私とバリ島の出逢い-3

2009年秋、年内リリース予定の自身のアルバム「Lotus」のジャケット原画の油絵作品を受け取りの目的で数年ぶりにウブドを訪れた私。

ジャケット画を描いて頂いた森喜久雄画伯と会い、今は無き”イゲランチャ”というワルンで食事をして、画伯のアトリエへお邪魔させていただきました。
バリ島特有の少し薄暗いランプの灯ったアトリエ。
南国ならではの湿った厚い(暑い)空気に油絵具の匂いが絶妙に溶込んでいました。
アトリエの壁には画伯の作品が所狭しと沢山掛かっていたのですが、楕円のキャンバスに描かれたバリ島の聖山・アグン山に直感的に惹かれ、購入したい旨を伝えると画伯はその場で丁寧に包装してくれました。


Mount Agung and full moon/Kikuo Mori(2009)

この作品が、数年後の私に、不思議なメッセージを語りかけてくるとは思いもよらず。。。

この滞在中に宿泊した場所は、日本人女性が経営する宿だったのですが、その方と画伯も知り合いでしたし(このSさんとは今でも仲良くして頂いています)過去に私が知り合ったミュージシャンとも画伯は知り合いで、本当に世間は狭いというか、やはりご縁がある人とはどこかで繋がっているものなのだなぁ、、と感じました。

数日後、森画伯がギャニャールのナイトマーケットへ案内してくれました。
ローカルの人々で賑わう夜の出店は、日本のお祭りの屋台を彷彿とさせました。食べ物屋台の他、生活雑貨、古着、靴、着色されたヒヨコ、金魚などなど。アジアの雰囲気満載の雰囲気は、都会で暮らしていた私には非常に異次元でした。(今は、日本からの友人・知人を私がこういった場所に案内する立場で、皆、同じような感想を持つ訳ですが)
ちなみに、数年前にこのギャニャールのマーケットは近代的な建物になり、あの頃の面影はもうありませんが、私が暮らしているエリアでは、現在もローカルの雰囲気たっぷりのナイトマーケットが楽しめます。

森画伯と「またウブドに来る時はお会いしましょう」とお別れのハグをした時、「この方とは絶対にまた再会する事になるのだろうなぁ」という確信めいたものを感じたのでした。

私とバリ島の出逢いー4へ続く

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