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保健指導を科学する(2)
面談を分解すると
面談の過程は、起承転結に分けることができます。「起」で話題を提起し、「承」で「起」で詳細を展開し、「転」では新たな視点を展開して。「結」で全体をまとめることになります。
面談では、
「起」はどんな健康問題を取り扱うのか、
「承」ではその問題の中から今回の面談の本題(どうしたら行動変容につながるのか)
「転」で問題点をどのように解決策を導くのか、
「結」では転で議論された論点から具体策をまとめることになります。
指導の失敗例
効果が出ない保健指導は、産業医や保健職からの一方的な提案(〇〇をすれば)、論理的説明(病態生理では)、説教(血圧の管理もできないようじゃ)、その他強迫や命令などもあります。
これらの効果が出ない保健指導では、受診者の行動変容につながることなど期待できません。
受診者の意識関心が重要
効果が出る保健指導には、まず問題意識の共有から始まり行動変容の本質につなげる焦点化作業が必要です。
受診者の気持ちがまとまっていなかったり、関心が無かったり軸がぶれている場合には、行動変容につながりません。
次回以降は保健指導の「起承転結」の中でも重要な問題の共有化と焦点化について話題にしたいと思います。