【スト鯖ARK】 釈迦軍VS関軍が素晴らしかった話。全体の感想。

スト鯖ARKがなんなのかという話は割愛する。簡単に言うと配信者だけが入れるサーバーみたいなことだ。10日間行われてお祭りみたいな感じ。普段接さない違う界隈のストリーマー同士がコミュニケーションを取ったり、共闘したり敵対したりと、なにをするのも自由。

1番話題になったのは、mittiiiさんだろう。関さんとスタンミさんが数日後に戦争になる、という流れができている最中に、関さんに仕掛けてしまう。関さんvsスタンミさんを楽しみにしていた人達がmittiiiさんに怒り炎上。
mittiiiさんがしたことはゲームのルール上なんの問題もないが、なんでもありだからこそ、ストリーマー達の中で「おもしろい配信」をするために必要な、目に見えない大きな文脈がそこには流れていて、mittiiiさんはその文脈を無視した。マナー違反のようなことだと思う。でもそのマナー違反が伝説級におもしろくなることもあり、なるんだったらオッケーっ！！という世界でもある。
だからmittiiiさんがしたことは、ストリーマー人生を賭けた（仕掛ける相手が関さんということも含めて）突撃でもあるから、生きるか/死ぬかの結果しか出ない。
その後、関さんを含む12人対mittiiiさん1人の戦争が始まるも、mittiiiさんがまさかの耐えを見せ、関さんは撤退を判断。配信者、それぞれの視聴者が誰も救われないという形で終わる。撤退が決まった直後のボドカさんの切り替えの早さとかすごかった。撤退した関さんも色々言われてたけど、恐らくあそこにいた12人はあれ以上やってもおもしろくならないことが分かっていたんだと思う。関さんは協力してくれた11人のことを凄い考えながらプレーしてたから、これ以上巻き込めないというのもあったはずだ。

撤退直後「切り替えよう」と何度も口にしながら厳しい表情になっていく関さん。トイレへと離席し戻ってきた瞬間に、本音を話し出す。トイレでめちゃめちゃ考えてたことは、恐らく視聴者全員が分かっていたことだ。関さんは真っ直ぐすぎる。だからみんな大好き。スタンミさんに全てをぶつけたかったと言ってた。
その日の夜Twitterで関さんは、「自分の責任だ」ということと「みっちーさんを倒したい」ということを書いていた。関さんはmittiiiさんーごと救おうとした。
数日後も視聴者の論争が止まらないのを見兼ねた関さんが、「mittiiiさんは「プロレスをする気もない」と言っていたので、応える必要もないし、何故エンタメにしないといけないのかも分からない。甘え過ぎ」と断言していた。関さんがここまで言うのはかなり珍しい。

俺はmittiiiさんは完全に間違えたけど、でも結構同情もしていた。多分根はいい人だから。配信ってどれだけヒール役に徹しても聖人ぶっても、一瞬で人間性がバレちゃうからおもしろい。だから視聴者は、ゲームじゃなくて人に付く。
mittiiiさんの配信を見たら結構落ち込んでいて、というか殺害予告めいたものまで来ちゃってて、オフラインイベントが中止になったりと、結構地獄って感じだった。

この先どうなるのか？とみんなが固唾を呑んで見守ってるなか一肌脱いだのが釈迦さんだった。mittiiiさんとあらゆるリスクを引き受けたのである。チームに入れるかどうかという話になった時に、恭ちゃんが「誰か1人でも嫌だったらダメ。その時は〜」みたいなことを言っていたのが印象的だった。全員が受け入れた。みんな分かってる。分かってるなって感じだった。全員で作る。

そして関軍VS釈迦軍の構図ができ、昨晩最終日の戦争が始まった。自分は釈迦さんと関さんの配信を見ていた。
途中から関さん達はきつくなってきていて、うっすらどう落とすかみたいなムードが漂っていた。お互いの現状が分からないから、どう終わるかが難しいし、こればっかりはマジだからこそ土壇場で決定していかなくてはならない。
釈迦さんが「俺捕まりにいこうかな？その方がおもしろくなりそうすらある。でもまだ1時間半あるから辞めとくか」と言っていて、そのリアルタイムでまだ決まっていない結末に全員で向かっていく感じに俺はかなり興奮した。
関さん達はその後も見せ場を作りまくる。誘拐しようとしたり、人間だけで突撃して全員爆撃されたり、最後は持っている恐竜の全てを上空から釈迦拠点に落とし全てを失った。そのまま両チームの全員が1箇所に集まり、関さんが降参。ここで終わるかと俺は思った。思ったけどこっからだった。関軍全員で釈迦さんを殴り誘拐し、自軍の拠点に運び込む。なにも決まってない、決まってないけど、麻酔銃を打って椅子に座らせようとする。釈迦さんがリアクションを取りながら何回も「麻酔とけないと椅子に座れないのよ！」と全員が向かう目的地不明の方角を示す。「みっちーを出せ！！みっちーを出したら解放してやる！」と関さんが叫ぶ。俺はここで結構泣きそうになる。とんでもないグルーヴ感みたいなのが渦巻いていた。釈迦さんもそこら辺のことは完全に分かっていて、だからこそ敢えてmittiiiを連れてこなかったと言っていた。
そして釈迦さんがmittiiiを呼ぶ。が、しかし麻酔をかけられたmittiiiを誤って誰かが殺してしまう。死ぬと違う場所から生き返ってしまうので、グダリかける。俺はここでmittiiiさんの配信をつけた。コメント欄は「爆弾を持っていって全員爆死エンドで！」と盛り上がっていた。でもそれは絶対違う。こうゆう時は素直にいくしかない。お笑いも同じ。変なことはしない。大きな流れに身を委ねるのがベスト。mittiiiさんは悩んで悩んで悩みながら、自らの足で関さん拠点に向かって走る。ストリーマー人生を決定づける選択を何度も迫られながら、とりあえず走る姿が俺は1番おもしろかった。
mittiiiさんは関拠点到着後、檻に入れられてしまう。最後に運営がこのサーバーの締めくくりに花火を打ち上げるということで、全員がmittiiiさんとけんきさん（何故か檻に入れられてる）を置いて部屋を出て行く。

花火を見るために指定された場所へとこのサーバーに参加した全配信者が集合し、しばし談笑。釈迦さんと関さんだけ上空にいたのがなんかよかった。
でも関さんはずっと悩んでいた。「みっちー花火見なくていいのかな？」と時々口にしていた。その後もずっと悩んでいるのが分かった。関さんは顔にでる。この人行くんだわ。って俺は思った。関さんはmittiiiさんをやっぱり迎えに行った。そうゆう人だ。
mittiiiさんが檻の中でなにを話しているのか、関さんが盗み聞きをしている時に「けんきさんはなんかストリーマーの神に愛されたのか、なぜか抜けれたんだよな〜」みたいなことを言っていた。関さんが来ている。
檻から出して、mittiiiさんを恐竜の足で掴んで花火が打ち上がる場所へと向かう2人。もう映画だった。この2人で向かうってヤバすぎる。関さんは「感謝しかない」と言った。俺はそこでマジ泣いた。ほんとに関優太って最高。
バグが起き目的地手前で落下死するmittiiiさん。ストリーマーの神にどうゆう愛され方してんだ。
ボドカさんが間に合わない中、花火が打ち上がる。めちゃめちゃ感動した。配信者ってすげえわ。

今回のスト鯖ARKでより明確になったと思うけど、ストリーマーは「視聴者がおもしろいと思う配信をする」ということを心掛けている。当たり前に思うかもしれないけど、これはとんでもなく難しいことだ。視聴者ができることはストリーマーがやろうとしていることに寄り添うことだと思う。今回のARKでも視聴者のコメントによって、ストリーマーが追い詰められたり、展開が歪んだりした。コメント一つでいくらでも配信をつまらなくする方法はある。だからこそ、自分が好きなストリーマーが見ている方向と同じ方を向くべきだ。自分が気に食わないことがあった時に、誹謗中傷のコメントをしてしまうのは「私物化」でしかないと思う。mittiiiさんが今回まずかったのは「各方面に対するリスペクトの配慮」で、私物化もそれとなんら変わらない。

釈迦さん、関さんがなぜこの位置にいるのかが改めてよく分かった配信だった。ほんとにこの2人でよかった。
スト鯖ARK最高だった。おもしろい配信を「感謝します」。