#14 新若人におくることば④「ファックスとDX」
(注)2023春入社の新卒採用活動は終了し、採用サイトはクローズしています
こんにちは。旺文社採用担当Mです。当社の2023年新卒採用にたくさんのご応募をいただき、誠にありがとうございます! 鋭意書類審査を進めているところです。
さて本日も「新・若人におくることば」をお送りします。当社の代表取締役会長(当時は代表取締役社長)である生駒大壱が、社内報に定期的に寄せていたコラム「新・若人におくることば リラックス」を再編集して構成したものです。
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会社でファックスを使うことが年に数回あります。そのたびに秘書に送付をお願いしています。もうファックスの送り方を忘れてしまったのです。
先日も某所への原稿の送付方法が「手書き&ファックスでお願いします」と書かれていて、愕然としてしまいました。よくみると「メールでもOK」ということだったので事なきを得ましたが。
■DXで注目のファックス
最近よくファックスのことが話題になります。どうやらファックスは、いろいろなところでDX(デジタルトランスフォーメーション)のボトルネックになっているようなのです。
新型コロナの新規感染者数の集計がファックスベースで、頻繁に間違いが起きていることは皆さんご承知の通り。弊社でも書店や学校からの注文がファックス、ということが結構多くて、書店や学校ではまだまだファックスが幅を利かせているようです。
テレワークではんこのために出社するということが話題になり、行政における脱はんこを進めようという動きが加速しています。官公庁は、普段はなかなか変化を好まないものの、上から大号令がかかると一気に進む、ということがよくあります。河野太郎 行革改革担当大臣(採用担当注記:当時)が脱ファックスを進めると発言しているので、そろそろかもしれません。
■ファックスとDXの間で複雑化する業務
先日、話をしたとある県庁の農政職員の方によると、担当している農家への連絡は、基本ファックス。しかしパソコンからファックスに直接接続して配信することは禁止されていて、まずプリントアウトして、それをファックスする。返信もファックスで、それをまたパソコンに入力するということをやっている。この県では、Zoomも構内LANから隔離されていて専用のパソコンからしか利用できないルールとのことです。Zoomにはファイル送付機能がないので、この措置がどこまで意味があるのかはかなり疑問です。
この方には「脱ファックスの○○県」を標榜したら話題になると知事へ直接言いましょう、とアドバイスしました。
■ファックスの未来と旺文社
ネクタイやはんこは零細メーカーが多いので、行政も改革を進めやすいのでしょうか。脱ファックスはまだまだ具体的な政策にはなっていませんが、近いうちに大きな動きがありそうな気がします。ファックスをやめてデジタルに転換すると補助金がもらえる、というような政策が有効でしょう。
民間企業でも、花王がファックス一掃を宣言したりしていますが、脱ファックスは利用者のこだわりが強いのか、それほど多くの事例は報道されていません。
弊社では、書籍の注文の他に先生や学校との校正のやりとりでもファックスがまだまだ幅を利かせているのかどうなのか、寡聞にして承知していませんが、先んじて準備しておくことが重要だと思います。
今回はファックスの話でしたが、これはテレビ会議やSlackなどの各種コミュニケーションツール、業務管理ツールなどの活用にも通じる話です。まずは今の方法に問題意識を持って取り組むことがDXの第一歩となります。
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私は「自己紹介」でも書かせていただいたように出向で学校法人やメーカーに勤務していたことがあります。どちらの業界でも外部とのやり取りに関しては、FAXは現役バリバリで生き残っていました。
FAXの内容がPDFで共有サーバーのフォルダに保存される形にして、紙の出力は廃止するなど、それぞれ工夫していましたが、文字がかすれて読みにくいデータには閉口したものです。
いまの職場でも、名刺やメールの署名にFAX番号を記載していたのですが、最近外すことにしてみました。果たして「FAX番号は?」と聞かれる日がくるものか、自分の中での小さな実験です。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。ご応募いただいた皆様、書類選考の結果のご案内まで今しばらくお待ちください。