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保健指導を科学する(3)

効果を出す保健指導

前回のブログでは、受診者の意欲や関心が面談の効果を上げるために重要であることを説明しました。今回は次の段階として、どうやって本人から意欲や関心を一歩進めて引き上げるのか、目的にどうやって引きつけるのか考えます。

受け身から積極的な関わりへ
糖尿病の保健指導を受ける方の多くは、食事制限の重要性や運動の必要性を理解しています。知識の押し売りは返って行動変容につながりません。

「受」から「引き出す」姿勢
面談の受診者の言葉には、「受」という受け身を思わせてしまいます。面談の肝は、如何に受診者、クライアントに積極的な意識を持って貰うことです。英語のeducation はラテン語のeducare,educereが語源と言われており、その意味は「引き出す」ということです。
前向きな姿勢とは、面談時に問題点を引き出して、共有することで支援することにあります。

目標へ取り組みは本人の口から
自分の生活を考えてどんな食事制限ができるのか考え、本人が具体的な進め方をまとめることです。
どこに食生活の問題があるのか考えて貰うことが重要です。
問題点がなかなか見つけられない場合にいくつかの誘い水を出すことになります。「間食はとりますか」、「口寂しいときにどうしますか」などきっかけを提供することもあります。

ここまで、保健指導におけるきっかけ作り、解決へのアプローチ、解決策までの流れを説明しました。次回は最終回として、保健指導をまとめるための技術面のポイントを話題にします。


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