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【企画レポート】ピースボート流 地球の歩き方~アウシュヴィッツ強制収容所と世界遺産クラクフ歴史地区~
こんにちは!ピースボートの德永涼子です。
今回は『ピースボート流 地球の歩き方~アウシュヴィッツ強制収容所と世界遺産クラクフ歴史地区~』の内容を一部ご紹介していきます!
((企画はアーカイブでご覧いただけます。))
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◆ピースボート流の地球の歩き方ってなに?
寄港地では自由行動でも楽しい時間を過ごすことはできますが、限られた寄港時間を有効に活かして、その土地の世界遺産や風光明媚なスポットを巡る観光ツアーがあります。また現地の人びととの顔の見える交流や、訪問地の文化や歴史を肌で感じたりできる見聞・検証ツアーもピースボートのオプショナルツアーの魅力です。
ピースボートクルーズでは訪れる港ごとに6~10の様々なオプショナルツアーがあります。こうしたツアーはスタッフが実際に現地を訪れ、現地旅行会社や交流パートナーとなる国や地域、また現地の受け入れ団体と協力して作り上げています。
◆企画をしようと思ったきっかけ
私は3年前の2018年12月出発の第100回クルーズに参加者として参加しました。
その時に参加した交流ツアーでは友だちができたり、見聞・検証ツアーで学んだことは帰国後日本での生活で「気付く視点」の基盤になっていたり、今とこれからの自分を築き上げている要素となっています。
それは私だけではなく、一緒に船に乗っていた人たちや、過去乗船者の皆さんの多くに共通することだと思います。
そんなツアーはどうやって作られているのか、またその根本にあるピースボートはどんな想いで船を出しているのかなど、第100回クルーズ下船後、職員になって知る機会が多くあり、それらをもっと発信したいと思ったので今回の企画をおこないました。
◆アウシュヴィッツ強制収容所と世界遺産クラクフ歴史地区ツアー
上記を踏まえ、数ある魅力的なツアーの中で最初に選んだのが、「アウシュヴィッツ強制収容所と世界遺産クラクフ歴史地区ツアー」です。
このツアーでは、かつてポーランド王国の首都だったクラクフ歴史地区や、第二次世界大戦中に当時ポーランドを占領していたナチス・ドイツによって建設されたアウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所を訪れます。
この収容所ではユダヤ人をはじめとする多くの人びとが捕虜として収容され、過酷な労働を強いられた後に虐殺されました。
なぜヨーロッパ全土で600万人を超えるともいわれる犠牲者を生みだした残忍な大虐殺「ホロコースト」は起こってしまったのか、そして「アウシュヴィッツ」とはどんな場所だったのか、この凄惨な歴史や戦後の戦争責任に対する姿勢について学び、未来へと活かすためのスタディーツアーを実施しています。
◆ここがポイント!「ピースボート流」
ピースボートは船で各地を訪れます。船はゆっくりと進んでいくので移動時間が長い乗り物です。そして船内はホテルのように広々としています。この移動時間を使って様々なことができます。
①事前勉強会
自主勉強はとても大事ですが、個人で知れることには限りがあります。
事前にツアーに参加するメンバーと勉強することで一人では見落としていた感覚や、気づけなかった視点を持って、現地に訪れることができます。
分からないことを分からないとすぐに言える環境、すぐに共有できること、折角現地に訪れるのであれば、ある程度の知識を持った上で訪れるとより深く考えることができます。また共有をしたメンバーと一緒に訪れ、帰ってきた後にもその変化を確認しあう場所となります。
ツアーによって事前勉強会の内容は変わりますが、船の中で関連する映画を見たり、本や資料を読んだり、講義を受けたりします。
②振り返り
ツアー中、そして帰ってきてからも常に近くに一緒に五感で感じた人たちがいること、これは当たり前のようで当たり前ではない恵まれた環境です。
一人では消化しきれないことでも自分の考えをアウトプットすることによって、少しずつ整理をすることができます。
実際に訪れたからこそ感じたことをアウトプットし、訪れる前の考え方との比較や他者との感じ方の違いを確認しあえる機会です。
③報告会
①②を共に過ごしたメンバーで行うからこそ伝えたいことを伝わるように展開していくことができます。
自分たちが実際に訪れて感じたことや考えたことを、行っていない人たちにどう伝えていくか一から考えていきます。
パネルにして見てもらうのか、ステージで発表形式にして語り掛けるのか、その伝え方によっても受け取り手のとらえ方は変わってきます。
また、いろんなバックグラウンドを持った人が船で生活しているからこそ、偏った見方で報告をするのではなく、いろんな角度から物事を見て、自分の言葉で伝えることの難しさや大切さに気付きます。
ツアーに参加した人だけで完結するものではなく、一緒に世界一周してる方々へと発信していくことで、また違う視点で振り替えることができます。
その経験が帰国後にどうやって人に伝えていくかの糧にもなり得ます。
今回体験談スピーカーとして登壇していた、宮崎桃子(おーしゃん)も話していたように、「今度は自分たちが伝える番」というのは、船内のこの報告会のみならず帰国した後も続いていくことです。それらの基盤を作ってくれるのが船内で行われる、ツアー終了後のこの報告会だと思います。
実際、アウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所は、ピースボート以外の個人で訪れるツアーもあります。ここで大事になってくるのが「どこで何を感じるか」、そしてそれらを「誰と」学ぶのか、だと思います。
◆会の中で印象に残ったこと
今回は、出演者の皆さんの想いが伝わる会でどのシーンを切り取っても色濃く印象に残る会でした。
その中でこのツアーのみならず全てのツアーに共通していえることがあります。
それは、ツアーに参加する時の視点と捉え方だと思います。
ツアーに参加することでただその地を知って帰るだけではなく、訪れることで感じた五感以上の感覚や考えを、これから先の人生でどこで活かしていくのかということです。
2018年、ジャパングレイス寄港地部の西原さんと同じクルーズでツアーに参加した方がガイドさんから言われた「ここで起きたことはどの時代でも起きる可能性があるということ。それを踏まえた上で、今これから先の時代を作っていく自分たちに何を託されているのか」という視点と、それを知るきっかけをピースボートクルーズで作れたらという想いを聞いて、改めて早く船を出してたくさんの人たちと共に世界一周の船旅を作っていきたいと思いました。
ツアーを作っている過程に関わる側、そしてそのツアーに実際に参加した側の両面で一つのツアーを振り返った会は、とても充実したものになりました。
アウシュヴィッツについてあまり知らないという方も、おすすめの映画も紹介されていたので、アーカイブ視聴後、ぜひチェックしてみてください!
◆関連イベント紹介
そして、映画だけでなくOCEANのイベントでも、アウシュヴィッツについて深く掘り下げるイベントが開催されました!
1月7日(金)19時半~
【世界遺産を旅しよう】
vol.6 ウォンミョンが見た「知らなければならない負の遺産」です!
ツアー作りをする現地スタッフの思いや後世に伝える使命を持ったガイドの説明、嗚咽まじりに語ってくれた生存者の証言など、現場で知ったことや感じたことを知れるチャンスです。
この企画を見てから改めて地球の歩き方を見返すのもいいかもしれません♪
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↓今回体験談の話をしてくれた宮崎さんが参加したツアーはこちら。
(第102回クルーズ 負の世界遺産 アウシュヴィッツ強制収容所へ)
※今後のクルーズでは内容が変更になる可能性があります。
文:德永涼子
★OCEANについて詳しく紹介している記事はこちら↓
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★OCEAN公式インスタグラム @peaceboat.ocean
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