
保健指導を科学する(1)
保健指導は産業保健の多くの場面で行われますが、十分な効果が出ているのか評価が難しい領域です。
保健指導の効果とは
まず、保健指導の効果は何でしょうか。受診者の行動変容を変容させて、適切な環境で就業できるようにすることにあります。
専門家の悪い癖は
専門家は受診者に比べ知識が多い立場ですので、どうしても押しつけの指導になってしまう癖があります。
例えば、喫煙が健康に悪いとはわかっているものの、禁煙が実施できない受診者に通り一遍の指導では効果が出ないでしょう。
どうしても指導する側とされる側の間で情報の非対称性からスタートしてしまうと、折角の保健指導の機会が無駄になってしまいます。
専門家の勘違いを無くす
専門家の勘違いの代表例は、情報を提供すれば受診者は納得して適切な行動を取るというもの。これは情報の押しつけだけになるかもしれません。
受診者の情報ニーズは様々です。まだまだ、喫煙が必要だと思っている人もいれば、禁煙のきっかけがつかめない人、途中で脱落してしまう人など様々です。
そうです。
受診者にカスタマイズした情報を提供するため、次回以降「保健指導を科学する」として話を進めたいと思います。