見出し画像

元気がないサスペンダーじいじに   マル秘作戦「好奇心ホイホイ」① 

最近、サスペンダーじいじが、
元気ないことが気になっていた。

数年前までは、
夕飯前に蛍光ベルトを肩からかけ、
足腰が弱らないようにと
一生懸命歩いていたが、最近は
回覧板をお隣にとどけることさえ、
億劫がっている。

先日、眼科の定期健診に付き添ったときのこと
診察後にわたしが
「近い駐車場にとめたから、一緒に歩こう」と
 促しても
「もう歩けないから、病院前の玄関で待つ」という。
「近いのになあ、歩いた方がいいのになあ」
と言ったが、まったく歩く気がなく、動かない。
「そうか、しょうがないね」と
 ここは父の言う通りにしたものの
 実は、私、この日に決行しようとおもっていた
 マル秘作戦を考えていた。
 名づけて「好奇心ホイホイ」

わたしたちが住む場所から車でおよそ1時間
妙高の関山というところに
期間限定で、秘仏公開している神社の情報を知って、
ピンときたのだ。


サスペンダーじいじの専門は
化学なのだが
歴史、寺社仏閣については
かなり好きだし、詳しい方だ。

そこで、わたしは考えた。
「関山神社の秘仏公開を見に行こう」
と誘えば、ぜったいに、行くだろう。
 病院の駐車場までは歩きたくなくても
 秘仏公開している神社なら、
 きっと、歩くハズ!
という
サスペンダーじいじの好奇心を
原動力に誘い出し、
少しでも歩いてもらおうという
名付けて「好奇心ホイホイ」だ!
 
 
こういうときは、
サスペンダーじいじの
意欲がないときに
話してしまうと
うまくいくものもうまくいかない。
 
そこで、病院の診察を終えて
ランチを食べたあとあたりに
さりげなく言うのだ。

偶然、父のお蕎麦屋さんが臨時でお休み。
 ますます、神様も味方していると私は感じて

妙高市関山に向かうことを話さず
さりげなく、その途中にある他のお蕎麦屋さんを提案する。
(※サスペンダーじいじは週3でもそばがいい!という無類のそば好き)

そこで、おなか一杯になったところで
実はさ…関山にね・・・と 
私は、さりげなーく、話し始めた。


いいなと思ったら応援しよう!