウォウウォウウォウウォウイェ~じゃねえよ、みたいな。
まあいつもの調子でしたね…。メンバーが楽しそうだったのが何よりです。ただ、それらを鼻で笑った直後に急にかとしがやり出したKTダンスにはめちゃくちゃ笑いました(これぞコンサート、「ここで来た!」という裏切り)。
最後に
私がコンサートの現地へ行く理由は「メンバーを肉眼で見れるから」です。それを達成するためにはアリーナツアーをやってほしいなと強く願いますが、このnoteのテーマである「コンサートを観る・考える・出来る範囲で作る」が目的なら、ドームツアーやスタジアム公演をやってほしいですし、アリーナ席ではなく関係者席で座ってパソコンとスマホを用意して研究したいところです。ちなみに今回はアリーナ席だったのでメンバーの奇麗な容姿を近くで感じ取ることは出来ましたが、ドームを俯瞰で感じ取ることは出来ませんでした。なので今は、「誰跳べジョイラ卵の固定化された定番に縛られないコンサートが次回以降作られるのではないか」という期待より、「メンバーからのレスが貰えるようにマフラータオルや自作うちわ・フリップなどを用意したいな」という気持ちが芽生えています。これはこれでアリですよね?
おまけ
コンサート直前まで日向坂に対するモチベーションが落ちていたので結局公開してなかったのですが、前回の記事の最後に書いた「理想と予想の擦り合わせバージョン」のセトリがあるので、最後にそれを公開して終わりにします。後出し感がありますが答え合わせと思って見ていただけたら幸いです。
予想
・特にけやき坂46時代の曲は時系列順で披露する
・1曲目は『ひらがなけやき』か『約束の卵』、次点で『誰よりも高く跳べ!』
・ユニット曲をかなりの量歌う(メンバー全員が最低1曲は参加)
・クロージングは『JOYFUL LOVE』
・作りはDCDLっぽい感じ
理想
・アンコールなし、MCなし
・時系列に拘りすぎない
・『ひなたざか』に収録された2020バージョン(22人バージョン)の3曲をクロージングブロックで(もう一度)歌う
・各シングル・アルバムから期生曲もしくはユニット曲を必ず1曲選曲
『ひなたざか』に収録された2020年バージョンの3曲をクロージングブロックでもう一度歌うという構成はなかなか良いんじゃないかなと思いますが、今になって見直すとつまんないですね。序盤は予定調和すぎてすぐに飽きられますし、日向坂ブロックになると時系列関係なくなるし、一貫性がない。まあ自分の実力不足もそうですけど、メンツをガラッと変えるために新曲盛りだくさんの2ndアルバムを日向坂には出してほしい!結局この話になっちゃう!よろしく頼むぞ〜!
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