Gペン
最近買った
皆さんは、Gペンや丸ペンというものをご存じだろうか。いわゆる墨汁みたいなインクをペン先につけて使うペンのことで、漫画家さんがよく使っているものだ。
10年以上前だろうか。一度だけGペンを使ってみたのだけれど、うまく線が描けず、断念したのだった。インクをつけすぎてしまったりしても、ぼたぼた落ちてしまったりしてダメなのだ。
あとペン先がやたら鋭利なので、画用紙に引っかかってしまい、破れたりする。力加減も角度も難しかった。
なので僕はサインペンのような、インク内蔵式のペンを使って絵を描いているのだが、これはまあ安定して線を描ける。ペン先と紙の角度なんかも気にしなくていいし、本当に普通に使える。
ただ問題はあって、インクの減りが早いし、残量を見ることができないのだ。基本的には使い捨てとなる。
「この間買ったばかりジャン」
画材屋さんに行ってペンを買う僕を見て、奥さんはいつもそう言う。
「もうインクがないんだよ」
「じゃあこういうの使えヨ。漫画家はこういうの使うダロ?」
そうして奥さんが指を差した先に、Gペンとインクがあって、
「前に買ってダメだったんだよ。こういうのは使うのが難しい」
「練習シロヨ」
こんなハートフルなやりとりがあって、渋々買ったのだった。
感想、めっちゃいい
さっそく帰宅して、試してみたのだけれど、これは驚くほどに本当に使いやすかった。
「は?……は?」
2回、「は」と言ったと思う。びっくりするくらい、スラスラ描けた。
「なんだよ描けるんじゃん嘘ツキ」
隣で見ていた奥さんに言われる。
「い、いや、10年前に買った時は描けなかったんだって。まじで線とか掠れたりさ!インクがぼたぼた、たれちゃったり!」
本当に10年前はなんだったんだろうかと思うくらい、気持ちよく描くことができた。
まあおそらく、10年という期間、僕は絵を描き続けてきているので、なんというか
「こう描けば多分こういう線が引ける」
というのが、体に染み付いたのだと思う。10年前の僕には、その経験も技術もなかったのだ。
インクの減りも遅いし、ガラスの容器に入っているから残量もわかるし。コスパも良いぞ!ということで、かとうだいすけ、Gペンデビューしましたぞ、という報告でした。
漫画家になるわけでは…多分ないと思う。けど、四コマ漫画はちょっと描きたいと思っている。