西洋医学と東洋医学の違い「その5」
西洋医学と東洋医学では、大きく異なるポイントがあります。「病気をみる西洋医学」と「病人をみる東洋医学」の違いです。ここでは、頭痛を例に挙げて、説明します。
西洋医学の場合、頭痛を感じたら、一般的には脳神経外科を受診します。脳の断面図を撮ったり、頚椎や首の並びをみたりするのですが、そこで特に異常がなければ、片頭痛や筋緊張型の頭痛及び群発性頭痛といった病名を診断され、鎮痛剤が処方されます。まさしく、「病気をみる西洋医学」ということです。
それに対して、「病人をみる東洋医学」では、頭痛の患者さまには、まずその他の症状を伺います。同じ頭痛を訴える患者さんでも、その他の症状は人によって様々です。ある方は肩こりで手足も冷えており、生理痛もある。ある方は慢性胃炎で寝つきが悪い。ある方は喘息持ちで風邪をひきやすく、慢性鼻炎で足も冷えやすい。ある方は乾燥肌で、花粉症や慢性胃炎もある。また、ある方は腰が重く生理不順で、巻き爪やドライアイでも悩んでいるといったように、頭痛以外の症状は人それぞれです。「病人をみる東洋医学」では、患者さんがどういった体質で、どうなっているから頭痛が出ているのかをみていきます。
以上が、西洋医学と東洋医学の違いになります。