五十嵐早香のエッセイは何故、面白いのか? 第5回「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」
「史記」の「陳渉世家」の中に「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」という言葉出てきます。
「えんやくいずくんぞこうこくのこころざしをしらんや」と読みます。
昔、陳渉(ちんしょう)という人が中国の河南省のあたりに居ました。これは小作人として耕作をしていました。田畑を耕して野菜とか穀物とかを作っていたんですね。彼は畔道のあたりで休憩して身の上をなげいた後に、ふと同じ小作人の人たちに言います。
「もしも私がえらくなったら、お前たちのことを忘れずにいてやろう」
すると、仲間たちは笑って「お前は雇われの身だろう。なんで富貴な身分を望めるんだ?」と。すると、陳渉はため息をついて言います。
「ああ、燕(つばめ)や雀(すずめ)のような小鳥に、どうして鴻(おおとり)や鵠(くぐい)のような大きな鳥の気持ちがわかるだろうか」と。
この「史記」は、司馬遷が編纂したもので、陳渉はこの後、秦に対して反乱を起こし、楚という国の王にもなります。最終的に天下を取ることはできませんでしたが、彼の先を見据えた志の高さを評価してか、「史記」の中の「世家」に入れています。
このエピソードから「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」という言葉には「つまらない人間には大人物の遠大な志は分からない」という意味で使われるようになりました。
さて、前置きが長くなりましたが、2024年の6月に更新がストップしていた五十嵐早香さんの『現代ビジネス』の連載が突如、9月27日に復活しましてね。
※まずは、こちらのエッセイをチェック!
もう、タイトルから刺激的なんですが、今回はSKE48のオーディション期の話です。まずは、アイドルになるという決意をするところが印象的でしたね。その状態で決意したのかい!と突っ込みたくなるものの文字通り着飾ってない気持ちともとれますね。このアイドルになるという強い志が、彼女を日本に再び導くことに後々なります。
そして、フィリピンに戻ってからの再び学校生活へ。嬉しいことに書類審査も通過。再び日本へ行き、面接へ。この書類審査を突破しただけでも凄いんですが、再び、日本に飛ぶのも大変ですよね。ここに書かれた10期生オーディションの様子は、これからSKE48を受けようかな、と思っている人にも参考になる内容ではないでしょうか?
そして、こちらも合格。
いよいよ、顔出しのSHOWROOM配信が始まります。
で、その配信を受けての掲示板ですよ。
僕は一番レベルの低い誹謗中傷が、人の見た目を貶すことだと思います。多分、言葉を覚えた子供でもできますし、見た目に不快感を表すという意味では動物でも出来るレベルだと思います。「史記」における「燕や雀」たちには、何も分からないと思います。
これまでフィリピンのアイドル活動で「姫」状態だった早香先生は、そんなことを気にせずに過ごします。まさに「鴻鵠」。
ちなみに、インターネットって本当に凄くて、なんと、オーディション時代の動画をアップしている人がいました。
23分8秒ぐらいから早香先生が出てきます。
これはフィリピンで撮った動画でしょうか?
ちなみに、17分44秒頃には加藤結さんもいます。
そして、いよいよ最終審査へ。
この回で一番僕が好きなのが、この最後の2つの段落です。
日本まで一緒に来てくださったご両親。
受験をしたことのない彼女が初めて、ご両親の期待を受けたイベントの最終戦にいよいよ挑むところでこの回は終わります。
続きが早く読みたい!!
今週は完全に油断してましたが、来週からは金曜日に更新していきたいと思います。
ちなみに、今の五十嵐早香さんはどんな活動をしているかというと、今日から東京ゲームショウに出演しています。
https://x.com/hayakaiga/status/1839270235528216746
す、すごい。
サイバー感が。
この記事を読んだら、サウジアラビアのとこなんですね。
海外にまで人気が広がっていきそうでいいですね。
そうそう、加藤結さんも今日は大阪でライブですね。
14時開場だから、これを読んだ関西圏の人はいますぐ堺東へ走りましょう!!
さて、色々と書きましたが、アイドルになりたいと志した瞬間を記した素晴らしい回でした。そして、彼女の志は、今もどんどん遠くまで彼女を連れて行ってくれます。いつか、この2024年の大活躍をエッセイに書く日もくるんでしょうか。きっと進み続ける中でネットで小鳥たちがピーチクパーチクわめくかも知れません。でも、早香先生が活躍していき、様々な魅力を魅せていくことで、アンチはいつかナンバー1ファンになっていくのでは、と僕は願っています。
※ 前回の記事はこちら!