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第2ファウンデーションの在り処?

第2ファウンデーションの在り処?

galaxy20,000yearslaterseries
Foundation Dreams

Part 6
Bayta Darell

第2ファウンデーションの在り処?

あらすじ

死んだと思われていたオナム・バーの娘、ジータ・マネルラ・バーは生きていた。彼女は故郷であるシウェナに、ジータ・ベリス・マロウを招待し、さらにトランターからジータ・ウォンダ・パルヴァーを同行させる。ジータ・ウォンダ・パルヴァーは、パルヴァー家初の女の子であり、ジータ・ベリス・マロウは二つのペンダントの一つを彼女に渡す。この出来事は、第2ファウンデーションが姿を現す時が近づいていることを暗示していた。

ジータ・マロウの娘、ベイタ・マロウは特に聡明な人物であり、彼女の物語はファウンデーション設立から300年後、ミュールの出現とともに始まる。

ベイタの両親は、かつてガール・ドーニックが所有していた農園を買い戻し、彼らは新たな生活を始めた。ベイタもモーヴ市からたびたびこの農園を訪れては、朽ち果てたガールの屋敷を探検するようになった。そしてある日、屋敷の地下で『故郷星探査報告書』を発見する。その報告書には、ファウンデーション設立当時、ガール・ドーニックが担った秘密の任務の記録が記されていた。この報告書は後にアルカディアがジスカルド・ハニスから譲り受け、その内容はファウンデーションの未来を大きく左右することになる。

一方、ファウンデーションの首都ターミナスは、時代の流れとともにかつての輝きを失い、世襲政権の下で陰りを見せ始めていた。しかし、この衰退に気づき、未来を案じる者たちがいた。その中には心理学者エブリング・ミス、貿易商ランデュ・ダレル、そしてベイタ・マロウも含まれていた。

ベイタはトラン・ダレルと結婚し、彼の出身星ヘイブンに移住する。新婚旅行としてカルガンを訪れる途中、彼らはミュールの道化師であるボボに遭遇し、助けを求められる。彼らはボボを連れて宇宙船の格納庫に戻るが、そこでミュールの洗脳を受けたハン・プリッチャー大尉が現れる。

ミュールはベイタとトランを操り、彼らの宇宙船でターミナスまで同乗し、ファウンデーション軍を精神的に支配下に置く。そして、時間霊廟でハリ・セルダンの記念式典に集まった群衆を降伏させ、ファウンデーションはついに陥落する。

Episode 43:ヘイブンの対話

「おかしいと思わんか、ミス?」ランデュ・ダレルは顔をしかめながらエブリング・ミスに問いかけた。「ここヘイブンでも、皆やる気を失っている。もう数週間も持たないだろう。独立貿易軍も、あと星三つだけだ」

エブリング・ミスは眉をひそめた。「道化師について何かわかったのか?」

「いや、何もだ。しかし、ミュールについて調べなくてはならない。奴は何かを企んでいる」ランデュは険しい表情で続けた。「時間霊廟に集まっていた連中は、逃げることすら考えていない。それにトランが道化師を背負って鉄条網を突破し、船まで用意されていたのはどうも腑に落ちない。ヘイブンでも同じだ。まるで皆、何もかも諦めたように無気力だ」

「何をしろと言うんだ?」エブリング・ミスが問い返した。

「君たち4人で銀河の中心部に向かってくれ。そこで何か見つかるかもしれない。俺はここを離れることはできないが、君たちなら何か手がかりをつかめるはずだ」

ミスは顔をしかめた。「銀河の中心部だって? まさかトランターじゃないだろうな?あそこはもう廃墟だ」

「図星だ、トランターだ。第二ファウンデーションだけが頼りなんだ」

「第二ファウンデーションは『星界の涯』にあるんじゃなかったのか?それともトランターに何かあるとでも?」

ランデュは深く息を吐いた。「それは、誰にもわからない。ただ、俺たちにはもう頼るものがないんだ」

次話をお愉しみに。

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