みなるんが教えてくれたこと
2021年10月9日夜、東海ラジオ「1+1+1は3じゃないよ!」で、チームK2の大場美奈の卒業が発表されました。
僕の中でみなるんは、SKE48の中で貴重な俯瞰で物が見られる人でした。
公演やメディアで語られる水野愛理の育成、ゆなながセンターになるタイミング、奈和ちゃんがセンターになることについて、対象となるメンバーのことだけではなく、SKE48やファンのことを考えた視点が多かったと思っています。
そこには、AKB48の9期生という、AKBの第2の春の時代を経験した世代だからこそかもしれません。彼女のドラマを考える時に、AKB48のドキュメンタリー映画の2作目と3作目は無視できません。
2作目でのチーム4結成とみなるんの謹慎。
あの映画のラストで一番印象に残っているのは、過呼吸に倒れるメンバーたちやラストの「フライングゲット」で不死鳥のごとく復活する前田敦子を挙げる方が多いと思いますが、僕は、被災地の一本松を見上げるみなるんの顔が一番印象に残っています。
被災地という一度ボロボロになってしまった土地と、自分のアイドルとしてのキャリア。それでも希望のように残った一本松は、彼女の復帰を待っていたファンの方々の気持ちや自分の中に一本通ったアイドルとしての矜持かも知れません。
3作目の映画では、東京ドームでのコンサートで彼女の所属するチーム4の解散が告げられます。
リーダーを務めていた彼女は、チームの一人一人に前向きな声をかけ、このチームに9期や10期の逸材が揃っていたことを未来の人々に思い出させようという話をします。
多分、一番泣きたいのはみなるんだと思うのに、彼女の視線は揺るがずに前を向いています。
二つの映画では直接言及されていませんが、彼女はチームAでは前田敦子や篠田麻里子のアンダー、チームBでは柏木由紀のアンダーを務めるほどの実力者でもあります。ゆいはんのアンダーでの頑張りが語られがちですが、彼女も次世代のエースとして期待をされていました。
そこから、SKE48への兼任。
兼任の挨拶に来た時の涙。
今と比べるとSKE48はAKB48の背中に追いつけ追い越せムードが、まだ残っていた中での兼任でした。一抹の不安を抱えながらの兼任スタートだったと思います。
しかし、彼女はSKE48に昔から居たかのように馴染んでいきます。
大組閣での完全移籍。
AKB48として思い描いていた未来は、一旦ここで終わることになります。
ただ、SKE48に移籍することで、彼女は新しい才能をどんどん見せていくことになります。
「エビショー!」からの彼女のシーソー対決における「太っているのでは?」というキャラは、「エビカルチョ!」まで続く名作を生んでいきます。
また、「AKB48SHOW!」の「妄想少女大場」シリーズも名作で、共演の野間口徹さんの振り切った演技も素晴らしく、僕は一番好きなコント劇でした。
勿論、アイドルとしての魅力も磨きをかけていて、一番僕が印象的だったのは、ななせまる大好きキャラが爆発した「気づいたら片想い」のコント劇で少しだけみせる、もしみなるんが坂道に移籍していたら、という妄想をかりたてられる正統派のアイドルとしてのパフォーマンスが素晴らしかったです。
やがて、彼女はチームK2のリーダーになり、2018年総選挙ではAKB48時代ではかなわなかった総選挙選抜入りを果たします。
SKE48時間が過ぎて行くと共に、彼女の雰囲気は張りつめたものから柔らかいものに変わっていったのは、と僕は思っています。それはSKE48に馴染んだからかも知れませんし、仕事と自身のバランスが取れてきたからかもしれません。
ソロプレイヤーとしての彼女は、映画出演や写真集の出版。舞台出演と活躍の場を広げていきます。
もうタレントとしても安定している感じがするんですが、もし、欲を言えば一つだけ必要なものがあると思います。
それは、彼女のセンター曲、或いは卒業曲。
勿論、「アンチ」という名曲もあるんですが、今の彼女にあった一曲でアイドル人生を終えて欲しいです。
みなるんの48人生を知って行くと、学べることが沢山あります。
人生の中で自分のキャリアが揺らぐことがあっても、自分の中に芯があれば、待っていてくれる人がいれば何度でもやり直せること。
そして、どんな場に置かれても、そこで腐らずにチャレンジを続けることで未来は広がっていくこと。
丁度、今観ている大河ドラマの「青天を衝け」で、主人公の渋沢栄一は何度も運命の悪戯で自分の活躍する場所を移されます。しかし、その場その場で自分が学んできたことや思考力を生かして、乗り越えていきます。
大河ドラマ「大場美奈」はいよいよ新章に向けて動き始めたのではと思います。
次はどんな場でどんな活躍をしていくか、今から楽しみです。
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