見出し画像

勝率9割でプラチナ1達成! 【竜星セフィラエンディミオン】紹介

 はじめまして!
「ツクスト」所属VTuber / バーチャルクリエイターの帯衣青蓮です。

帯衣青蓮(オビエ セイレン)

 2022年3月下旬に活動を開始し、文芸やDCG(デジタルカードゲーム)に関する創造性を刺激するようなコンテンツを提供すべく日々邁進しております。
 これより、どうかお見知り置きいただけますと幸いです。

 Twitter → @Obie_Soren
https://twitter.com/Obie_Soren
 YouTube → https://www.youtube.com/channel/UCNemDeWRcTAfUyli6IRrZmw

 さて、note初めての記事では、私が「遊戯王マスターデュエル」Season3にてプラチナ1を達成した【竜星セフィラエンディミオン】デッキを紹介します。
 こちらは私が考案したデッキではなくOCGにおける既存のアーキタイプですが、デッキとして非常に完成度が高く、これからマスターデュエルを始める、デッキを組み始めるという方にもおすすめのデッキとなっております。それゆえ是非とも紹介したいということで、こうして筆を執りました。

 プラチナ1到達時の実績
  61戦 54勝 7敗 (うちデュエル開始時のタイムアウト1回)

 レシピ

プラ1到達時の最終構築

 「セフィラ」の中でも「竜星」系カードの能力を主力としており、またデッキを「エンディミオン」で補強しているため、このような名前で呼んでおります。

1. デッキ選択について

  私が『遊戯王マスターデュエル』でやりたいことはデッキビルドです。好きなデッキをたくさん作り、「好きなデッキを作る」という遊び方そのものをコンテンツとして発信することです。
 しかし、好きなデッキを作るということは、必ずしも勝てるデッキを作ることではありません。また、デッキを作るには資産が必要ですから、ランクマッチ報酬を集める手段も必要です。よって、マスターデュエルで最初に作るデッキは「これさえあれば毎シーズン潜れて資産集めが捗ってパーツもデッキビルドに流用できるデッキ」でなければなりませんでした。
 そして、【竜星セフィラエンディミオン】はこの要求を以下の3点を以て満たすことができました。

・収録パックと必要カードが好パフォーマンス

 「セフィラ」カードが収録されているシークレットパックは『呪縛の影糸』です。
 こちらのパックは《エルシャドール・ネフィリム》がパッケージになっているように、「シャドール」デッキとの抱き合わせとなっています。
 「シャドール」は「召喚シャドール」のような実戦デッキにできるほか、デッキ融合《影依融合》や墓地へ送られた際の優秀な効果によって、趣味デッキのエンジンとしても高い汎用性を誇ります。
 単一テーマでないパックを剥くにあたって、『呪縛の影糸』は高パフォーマンスな選択でした。実際、この【竜星セフィラエンディミオン】を完成させた今、「シャドール」のUR・SRも一通り3枚が揃っています。
 そして、このパックから出ない展開用のテーマ外パーツも、《水晶機巧-ハリファイバー》《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》など他の展開デッキでいくらでもお呼ばれが掛かるような汎用パーツが揃っています。
 今後デッキビルダーとして活動するにあたり、【竜星セフィラエンディミオン】は投資して損のない選択といえるでしょう。

・ランクマッチで一生擦れる

 【竜星セフィラエンディミオン】は安定的な展開ルートで、3,4妨害は下らない妨害数を立てることができます。さらに妥協展開と手数で事故や誘発にも強く、後攻でも生半可な盤面は貫通して先攻と同じようなパワーを押し付けることができます。
 とりあえず、このデッキさえあればランクマッチはとうぶん不自由しないだろうと考えられました。

・ミッション適性が高い

 【竜星セフィラエンディミオン】では、最終妨害に罠カードが2,3枚絡みます。
 Pデッキであり、かつサーチ魔法を多用するので、魔法の使用数も稼げます。
 展開系デッキなので特殊召喚回数も稼げますし、《覇王眷竜ダークヴルム》など墓地からの特殊召喚を行うカードも一定数入っています。
 このように多彩なカードを使用することにより、ランクマッチミッションの要求も効率よく満たすことができるのです。

2. 【竜星セフィラエンディミオン】デッキの特徴

 デッキ内容の紹介に先立って、このデッキの特徴を3つの要素で示しておきます。

・先行展開系デッキである

 まず、【竜星セフィラエンディミオン】はいわゆる「先攻展開系」デッキです。
 リンク召喚からリクルートやトークン生成を絡めてシンクロモンスターを呼び出し、複数の妨害カードで最終盤面を固めます。
 最終的には多くて5,6妨害くらいになるので、対面の印象は【宣告者ドライトロン】に近いかもしれません。

・多彩で分散した妨害

  しかし、【宣告者ドライトロン】と異なる部分もあります。
 「妨害が分散する」、「一部妨害がカウンター罠である」、「除去妨害が絡む」などです。
 1妨害を担うのが1枚のカードであり、また前と後ろ(モンスターと罠)に妨害札が分かれているため、壊獣・一滴・結界波だけ、羽根箒・リブートだけで妨害盤面が壊滅するということがありません。
 さらに、カウンター罠はスペルスピードが3であるため、PSYフレームや既に盤面に存在する無効効果系モンスター等にも止められずに打ち消しを行うことができます。
 また、除去妨害を構えることができると、単純な打点で超えられる、発動しない効果で解決されるといった状況を回避できる場合があります。

・「再現性」と「誘発ケア」

 加えて、展開系デッキの中でも「再現性」と「誘発ケア」に一定の強みを持っています。
 【竜星セフィラエンディミオン】は基本的に2枚初動(+コスト)といった形になるのですが、この2枚にあたるカードそれぞれに充実したサーチカードが存在しており、2枚を揃えるのがかなり容易になっています。具体的には片側が10枚ほど、もう片側が2パターンで各6枚ほどです。
 また、後者を実現しているのが「エンディミオン」パーツであり、展開序盤から1回のモンスター無効or魔法・罠無効を置くことができます。こちらも詳しくは紹介パートでお話ししましょう。

 では、いよいよ本題に入りましょう。

3. デッキ紹介

以下は、プラチナ1に到達した際の最終的なデッキレシピです。

(こちらのデッキは【竜星セフィラエンディミオン】として公式DB・ニューロンで公開しています。)

 まず、50枚という多めのデッキ枚数が目を引くでしょう。
 デッキを増やすメリットは、「同じ初動がダブらない」「デッキから出さなければならないカードの素引き確率を下げる」です。展開デッキにおいて、ルート上では「デッキから」しか特定カードを出せない場合がある、または手札から出せても手札が減るのは損であるため、デッキに眠らせるというのは重要な考え方です。
 デメリットは初動を引く確率の低下ですが、【竜星セフィラエンディミオン】の強みは初動をサーチで嵩増しできることにあるので、この欠点はケアできます。むしろ、同じ初動が複数入ることになるので、これが固まらないようにデッキを増やしている側面さえあります。

 では、デッキ内容をセクションごとにお話ししましょう。
 このデッキの初動条件は、「召喚権を残してエレクトラム」です。これを実現するための基本的な2枚初動が、

[1]: 《智天の神星龍》+《サーヴァント・オブ・エンディミオン》
[2]: 《智天の神星龍》+墓地《覇王眷竜ダークヴルム》

です。

実際の展開   

(※どちらも辿れるルートは同じですが、バリエーションがあるので2つの動画で少し展開を変えてあります)
(※エンディミルートは闇属性が2面立つので超融合が直撃します)

これを踏まえて、各カードに該当するセクションが、
《智天の神星龍》

10枚

《サーヴァント・オブ・エンディミオン》

6枚

墓地《覇王眷竜ダークヴルム》

7枚
(※手札に来るヴルムはあまりおいしくない)

 《智天の神星龍》は《秘竜星-セフィラシウゴ》をEXデッキに送り、スケールを7にします。
 《サーヴァント・オブ・エンディミオン》は下スケールを担いつつ、P効果で自身を場に出し《創聖魔導王 エンディミオン》または《魔導獣 キングジャッカル》をリクルートします。これが誘発ケアになります。
 《覇王眷竜ダークヴルム》は墓地から蘇生しつつ、下スケールとなる《覇王門零》をサーチします。

 2体のPモンスターで《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》を作り、《DD魔導賢者ケプラー》にアクセス。ここに召喚権を使います。
 いわゆる「ケプラーラミア」という動きで、チューナーを供給し《水晶機巧-ハリファイバー》に繋げます。
 素引き次第ではケプラーラミアに代えて、《クロノグラフ・マジシャン》で手札からチューナーを出力する場合もあります。

以降の展開で使用するのがこれらのカードで、

最終盤面を担うのがこちらのカードです。

(常に全ての妨害が敷けるわけではなく、実際はこの中から取捨選択。
虹光は派生ルートのみ。ジャッカル・創聖はエンディミルートで場に残す。
アウローラドンを残す択などもある)

 最終盤面に《水晶機巧-ハリファイバー》を残した場合、相手ターンにシンクロチューナーを呼び出して相手ターンシンクロを行うことができます。
 これに用いるシンクロチューナーとシンクロ召喚先が以下の通りです。

(正直ワンダーマジシャンはほぼ使ってない)

 妥協プランとしては、《ハリファイバー》が出れば2,3妨害は出力できます。
 ハリプランは無理矢理で組めることも多いですが、ここでは単体初動と召喚権を使わないチューナー出力をセクションとして示しておきます。

(PSYフレームについては後述。)

 ハリ展開の最終盤面は

《ヴァレルロード・S・ドラゴン》+《竜星の九支》(&秘竜星-セフィラシウゴ)+《虹光の宣告者》(ジェット初動を除く)

が目安になります。ご自身でご想像いただいたほうがわかりがいいと思うので、理想展開から連想してみてください。

 また、上記の先攻展開とは別に「ガイザーオトシオヤ」と呼ばれる後攻プランがあります。
 《邪竜星-ガイザー》の効果に相手のカードを要するため後攻専用のプランになり、特に後攻ワンキルとして知られていますが、個人的にあまり好んで用いないので「ガイザーオトシオヤ」のために採用しているセクションだけ示しておきます。

 以下のカードはスケール調整や除去など、補助的な運用をするカードです。

 以下のカードは手札誘発です。
 ただし、これらの誘発の採用理由は「誘発ケア」としての側面を色濃くしています。《灰流うらら》は《増殖するG》、またレアケースですが「PSYフレーム」系に有効です。

4. 《PSYフレームギア・γ》について

 【セフィラ】デッキに特有のカードに、《PSYフレームギア・γ》があります。もちろん直接的に【セフィラ】等のテーマに関連するカードではないのですが、このデッキにおいて一際輝くカードなので、補足しておこうと思います。

マスターデュエルでは準制限、紙では制限

・手札誘発

 言わずもがな、《PSYフレームギア・γ》は手札誘発カードです。
 相手の先攻であれば基本的に自分フィールドにモンスターはいませんから、無条件にモンスター効果を1度止めることができます。
 しかも、ただ止めるだけではありません。しっかり「無効にして破壊する」ので、素材として利用させない、ターン1のない手札効果を咎められる、などの強みを持っています。

・誘発ケア

 このカードが誘発ケアとして十分に機能するのが、【セフィラ】との相性の良さとなっています。
 先述したように【セフィラ】はサーチによって初動を安定させています。そのため、モンスターを展開する前に《灰流うらら》等を受けるウィークポイントがあります。ランクで見かけることはありませんでしたが、《智天の神星龍》も《幽鬼うさぎ》が弱点になります。《増殖するG》も、展開前に飛んでくる誘発です。
 この段階で誘発を打ち消し、さらに「チューナーを含むモンスター2体」を展開できるのが、先攻において誘発ケアとして使う《PSYフレームギア・γ》の強みです。誘発をケアしながら、そのまま最低限ハリ展開に直行できるのです。

・《PSYフレームロード・Ω》

 前項でハリ展開に繋がると書きましたが、2チューナーと6非チューナーなので、8シンクロも行うことができます。
 ここで使うのが《PSYフレームロード・Ω》です。このカードは自身を除外することで、相手の手札1枚を一時的に封じることができます。
 これで相手の2枚目の誘発を抜ける可能性がある、また次の相手ターンに対する1ハンデスとして機能するのはもちろんですが、このカードの強みは「自身を除外する」ことにもあります。
 《覇王眷竜ダークヴルム》の初動を邪魔しないのです。《竜の霊廟》などから入って《PSYフレームギア・γ》を投げた場合は、《ハリファイバー》ではなくこちらを出す択が選択肢に挙がるでしょう。

5. 不採用カード

【竜星セフィラエンディミオン】でしばしば採用されるカードながら、今回の構築には採用していないカードについて少し触れておきます。

《増殖するG》

 展開への抑止、捲り札の確保、手札誘発の連鎖などが目的とされるカードです。
 しかし、誘発を絞っていて先攻に当てるメリットが薄い点、半端なドローでデッキに眠らせたいカードを引きたくない点などから不採用としました。
 チューナーでないのも地味にしょっぱいですね。

《墓穴の指名者》

 誘発ケア、かつ状況次第で妨害になるカードです。
 採用しなかった理由はいくつかありますが、まずURポイントが足りなかった誘発ケア専用になるカードを割り切りました
 《墓穴の指名者》のケア対象は、主に《増殖するG》や《灰流うらら》など「手札から捨てて発動する」モンスターの手札誘発です。しかし実のところ、5,6妨害が成立してしまえば《増殖するG》で20枚以上に膨れた手札も捌き切れてしまうこと、《灰流うらら》は初動ダブりや妥協展開で貫通できることから、誘発ケアは「どうしても」の事象ではないと考えたのです。
 対して致命的になりうる《原始生命態ニビル》には通用せず、ニビルケアや展開役を止められる《エフェクト・ヴェーラー》《無限泡影》のうち後者にも効きません。
 また、何だかんだで《智天の神星龍》を引けない試合や先攻を取れない試合もある中、《墓穴の指名者》はモンスターとして出力することができないため事故の元になり、また相手の先攻に対して妨害にならないため、優先度を下げるに至りました。残ったカードは《PSYフレームギア・γ》と《灰流うらら》で、どちらもチューナーとしてハリ展開に絡めることができます(それでもうららは2枚に抑えています)。
 つまるところ、この構築に残った誘発ケアは何かのついでや妥協展開に流用可能など、「そのためだけ」にならないカードとなっているわけです。
(伏せて妨害になるという点に関しては、強い流れだと魔法罠ゾーンが埋まって伏せる余地がないことから、妨害として考慮しがたいという解釈に至りました。)

《メタファイズ・ホルス・ドラゴン》

作ったら無料パックでもう1枚引いた

 ゴールド帯あたりまで入れていましたが、全然使わないので抜きました。
 正直よくわからないです。後攻展開とかでコントロール取って《ヴァレルソード》にしたり無効で盤面妨害ケアしたりするのかな……?
 《シューティング・ライザー・ドラゴン》辺りとセット採用してレベルを調整できるようにするともっと出るのかもしれないです。
 この枠には代わりに別のシンクロを採用することになるのですが、こいつがめちゃくちゃ強かったので後悔はないです。そのカードで勝った試合の方が多いです。

 そのカードとは、

5.5. 《サテライト・ウォリアー》

作ったら無料パックでもう1枚引いた

 こいつがめちゃくちゃ強い。
 《ハリファイバー》から《フォーミュラ・シンクロン》を出して、《シウゴ》とシンクロして《ショウフク》か《サベージ》とシンクロして《サテライト》の択を作ります。
 《サベージ》を失うことで返しのターンの妨害が1つ減ることになりますが、それと天秤にかけても有り余る強さです。
 ルートで使用した《ボウテンコウ》と素材の《フォーミュラ》《サベージ》でだいたい3枚のシンクロが墓地にあるので、3面除去として機能します。これにより、セットエンドを許しません。実質的にこちらのターンに持ち込まれる妨害を3枚もなかったことにできるので、対面次第では明らかに《サベージ》より強力です。そのターン既に打ち消しを切らせた無効系モンスターに対しても、こちらのターンに持ち込ませずに対処可能です。
 さらに、除去したカードにつき1000の打点上昇というパワーカードっぷり。4500,5500程度の打点が出て、返しのターンの討ち漏らしもぐんと無くなります。
 また《シウゴ》を素材にしないことで、《九支》や《星戦》で破壊して後続のサーチに使えるようになります。

6.おわりに

 以上が私の使用した【竜星セフィラエンディミオン】の紹介となります。
 汎用カードや展開デッキの基礎、初動と出力の考え方など、これから『遊戯王マスターデュエル』でオリジナルデッキを組むにあたっての基礎となる要素が詰まっておりますので、これからゲームを始める初デッキを組むという方はぜひご一考してみてはいかがでしょうか。(こんなのが下ランクで流行ったら地獄だが……)

 本note、その他「帯衣 青蓮」のインターネットコンテンツでは、DCG分野においてもクリエイティブな楽しみ方の手助けになるような情報を発信してまいります。
 是非noteおよびTwitterのフォローYouTubeのチャンネル登録をして応援してください!

 Twitter → @Obie_Soren
https://twitter.com/Obie_Soren
 YouTube → https://www.youtube.com/channel/UCNemDeWRcTAfUyli6IRrZmw

いいなと思ったら応援しよう!