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Netflix timelesz project -AUDITION- 第14回(ep15)の感想「追求することと支え続けること」

 

矛盾した問いを考え続けること


 いよいよ、5次審査に突入した「timelesz project -AUDITION-」( 以下 タイプロ )。
 もうね、毎週この番組を観ると、凄く心が熱くなるというか、純粋に「頑張ることって、報われる報われないに関わらずカッコいいな」と思います。

 今週から本格的なメンバープロデュース審査に突入したタイプロ。
 まずは、tema SATOからです。
 4次審査の更新では、中間発表から次回に続く!という展開がありましたが、なんと最後の発表まで見せてくれるというから、ありがたい話じゃないですか、お侍さん。
 今回のエピソードで印象深かったことは2つです。
 1つ目は、ゲストとして登場した堂本光一さんの言葉です。
 佐藤さんと会った時の柔らかい表情から、候補者たちのダンスを観る時の目がめまぐるしく動く様子は、彼がもってらっしゃる独自の審美眼が働いているんだろうな、と思いました。
 そういえば、佐藤さんも候補者のダンスを見る時に、目が色々なところをおっかけていましたよね。
 ちなみに、彼が「週刊プレイボーイweb」で連載している「コンマ1秒の恍惚web」の最新回では舞台「SHOCK」がかなりフィジカル的に厳しい舞台だということが分かります。

 そんな舞台の中で「究極は抜くこと」を目指し、でも油断するとダンスからパワーが抜けて見えてしまう。そんなジレンマと戦いながらステージの上で表現を続ける。
 正解は分からない。
 それでも正解を追い求める思考がなくなると止まってしまう。
 表現者にとって、なんて苦しいマラソン。
 これは、その後の候補者全員に語る言葉ともつながってきます。
 上手くやろうとするのではなく、いっぱい失敗した方がいい。
 このアドバイスは、光一さん自身の体験に基づくものなのかもしれませんが、上手くやるのは、本気で追及した先にある。
 今から上手くまとまろうとするのではなく、表現のチャンネルを増やすために色々と試すこと。それは、「革命のDancin’ night」を通して候補者の方々が、新しい自分を獲得していくこととも繋がっていく気がします。
 佐藤さんだけでなく、松島さん、菊池さんが練習を見に来た時に、とても細かい点を修正していました。松島さんは身体的な表現の部分、菊池さんは表情的な部分、ちょっとした味付けが加わるだけで観た時の感じが変わりますよね。
 僕はSKE48というアイドルグループを推しているんですが、曲が始まった時の表情は、これからSKE48を見る時に「あっ、このメンバーは曲の世界観をトレースしてる!」と気づけるようになりたいですね。
 そして、佐藤さんの一人一人と向き合いながらダンスを仕上げえていく姿勢、場合によってはより高いレベルに設定しなおす姿勢は流石だな、と感じました。一つの曲の完成点をどんどん挙げていくストイックな姿勢。本当に頭が下がります。

 ただ、観ながら思うのは、光一さん自身もおっしゃっていた矛盾した表現者としての求道。答えはないけれど、試し続けるしかない。これをやり続けるのって、凄く大変なことだろうなあ、と思うんです。あの大ベテランの光一さんですら、分からないというこの道の遠さ。
 その道を一人で走るのは大変かも知れませんが、仲間の存在があれば。
 ひょっとすると、その苦しいマラソンに楽しさが加わるかも知れません。

同じ問いと向き合い続けてくれる仲間


 今週の更新でもう1つ印象深かったのが、仲間の支えです。
 共同生活が始まり、チームの分け隔てなく、ダンスについて候補者同士が仲間にアドバイスする姿に僕は、感動しました。ライバルのはずなのに仲間でもある。特に、番組後半で菊池さんの口から語られるある候補者さんの仲間への向き合い方。
 それは、自分よりも仲間を思えるからこそ、芸能界に残り続けられているんだな、と実感させられる瞬間だと思いました。
 バカみたいに頑張るから教えたくなる、と本人も語っていましたが、やっぱり頑張ってる人は応援したくなりますよね。
 そういう頑張る姿を見せないという美学もあるとは思うんですが、僕は過程も含めて応援するプロセスエコノミー派なので、このドキュメンタリーは本当に面白いです。
 今、timeleszとして活躍されているお三方も、誰かを支えたり、誰かに支えられたしながら、前に進んできたんだろうな、と想像を巡らせました。
 アイドルファンに出きる支えと、一緒にステージに立つメンバー同士の支えは種類が違うと思います。でも、ファンに出来る求道し続ける推しに対してできることって何だろう?と考えさせられました。
 とりあえず、僕は推しが新しい表現を試しやすい空気を残しておきたいと思いました。SKEという16年以上も歴史があるグループですが、新しい挑戦を否定するプチ老害にはなるないように。


気持ちの良い時間


 そうそう、楽曲である「革命のDancin’ night」、めちゃくちゃカッコイイですね。これはTEAM SATOだけの楽曲で終わるのか、それあともtimeleszのナンバーとして残るのか、凄く気になります。
 音楽のシャワーを浴びているようなサビの気持ち良さが良くて、ネットフリックスをかけっぱなしにして原稿をよく書いてます。

 そして、次回。
 もうね、NOSUKE先生の言葉を聞いただけで、最新回の更新を終わって寝ようかなと思っていた自分をビンタしたくなりましたよ。
 果たして、どうなるのか、楽しみです。

※これまでの「タイプロ」の感想はこちら!


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栄、覚えていてくれ
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