ビザ、ヒザ、ピザ|地球修行 11
ビザってなに?おいしいの?みたいな状態だった頃がもはや懐かしい。今年の3月、人生初ワーキングホリデーのビザ申請はオーストラリア、ニュージーランドともにウェブ完結で終えることができた。
ちなみにフィリピンでは観光ビザ扱いで入国した後、通っていた学校が代わりにビザ申請をしてくれるスタイルだったので、こちらは1ヶ月以内に国外へ出ることを証明するための飛行機チケット(実際には使わない、いわゆる捨てチケット)を用意しただけだった。
ワーホリビザは、その取得時点から1年以内に入国をすればOK。だがしかし年齢はぎりぎり、そして当たり前ながらこの身はひとつしかないから、行けても最大2カ国だということでほぼ同じタイミングで2カ国分を取得した。もし身体が2つあったらなら、私は間違いなく4カ国分を取得していただろう。
このビザを使わなかったら絶対後悔する。なぜか確信に満ちていたこともあり、来てよかったなぁと心から思えているのが現時点の率直な感想だ。家にも仕事にも恵まれ、オーストラリアで地に足をつけて生きている。
夜型人間と自覚しながらも、今のところは朝5時30分にアラームを設定し、仕事を終えると昼の3時ごろには帰宅できるくらいのスタイルでなんだかんだやれている。明るいうちに帰ってきて、おやつを食べたり夜ごはんをきちんと作れることがとても嬉しい。
ワーキングホリデーなのだからホリデーも楽しんでいいはずなのだけれど、なぜか観光の計画などにはそこまで膝を乗り出しておらず、ただただ普通に生活している。
こちらに来てはや4ヶ月、スーパーでお買い得商品たちを上手に買い、その中で食べたいものを作って食べるだけでも充実しているのだ。白米と骨つき照り焼きチキン、トマトパスタ、しょうゆラーメン、トルティーヤ生地のピザなどなど。
シェアハウスの住人であるハウスメイトたちも陽気でおおらかな人が多く、細かいことを気にしがちな私の感覚を別の角度から見させてもらえている感じがしてありがたい。国が違えば振る舞いや空気感はこうも違うものなのかと、とても興味が湧いてくる。
職場でもらってきたパンは共用キッチンに置いておいて、みんなにシェアしている。酵母パンとアップルデニッシュが特に美味しい。先月、他のハウスメイトが職場から持ち帰ってシェアしてくれたレーズントーストがあまりに美味しすぎて感動した。というのも、個人的にレーズンはそこまで好きな食べ物ではなかったからだ。またひとつ、好きなものを発見した。こういうことがあるからシェアハウスはやめられない。
この前はちょっと奮発して買ったエビでトマトクリームパスタを作っていて、ハウスメイトの1人に作り方を知りたいと言われ、レシピを英語に変えてシェアしてみたりもした。
とはいえ、そこまでおしゃべりなタイプではない私、上手に英語を話す人を見かけては人知れず悶々としてしまうことも多々あるし、言いたいのにうまく言えないポイズンな歯痒さだってもちろんある。それでも、発したい言葉に少しずつ気持ちを乗せていく作業はおもしろい。
おもしろいというのは、興味深いの意に近いタイプのものだ。全部が勉強で、全部がおもしろ体験になっている気がする。私はきっと運がいい。ぜんぶぜんぶ、ありがとう!
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