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少額要件(調達後):ECF(新株予約権)の場合

株式投資型クラウドファンディング(以下、 ECF)には少額要件という規制があります。
調達をお考え頂く際、ECFを活用できるかどうか確認が必要になりますのでご確認ください。
(*調達前の「少額要件」と異なりますのでご注意ください。)


(証券業協会HPより引用)
発行者が資金調達できる額は1年間に1億円未満、投資家が投資できる額は同一の会社につき1年間に50万円以下の少額要件が設けられている。


【有価証券届出書の提出義務】
前提条件につきましては前回の記事でも触れましたのでご参照ください。

【新株予約権の場合】
FUNDINNOでは新株予約権での調達も選択することができます。
(詳細はwebページをご参照ください。)

新株予約権の場合、普通株と合算要件が異なるものがあります。
普通株より合算要件での同条件のものが限られますので、一定期間内で調達する方法がやや増えます。
(*期間等の詳細は当該金融機関へお問い合わせください。)

こちらも活用イメージを記載させて頂きます。

[ECF(一回目)→ECF(二回目)の場合]
ECFで複数回調達する場合は「募集+募集」ですので普通株と新株予約権で変わりません。

[ECF(新株予約権)→私募の場合]
新株予約権で調達後、私募であっても「同一の有価証券」は合算されます。
仮に一回目に3000万円の募集を行った場合、同期間内は私募で調達できる残り枠が7000万円未満となります。
合算期間を過ぎれば調達金額の上限がなくなります。

ただし、合算されるものが普通株の場合と異なり、一定期間内での調達可能な手段がやや増えます。
(*期間等の詳細は当該金融機関へお問い合わせください。)


[普通株との比較感]
FUNDINNOでの調達後、一定期間内での調達手段が増えるから新株予約権の方が良いのではないか、という意見もありますが一概には言えません。
また別の記事で触れますが、各社の成長ストーリーに応じて選択して頂くのが良いです。

ECF(普通株)で調達した後にVCから出資を受けた事例もあります。
ECF(新株予約権)の方がVCからの出資は受ける可能性が広がりますが、そもそも論で『VCモデルか?』という点が重要です。

新株予約権で調達しても、ビジネスが好まれなければ出資は受けれません。
当然ですがVC(一回目)→VC(二回目)の調達であっても一緒です。
普通株の場合は『株主間契約(全株主同意が必要な場合)』の観点で難しいと判断されるケースがありです。
(*反社チェックは金融商品取扱業者への指針を遵守した体制で対応しております。)

事業会社やCVCなど、事業シナジーを主として出資を行う先もあり、その場合の「投資回収」はキャピタルゲインではなく、事業での収支を見ます。
このケースでは『株主間契約(全株主同意が必要な場合)』が不要なケースもありますので、これまでも調達実績が多いです。
つまり、事業会社やCVCとのシナジーを生みながら展開したい成長戦略の場合、普通株での調達で良いという考え方もできます。

【最後に】
今回はECFのルールについて記載させて頂きました。
調達手段が多様化することによって、これまで調達がしにくかった先にも可能性が出てきます。
当然、審査機関として厳格な審査と選定をさせて頂いておりますので、成長性のあるビジネスモデルと実行可能な経営体制が求められます。

日本全国250万社ある中でECFの成約社数は全業者を合わせても200社に届きません。
日本M&Aセンターの分林会長のお話で、「日本経済の底上げのためにも、全企業が公開会社になって経営に緊張感を持つと良い」とありました。
もちろん、同社がJ-Adviserをされているので営業トーク(極端な表現)ですが、一理あります。
FUNDINNOでは136社の成約を担ってきましたが、公募を行なった企業としての自覚を持って経営に臨んで頂いております。

今回ご紹介した件の活用法や調達後の話、資本政策のアドバイスもしておりますので、自他推薦問わず、話を聞いてみたいという方はお気軽にご連絡ください。

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