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2月22日 かいけつゾロリを読んでトラウマが出来た話。

小学生の時、「まじめにふまじめかいけつゾロリ」をよく読んでいた。教科書とは違った「斬れ味」なるものを感じていて、僕はゾロリの虜になった。ゾロリの中で忘れられない話がある。

曖昧な記憶だがざっとあらすじはこんな感じだ。

レースに参加することになったゾロリは、イシシ、ノシシと共に車作りに励むことになる。試行錯誤し、時にギャグを挟みながら、なんとか車を作り上げレースに挑む。デットヒートよろしくなレースをいつもの「上手いこと」でやり過ごし、なんとか優勝。

ここまではいつものゾロリである。僕が忘れらなくなったきっかけはこの後にある。
優勝商品はアイス1年分であった。それはレースが始まる前にゾロリ達も読者である僕も知らされていて、僕達の胸は踊りに踊りまくった。
僕はゾロリよりも、ゾロリ達が1位を取ったことが嬉しかった。アイス1年分だなんて、あまりにも素晴らしいじゃないかと純粋に思ったのだ。
が、優勝したゾロリ達に与えられたのは、アイス1個だった。
訳が分からなかった。唖然とした。
それはゾロリも、イシシも、ノシシも同じだった。僕以上に驚いたであろう。
主催者側の言い分としてはこうだ。
「つまようじで食べたらアイス1年分で〜す!!」

当時はまだ言葉に出来なかったが、今になると分かる。
僕はあの時「大人」「社会」「理不尽」のようなものを漠然と感じていた。

「これが大人のやり方か。」
トラウマになってもおかしくない程の衝撃だった。
そして衝撃はさらに続く。
それを受けたゾロリ達が、割とあっさりしていたのだ。
おちゃらけて終わりだった気がする。分からない。記憶が定かではないけど。
とにもかくにも小学生の僕は、真面目に不真面目ってそうゆうことじゃないだろ。と思った。ゾロリに初めて、真面目にやれよと、喝を入れたくなったのだった。終わり。

落合諒です。お笑いと文章を書きます。何卒よろしくお願いします。