新型出生前診断と妊活のはなし
新型出生前診断、って知っていますか?
母体の血液をもとに赤ちゃんの遺伝子異常を確認することができる出生前診断です。
NIPTとも言います。
その陽性的中率はかなり高く、ダウン症候群であれば90%以上と高精度ですが、確定診断には羊水検査をしなければなりません。
この新型出生前診断が世に出たときはすごく画期的だと思いました。
リスクのある羊水検査でなくとも遺伝子異常が分かるのだから、赤ちゃんを受け入れる環境や心の準備ができるようになると思ったんです。
ただ、結婚して子どもが欲しいと思って妊活を始めたら、本当にNIPTの技術は良いものなのかな?と思うようになりました。
今、頑張っているのだけどなかなか授からなくて、毎月落ち込んで泣いてを繰り返していて、
友達や旦那の周囲で妊娠したとか子どもが生まれたとか聞くと素直に喜べない捻くれた自分がいて、
そんなわたしが、もしようやく妊娠したときに、
NIPTを受けようと思うのだろうか、と。
知る権利と知らないでいる権利。
どっちを取るのかなぁって。
たまたま職場でその話題になったときに、40代の先輩は迷わず受けると言いました。
年齢的なものもあるし、この歳で障害のある子を育てることができるか迷うからと。
一方で、絶対に受けないという先輩もいました。
障害があろうがなかろうが自分の子どもに変わりはないし、妊娠自体奇跡みたいなものだからと。
わたしは多分、迷った末に受けないと思います。
妊活だけでこれだけ悩んで心身共にすり減らしているのに、やっと妊娠したときに、染色体異常があるかないかだけでは妊娠を継続するかどうか決められないと思うから。
この前、1年頑張って妊娠しなかったら不妊治療をするかしないかという話をしたときに、旦那はしないと言いました。
二人でも良いじゃんって。
ただ、わたしはそれすらも決められません。
不妊治療を始めたらダメだったときに諦めがつかなくなると思う一方で、今の技術で可能性があるのならば試しても良いのではないかとも思う自分がいて。
技術の進歩は色々な選択肢を与えてくれます。
でも一方でそれ相応の悩みも増えた。
何が正しくて何が間違っている、ということは何もないのだけど、
不妊とか、障害の有無とか、本当は知らなくて良いことなのかもなぁ。