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サッカーの決めきるところ3

2024年9月11日、15日・16日

今回はまず、16日に行われた、なでしこリーグ1部第18節ヴィアマテラス宮崎 VS バニーズ群馬FCホワイトスターの、ピッチの外の話から。

バニーズゴール裏には、フラッグを背に太鼓を抱えたサポーターがひとり、陣取っている。誰かが言っていたが、本当に頭が下がる思いだ。試合の動画を見返してみると、前半はたしかにひとりきりだが、後半から高校生らしい一団が集まってきている。

動画の1時間49分48秒(試合時間で57分45秒)あたりに、バニーズサポーターの太鼓に合わせて手を叩く様子が確認できる。人数にして、6、7人ほどだ。

おそらくはヴィアマ側の配慮で、当日サポートに来ていた高校生を「友情応援団」として送り込んだのではないかと思う。こういう牧歌的な光景は、アマチュアリーグならでは。

試合が進むに連れ、その人数は少しずつ増えている。2時間19分3秒(試合時間87分1秒)には、10人以上になった。

バニーズは、現在最下位。このままだと、2部降格になってしまう。さらに、リーグとの関係が良くないといった話もSNSで流れていた。詳しいことはわからないけど、今回の控えメンバーがGKとフィールドプレイヤー、それぞれひとりずつしかいなかったのも、その影響かもしれない。

そんな中、どんな思いで宮崎まで来られたのだろうか。試合の前後で、宮崎観光を楽しまれたのであれば良いけれど。

そう言えば、九州リーグ以来続いていた無敗記録が初めて止まった、第11節伊賀FCくノ一三重戦でも、伊賀のゴール裏はひとりだった。

太鼓を抱えて車に戻る伊賀サポさん

記憶をさかのぼれば、テゲバのJFL時代、生目の杜陸上競技場で行われた2020年9月20日の第21節、松江シティFC戦。松江のゴール裏で応援していたのは、初老の男女おふたりだったのを思い出す。

たしか、鉄道と飛行機を乗り継いで宮崎まで来たというようなことを、おっしゃっていた気がする。

あれから4年が経つがその間、松江シティは「FC神楽しまね」と名称を変えたのちに消滅した。

あのおふたりは今も、どこかのチームを追いかけているのだろうか。


9月11日・テゲバ取材後の昼食

この日の練習は、ひなた宮崎県総合運動公園ラグビー場で行われた。練習後、取材をすませると、旧道を北に向かう。目指すは、「焼肉 板門店」。

朝晩は幾分涼しくなったきたとはいえ、日中は30度越え。やはり、冷たいものが欲しくなる。2回目の訪問になるが、1か月ほど前の初訪問時、注文した冷麺がおいしかったので、再訪を決めた。

同店は1982年創業というから、40年以上の歴史を持つ焼肉店。広い駐車場には、店名が入った古びたマイクロバスが停められている。現在も稼働しているかはわからないが、団体予約の場合には、送迎もしてくれるのかもしれない。店の建物も、昭和の時代を反映した佇まいだ。

座敷に上が離、焼肉用の鉄板が埋め込まれた席につく。少し待つと、注文した冷麺が運ばれてきた。

期間ほぼ限定「板門店」の冷麺

こちらでは冷麺といえば、冷やし中華と同義になるが、同店の冷麺はスープもたっぷり。麺は盛岡から取り寄せているらしいので、「盛岡冷麺」の系統になるのかもしれない。そちらを食べたことはないのだけれど。

麺や具材を食べ終えたあと、スープをどうするか迷ったが、冷やし中華ではなく、冷麺ということなので、飲み干した。宮崎特産の日向夏も使われているようだ。器のふちに盛りつけられたオレンジも、ポイントだ。

季節限定メニューの冷麺はいつまで出しているのか聞いたところ、「10月いっぱいになるかどうか」ということだった。もう1回くらい食べにくるかも。


9月15日 テゲバジャーロ宮崎 FC琉球戦@いちご宮崎新富サッカー場

雨天対決。50分の阿野真拓のゴールは、その少し前に相手GKに弾かれたシュートを修正したもの。松本雄真の阿野への落としも良かった。

終了間際の武颯の2点目は、橋本啓吾の左サイド侵入からのクロスから。強いシュートではなかったけれど、GKの逆をついて転がった位置が奏功した。

シュート12本で2点という結果。前半のうちに点を取っておきたい。決めきる力はついてきたけど、まだいけるはず。相模原戦に続く無失点は、大収穫。

勝利のラインダンスを遠くから

9月16日ヴィアマテラス宮崎 バニーズ群馬FCホワイトスター@いちご宮崎新富サッカー場

この日は、いつもの自家用車ではなく電車で向かうことにした。

まずは宮交シティまでバスで出て、ATMでお金を下ろしたのち、歩いて南宮崎駅へ。日向新富駅はIC非対応なので、往復の切符を購入。
日豊線で宮崎駅以北に行くのは、すごく久しぶり。日向新富駅で降りたのは、おそらく人生初だ。

せっかく電車で来たのだから、飲まない選択はたぶんない。「椎の実」の鳥串は昨日買ったので、ビールのみをいただいて、別のブースで沖縄そばを。

スタグルその1

しかし、物足りないのは、食べ物よりビール。ポテトフライと追加のビールを抱えて、確保してあったスタンド席へ向かう。

本日2杯目

試合は、ほぼワンサイドに使い内容。ただ、バニーズはテキサス出身で、おそらく日系のワイアット・アヤノがすばしっこくて、ヴィアマDF陣にしつこく絡んできて厄介な存在となっていた。

それでも、前半、後半それぞれ3点ずつを取る。嘉数飛鳥はハットトリックの活躍。決めきるところをしっかりと決めての快勝。あえて難をいえば、88分に与えたゴールは余計だった。

試合終了後は、冒頭に書いた「友情応援団」と選手たちは、ゴール裏で記念撮影をしていた。微笑ましいシーンだった。

ファン・サポーターへの挨拶など、セレモニー的な時間帯が終わったころ、バニーズの選手・スタッフが中心となって、横断幕を片づけていた。

横断幕の片づけ

毎年のように、活動を終えて解散するクラブが出てくる。詳しい事情を知らない立場でいうのもなんだけれど、バニーズは、たとえ2部に落ちたとしても、来季のなでしこリーグには何とか残ってほしい。

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