僕らはまだ握手し直せる
※是非、SKE48の「誰かの耳」をBGMにお読みください。
いつからか、インターネットは耳年増を増やすメディアになってしまいました。
一次情報にあたらずにまとめサイトだけ見て「〇〇らしいね」という方も20年代ももうすぐ半ばになりますがいらっしゃいます。しかも、どんどんその情報には尾びれ背びれがついた印象操作が行われていきます。
そのせいで、知らず知らずのうちに発信した当人の意図とは、全く違う情報になって返ってくることもあります。
プリマステラというSKE48から派生した少人数のユニットがあります。ファンの投票で誕生したユニットで、「雨のち奇跡的に晴れ」という曲もデビュー曲として生まれました。
※素敵な曲なので、SKE48推しではないフォロワーの方も是非、ご視聴を。
さて、そんなプリマステラの今度のコンサートツアーで披露される「雨のち奇跡的に晴れ」で、メンバーからライブを盛り上げたいから「高速ガチ恋口上」を入れようじゃないか、という提案が発信されました。
この発信に対して、意見が三つに分かれました。
「メンバーがやりたいなら、やってみよう」という声。
「どっちでもいいよ」という声。
「いや、そういうのはよくないぞ」という声。
その中で「いや、そういうのは良くないぞ」という声を分解していくと、「SKE48の伝統を壊してはいけない」という意見が散見されました。
ここでちょっと整理しておきたいと思います。
① プリマステラはSKE48のメンバーの派生ユニットであるので、SKE48ではない。
② 「やってみよう」という意図で「やらなければいけない」というものではない。
③ 「ガチ恋口上」をやってみようという意図はライブを盛り上げるため。
実はこの3点を抑えるだけで、まとめサイトでいい年をして自分を固有名詞化できなかった名無しの人たちが語っているようなことではないのではないか、と僕は思っています。
「SKE48の伝統が」という意見は①で既に少し違う気がします。SKE48の派生ではありますが、SKE48本体では出来ないフットワークの軽さが強みではないか、と思っています。色々なことが試せると。
最初に書いておくと、僕はあまりガチ恋口上という行為に関しては、馴染みがありませんし、「雨のち奇跡的に晴れ」の文脈と合うかというと分かりません。ただ、②と③を押さえておくと、もし「ガチ恋口上」で「雨のち奇跡的に晴れ」が盛り上がらなかったとしても、次のコンサートでは別のアプローチで「雨のち奇跡的に晴れ」を盛り上げ方を考えることが出来るのではないか、と思います。つまり、「曲を育てる」というアプローチをメンバーとファンがするチャンスに発展するのではないか、と僕は考えました。
しかし、なかなかどうして、プリマステラのメンバーである水野愛理さんのアカウントに対してわざわざDMで文句を言う人や悪意のある引用リプライをする人が出てきているそうだ、と今夜の水野愛理さんのスペースで知りました。
涙ながらに今回の発信の意図を語る彼女の声に、僕は心が痛みました。何回か言いかけて止めたことは、あまり考えたくないです。Night Tempoさんが認めた才能が、こんなパフォーマンスの外のことで疲弊するのは非常にもったいないと僕は思います。何より、古参ファンであればあるほど、今までの経験から何も学んでないのか、と思ってしまいました。松井珠理奈さんや須田亜香里さんがされてきたことを今度はSKE48ファンがメンバーにしてどうするのと。20代の女の子を何日も傷つけてでも守りたいものってなんなんでしょう?
若いメンバーたちがやってみようということに対して、頭ごなしに否定することが、ファンのすることでしょうか? 成功する経験と同じように失敗する経験もファンは認めてあげても良いのではないでしょうか? 成長を見守るのもアイドルを推す楽しみではないでしょうか? 失敗した時は励ましてあげるのも立派な推し事だと僕は思っています。成功した時は一緒に喜ぶのも。
僕らはまだ握手し直せると信じています。
だって、もともと僕らは仲間だったはずですから。
現地で高速ガチ恋にチャレンジされるファンの皆さんは、是非、最高の空間を作って欲しいですし、プリマステラのメンバーさんたちはどうか、これにひるまずに、どんどんアイディアを出して、挑戦して自分たちの曲やライブを育てていって欲しいと僕は願っています。