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2024年の出口と2025年の入口

 突然ですが、卒業発表が好きな方にまだあったことが無いんですよ。
 「メンバーが『はい!』って公演ラストに手を挙げるとこが最高!」とか「SNSに突然流れてきた『〇〇の今後の活動に関しまして』を突然、見た時が本当に幸せでね」という方と出会ったことが無いんですね。
 逆に、「自分の入った公演で卒業発表された時は、血の気が引いた」とか「急に推しの名前がタイムラインに流れてきて不安になったら…」という卒業発表で辛い思いをしたり、傷ついたりした方は、結構知っています。
 かくいう僕も、デビュー作で書きましたが、推しの中西優香さんが卒業発表した夜から翌朝は体調を崩しましたし、今のところの最後の推しである五十嵐早香さんが卒業発表した夜は、自分の無力感でボロボロになったのを覚えています。

 しかし、アイドルはいつか卒業していくものです。
 48グループのコンセプトが次の夢へのステップだということを考えれば、卒業は必ずしもマイナスなことばかりではないのかも知れません。ただ、やっぱり「距離感」によってダメージが変わってくると思いましてね。
 先ほどの僕のように、推しが卒業発表した時にくらうダメージと、今は推しはいないけれどSKE48というグループを見ている時のダメージでは全く違うと思います。
 ちょっと話はそれますが「① SKE48にいる推しが好きな人」と、「② グループの所属に関係なく推しが好きな人」と、「③ 推しがいないけれどSKE48が好きな人」の三つのグループに分けた時に、どんなバランスになるかな、と考える時があります。僕は③に属すると思いますが、①や②の方々と比べて、SKE48にお金を落とす割合は低いと思うんですよね。「愛のホログラム」でAKB48の売り上げを抜いたことを考えると、①や②の方の割合がまだまだ多いのかな、とも思うんですが、SKE48の歴史が続いていく中でどうなっていくのか、とても気になっています。そんなにホイホイ次の推しが登場するのかな?と考えてしまうんですよね。
 
 話を戻すと、2024年のSKE48の卒業発表したメンバーをまずはみてみましょう。

2024年に卒業発表したメンバー(2024年12月7日現在)

1月24日  谷真理佳( 移籍組 )
3月9日   北野瑠華( 6期生 )
3月24日  髙畑結希( 7期生 )
4月18日  川嶋美晴( 9期生 )
5月4日   水野愛理( ドラフト2期生 )
5月7日   林美澪( 10期生 )
7月3日   斉藤真木子( 2期生 )
8月4日   青木詩織( 6期生 )
11月2日  加藤皐生( 12期生 )
11月27日 荒井優希( ドラフト1期生 )
12月6日  末永桜花( 7期生 )
12月7日  岡本彩夏( 9期生 )

 ううむ、こうして並べてみると、SKE48における重要な役割のメンバーが卒業発表してますね。
 どう重要かというと、大きく分けると3つです。

 一つ目はセンター経験者の卒業。
 二つ目は外仕事を持ってこれるメンバーの卒業。
 三つ目はこれからキャリアハイを更新しそうなメンバーの卒業。

 一つ目の「センター経験者の卒業」は、林美澪さんと末永桜花さんの卒業ですね。他のグループのドキュメンタリーを見ていると、センター経験者が新しくセンターになったメンバーを支えるということがあると思うんですよね。今回のシングルの「告白心拍数」は先輩の熊崎晴香さんだったんですが、来年のシングルで11期生や12期生がセンターになった時に、きっとセンター経験者だからこそ、言えることってあると思うんですよね。
 特に林美澪さんは、久しぶりにSKE48で色々な期待が持てるメンバーだったと思うんですね。モデルの外仕事があり、ダンススキルも高く、読書もしているという、インプットもアウトプットも最強ではないか、と期待していました。そして、センターになった後、少し休憩して、新しい全盛期が来ると期待していたんですね。日向坂46でいう小坂菜緒さん的なポジションになるのか、と思っていただけに非情に残念です。
 でも、これから「元SKE48」という肩書きが次の新人を呼び寄せてくれる活躍をしてくれると信じています。
 そして、おーちゃんですよ。
 彼女がやってきたことが報われる卒業コンサートをしてあげてえほしいな、と僕は思います。なんだかあっけなかったですが、AKB48の売り上げを抜くという偉業を成し遂げたシングルのセンターですから。次にどんな道に進むのかまだ把握できていませんが、演技もMCもナレーションも全部いけそうな彼女だけに、これからもアグレッシブに活躍していってくれると思います。

 二つ目は「外仕事を持ってこれるメンバーの卒業」です。
 舞台で活躍できたり、地方公共団体の親善大使をしたりしているメンバーの卒業は本当に痛いな、と思います。舞台で活躍しているメンバーは、観劇好きな方をSKE48劇場に引っ張ってきてくれる大事な存在ですし、親善大使の方は、それまで関係のなかった地域とSKE48が繋がる重要な役割だと思います。
 あとは、プロレスや麻雀という他ジャンルの方からファンになりそうな人を引っ張ってこれる方も結構卒業しているのは、辛いですよね。
 でも、これからの可能性もあると思います。
 ちょうど、週末にSTU48の兵頭葵さん(宇和島市出身)と僕の地元の宇和島市の事業者たちがライブコマースでコラボして、一定の売り上げを上げているところを見ると、SKE48の地方出身メンバーのライブコマースコラボがこれから増えるといいな、と思っています。あと、青海ひな乃さんとタイの事業者のコラボとかも。池田楓さんなんかは、そろそろそういうターンが来るのでは、と期待しています。

 最後は「これからキャリアハイを更新しそうなメンバーの卒業」ですね。
 たとえば、水野愛理さんや岡本彩夏さん。
 このお二人は2024年の「時間が無い」公演で凄く印象に残っていた二人で、プリマステラでもあるんですよね。二人ともSKE48のパフォーマンスや歌唱力の重要な部分を担っていたと僕は思っています。あとは、加藤さんはこれからの人だっただけに、残念です。

 ただ、卒業はそれぞれの身体や精神の事情やキャリア像と関係してくるので、一概に運営さんを攻めるのはナンセンスだと思います。それでも、この中で何人の人が、自分の努力や才能に報われる仕事がもらえていたのかな、と考えてしまうということも書いておきます。
 良い意味で、卒業後にSKE48時代ではたどり着けなかったところまで行ってほしいなと個人的には思っています。

 ここまで読むとSKE48が失ったものの大きさを感じた方もいらっしゃるかもしれません。でも、まだまだ希望は残っています。
 2025年に期待したいメンバーが沢山います。
 たとえば、今日、僕が心を動かされたのは、伊藤実希さんです。
 SASUKEの予選で、他のアイドルファンの方が見ている中で活躍している姿は、きっと見えないフックを作ったと思います。応援に来ていた西井さんも踊っているところまで見てもらえると、凄さが伝わると思います。
 来年は、今年以上に内側も外側も生まれ変わる時なのかも知れません。
 4月からの新公演を内側に位置付けるとすれば、外側は、シングル選抜と外仕事なのかな、と僕は思います。
 新しいチームを作ることは、メンバーや従来のファンには辛い面もあるかも知れませんが、「SKE48はこれから入っても面白いよ」という見せ方も出来ると思うんですよね。チーム作りからドキュメンタリーで追うことで、新しいグループやメンバーの魅力が見えてくるかもしれませんしね。一気見したくなるような、新しいSKE48の物語に期待しています。
 僕のように、推しが卒業してそれでも数年間SKE48を見守り続けるファンと、これからSKE48を知っていくファンが増えて行けば、また新しい推しが生まれるのでは、と思っています。
 2024年に起こった別れに思いを馳せながら、2025年にどうなっていくのか、楽しみに過ごしたいと思います。
 
 
  
  

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栄、覚えていてくれ
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