増加する乳がんへの両立支援
増加する乳がん
働く女性にとって近年増加しているのが、乳がんです。統計によると、女性が生涯に乳がんにかかる頻度は、50年前には50人に一人であったものが、近年は14人に一人と増加しています。
もちろん、治療法も進歩しており、部分切除の場合には入院期間も1週間未満となっています。
一方で、術後の治療では働き方に影響するケースも出てきています。
術後治療の現状
手術自体による体への侵襲は少なくなっていますが、再発防止などのため化学療法や放射線治療を行うことが必要な場合も多くあります。
手術が終わってもしばらくの間病気と闘う時間が必要になります。
化学療法では、数週間おきに治療を行いますが、人によってはかなりの副作用が出てくる場合があります。副作用の少ない化学療法などが開発されていますが、治療前に副作用の予測は難しいです。
放射線治療では通常化学療法の後に数ヶ月の間、週に何回か治療を進めることになります。
就業への影響は術後のケアの方が大きいことがあります。
両立支援の重要性
重要な役割を持つ術後の治療ですが、この期間全く働けないわけでは無く、QOLの観点からも治療に負担にならないような就業をすることも重要です。
治療法や副作用の程度によって、短期傷病休暇と長期傷病休暇を組み合わせて対応することや、時には、治療による負担症状に合わせた就業パターンの検討も必要になります。
産業医は、主治医の意見、業務内容などを参考に適切な就業パターンを会社側に提案していくことになります。
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