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4年前の超新星爆発

4年前の超新星爆発

galaxy20,000yearslaterseries
ミーターの大冒険

第六部 地球へ
第9話 エピソード 151

宇宙船の操縦席で、イルミナは窓の外に広がる無数の星々を眺めていた。彼女の表情はどこか不安げだったが、思い切ってミーターに声をかけた。

「ミーターさん、ちょっとお訊きしてもいいでしょうか?」イルミナの声にはためらいが混じっていた。

ミーターは振り向かず、操縦席の計器を確認しながら応じた。「なんだ?天体図のことなら何でも答えてやるぞ!」

イルミナはしばし沈黙し、意を決したように話し始めた。「あの…超新星爆発のことなんですけど。」

その言葉に、ミーターの動きが止まった。彼の表情が一瞬険しくなる。「むむむ、そうきたか . . . 」

イルミナは続けた。「4年前の事故の…あのガンマ線バーストの大事件ですよね。あの時のことを話してもらえますか?」

ミーターはため息をつき、思い出したくない記憶が蘇るのを感じた。「そうだ、あれは俺にとって忘れようとしても忘れられない出来事だ。地球への航海は順調だった…突如として悲惨なことが起こるまではな。」

彼の声には苦しみが滲んでいた。「ファー・スター2世号でお前と知り合ったばかりで、あの超新星爆発に巻き込まれるなんて思いもしなかった。肉体的な傷も痛かったが、それ以上に精神的な打撃が大きかったよ。地球に向かうはずだった航海が、一瞬で暗転したんだからな . . . 」

イルミナは心配そうに彼を見つめた。「それでも、どうやって立ち直ったんですか?」

ミーターは窓の外の無限の宇宙を見つめながら、思い出すように語った。「イオス星の温泉に浸かって、少しずつ癒された。あの時、ドースやレオナルドが時々会いに来てくれたんだ。それで、もう一度挑戦しようって決めた。今ではこうしてお前とも再会して、もうすぐ地球に到着する。あと10光年だ。」

イルミナは頬を染め、照れくさそうに微笑んだ。「私、赤くなっちゃいますよ。」

ミーターは少し笑いながら、軽く肩をすくめた。「またお前のギャグか。でもな、あの時通過した星の名前は忘れられない。ベテルギウスだ。地球からだと548光年も離れていた星でな、もうとっくにその星域は過ぎたけど。」

「ベテルギウス?」イルミナが尋ねた。

「ああ、シリウスと同じおおいぬ座にある星だ。昔から超新星爆発が予測されていて、10万年以内には起こるだろうと言われていた。だけど実際にその爆発が4年前に起こり、俺たちはガンマ線バーストに巻き込まれたんだ。冗談にもならないよ。」

「ミーターさん、私のせいってことですか?」イルミナは少し冗談めかして言った。

ミーターはニヤリと笑った。「いや、お前のせいじゃないさ。だけどな、皮肉ってのは時々言いたくなるもんだ。」

イルミナは赤くなり、クスクスと笑った。「もう、ミーターさんったら、皮肉たっぷりですね。ますます赤くなっちゃいます!」

ミーターもつられて笑い、ふっと緊張が和らいだ。「まあ、とにかく、あと少しで地球だ。お前がいてくれて良かったよ。」

次話につづく . . .

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