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SKE48を更新した日第5回「ミミフィーユ特別公演」編


「歴史」と「始まり」

 SKE48の魅力を定期的に更新していくこの連載。
 第5回は、SKE48のティーンズユニットである「ミミフィーユ」の劇場公演をDMMで観ました。
 果たして「ミミフィーユ」にどんな色がついているのか?
 ここまでのヒントは純情川だけだったので、ここから本格的にコンセプトが見えてくるのでは、と期待してチェックしました。

 近頃は、すっかりtimeleszにハマっていて、Sexy Zone時代の曲とtimeleszになってからの曲をひたすら聴いています。どんどん好きな曲が増えてきて、今、ファンとして一番楽しい時間を過ごしているかも知れません。
 もう10年以上も歴史があるグループですが、次出るライブBlu-rayのセットリストを観て、「うわあ、1曲目に『RUN』が来ると、今のtimeleszと重なっていいなあ」と豊富な曲数を持っているからこそ、ライブのコンセプトやグループの今の空気とリンクした選曲が出来るなあ、と感じました。
 そして、歴史があるって財産だなあ、とも。

 SKE48にも16年の歴史があります。
 その中で様々な曲が生まれ、その曲の中には様々な思い出があります。
 今回のミミフィーユ公演を観て真っ先に思ったのが、「始まり」と「懐かしさ」です。
 この公演の1曲目は「未来とは?」です。
 リリースして既に10年が経っている曲です。
 ついつい、色々なことを思い出してしまいます。
 名古屋ドームのオレンジ色の光の海。
 僕もデビュー作の中で、このコンサートを忘れられないコンサートの一つとして挙げていましたが、聴きながらあの景色を思い出していました。
 でね、倉島杏実さんが着ていたのが、多分、松井玲奈さんが着てたピンク色の方の衣装じゃないですか。もうね、倉島さんは松井玲奈さん推しでSKE48に入ってきた方なので、もう、彼女が着るだけで1つドラマを感じるんですよね。
 さて、この曲の歌詞に「未来とは? 1秒後」という歌詞があります。
 過去のことばかり書いてしまいましたが、この劇場公演から感じたのは、「始まり」です。「未来とは?」で始まり、「あの先の未来まで」とこのミミフィーユが始まることを印象付ける配置でした。
 
 まず、序盤の4曲は、もう48ファンならテンションがフォルテッシモになる選曲でしてね。先ほどの「未来とは?」はやはり倉島杏実さんに注目して観ていたんですが、杉本りいなさん、めちゃくちゃいいですね。特にサビの「落ちたとか落ちてないとか」で、一番滑らかさを感じたのが、僕は彼女でした。
 「未来とは?」の後に、「初日」ですよ。
 「涙サプライズ!」のカップリングに入っていたこの曲を聴いた時、な、なんていい歌詞なんだ、と涙したのを覚えています。たしか、当時のチームBのメンバーのことも歌詞の中に入ってたんですよね。ここでもやはり、ミミフィーユの「始まり」を意識します。大サビ前の「死ぬ気で 踊ろう!」のところが、今の彼女たちの決意のようで素敵でした。この曲では中坂さんに目が行きました。彼女が持っているいい意味での普通さと、その普通さをはみ出した瞬間に現れる「あっ、この人の魅力に気づいたのは自分だけかも」と錯覚させる余白のような魅せ方は、どんどん凄くなっていますね。パフォーマンスの中にフックが多いかただと思います。釣り師とかではないんですが、目が離せないタイプの人です。
 3曲目の「あっという間の少女」は是非、普通のカメラで観終わったら、定点で観直してみてください。このユニットの持つわちゃわちゃ感というか遊びの部分を堪能できるパフォーマンスになっていると思います。うん、間違えて先に定点カメラの方買って、その後に普通の配信の方も観たんです。で、もちろん、「劇場がんばった組」のセンターのあの方のことを思い出していましたよ。
 4曲目の「シアターの女神」でまた分かってらっしゃる!と叫びたくなりました。もうね、劇場でコール入れてるファンの方々が羨ましかったです。そういえば、もう5年以上コールとかしてないですね。久々にそういうコンサートに行ってみたくなりました。


足し算ではなくかけ算になりそうな予感


 MCを挟んでユニットブロックになるのですが、「ハートの独占権」、「眼差しサヨナラ」、「生意気リップス」と続きますが、一番印象に残ったのは、やはり「眼差しサヨナラ」!
 もうね、篠原さんと森本さんの組み合わせが凄く良くて。
 「眼差しサヨナラ」って、そこまで大きな振りはなくて、歌をじっくり聴かせる曲で誤魔化しが効かない、素材の良さが試される1曲だと僕は思っています。だから、この二人でどんな「眼差しサヨナラ」になるんだろう、と思っていたんですが、もう1回観たい!と思わされる組み合わせでした。同期コンビということも関係しているのかも知れませんが、良い組み合わせでしたね。歴代の「眼差しサヨナラ」では、ガイシ2013の夜の部の「ありがとう」が自分の中でトップなんですが、上位に入るパフォーマンスだったと思います。
 ちなみに、大村杏さん。
 倉島杏実さんとのバトルは、是非、今後のコンサートでも続けて欲しいなと思っています。この二人なら色々なセリフのバージョンが生まれそうです。そして、中坂さんと杉本さんのコンビ。MCでも語られていましたが、帽子が似合いますね。悪ガキ感が増してて。
 この6人に山村さんが加わるんでしょ?
 これはひょっとしたら、組み合わせによっては、足し算のような単純な増やし方ではなくて、かけ算的に曲の魅力を爆発させる組み合わせが生まれそうだと思っているのは僕だけでしょうか?
 
 

皆さんはきっと誰かの太陽です


 再びのMCを挟んで、「拗ねながら、雨…」や「少女は真夏に何をする?」、「回遊魚のキャパシティ」と前半4曲が「喜怒哀楽」でいえば、「喜」や「楽」が当てはまりそうだったのに対して、違った世界観の曲が並びます。この中では、「少女は真夏に何をする?」の大村さんが凄かったですね。あっ、こんな表情持ってるんだ、と、驚きました。
 そして、本編ラストです。
 僕は「純情川」が来ると予想していたんですが、「僕の太陽」!!
 松井チームEの公演が「僕の太陽」公演だったなあ、と思わず遠い目をしてしまいました。
 この「僕の太陽」が凄く良くて、上記のことを除いても、このミミフィーユメンバーの持つ元気さというか明るさは、まさに太陽のようで、多くのファンの方々に元気を与えるユニットになっていくんじゃないかな、という可能性を感じました。センターの倉島さんの持つ明るさも大きいのかも知れませんが、凄く気持ちが前向きになる本編の終わり方だったなと思います。これからのミミフィーユでの活躍を見守るファンの方の気持ちを代弁しているようで凄く良かったです。


栄にだって天使はいた


 アンコール明け、どんな曲が来るかと思っていたら、まさかの「ここにだって天使はいる」ですよ。
 NMB48に来た新公演が懐かしいですね。
 あの公演、「ドガとバレリーナ」の世界観があまりにも美しくて、何度もCDを聴き直したのを覚えています。
 ミミフィーユの「純情川」のMVに天使の姿で皆さん出てますもんね。
 ここでも、篠原さん凄かったですね。表情に隙が無い。ちゃんと曲の主人公になってるな、と感じさせられるシーンが何度もありました。あと、中坂さんが画面に映った時の「あと1秒見させて」と思わせるパフォーマンスは流石です。
 私事になりますが、無職になった時、この曲を凄く聴いてたんですよね。関西で一人暮らしをしていたんですが、どんどん気持ちが落ちていく中で夜も眠れなくなった中で、推しの活躍が自分を前向きにさせてくれたのを思い出しました。
 
 そして、持ち曲の「純情川」です。
 ここには、まだ先輩たちの想い出が積み重なっていません。
 彼女たちがどんどん積み重ねて育てていく曲です。
 既にこの公演の前に披露されていますが、こうして単独で観るとまた味わいが違いますね。ここでのシリアスな表情の倉島杏実さんの問いかけるような表情が凄く良かったです。あと、ソロで歌うところも良くて、彼女の声の美しさを感じた1曲でした。
 果たして2曲目はどんな曲が来るんでしょう?
 踊れるメンバーが多いので、次はダンスナンバーが来ても面白そうかなと僕は思っています。あとは、篠原さんがラップを入れるとことかあったら、更に面白くなる気がしています。「BUBKA」の年末の号のコラム読みましたが、本物のHIPHOPファンじゃないですか、この人。僕も日本語ラップを中心に聴いていますが、めちゃくちゃセンスいいですね。いつか話してみたい人です。
 アンコールラストは、「あの先の未来まで」です。
 そうか、ラブクレの時に色々なユニットが生まれましたね。
 「あの先の未来まで」の2番の歌詞が凄く好きでしてね。
 もし、自分の乗っている自転車がパンクしたとしても、歩いてでも自分は行くという強い意志を感じる歌詞なんですが、このミミフィーユが持っている可愛さや綺麗さ、元気だけでなく、最後に未来へ向かう意志の強さを感じるセトリになったと思いました。


歴史が羽だとしたら、きっと重なって…



 いやあ、良い劇場公演でした。
 メンバー選曲によるところも大きいのかも知れませんが、ファンの見たいものを分かってらっしゃる上に、予想の外から良い曲を持ってくるセンス。凄いユニットが出来ましたね。
 SKE48の長い歴史の中から生まれた新しいユニット、ミミフィーユ。
 天使をイメージさせる「純情川」のMVでは、要所要所で羽が印象的に映ります。彼女たちの背中にある翼は、羽が重なってできたものです。SKE48には、歴史の中で生まれた素晴らしい楽曲たちという羽があります。その羽を上手く重ね合わせて翼にしたのが、今回の公演だったのではないでしょうか?
 次の1stコンサートでは更に大きな翼が生まれることを期待しながら、この記事を終えたいと思います。そして、いつかその翼があの場所までいけると信じて。いや、きっと彼女たちなら、翼が折れても自力で歩いてあの場所まで行くんだろうなあ、という強さを感じました。元気をもらいました。ありがとうございました。
 
 


 
 

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栄、覚えていてくれ
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