人と深く関わる仕事って時々つらくなる
多分、重い話になるので、スルーでいいです。
医療現場で働いていると、当然だけど悲しい別れがたくさんあります。
その悲しみ一つ一つに涙していたら涙が先に枯れてしまうんじゃないかと、時々思う。
そして、その度に人の死なない仕事がしたいと思うのだけど、一人一人の人生に寄り添いながら深く関わることのできるこの仕事が大好きで、なかなか手放す勇気もないままに今日に至ります。
「つい頼っちゃうんです」
「あなたのことが大好きだから、会えると嬉しいの」
「あなたの顔を見ると安心する」
「いつも親切にしてくれてありがとう」
「あなたにはつい色々話したくなるのよ」
そんな優しい言葉をかけてくれる人がたくさんいて、命が尽きる最期の瞬間まで関わり続けたいと言ってくれる人がいて、
大事な人生の大事な時間を、私と関わることに使ってくれる人たちがいることが、どれだけ幸せなことかと思い知らされるのです。
「あなたの声を天国に持っていきたいから、何かメッセージ吹き込んでよ」
そう言って私にラジカセのマイクを向けた人がいました。
録音したカセットテープを棺桶に入れてもらうからって。
そして、私宛のメッセージを吹き込んでおくから、死んだら家族に送らせるから聴いて、とも言われました。
いつも明るくて、ユーモラスで、「ありがとう」って笑顔を向けてくれるその人が私も大好きで、
もうお喋りできないんだぁって思ったら、途轍もなく寂しくなった。
悲しみもあるけど、寂しさで涙が出てきた。
あまり深い付き合いをすると、上手にお別れできなくなるってわかっているんだけど、どうしてもそれができなくて。
上手い距離感を保たないと自分が潰れることもわかっているのだけど。
まだまだ、私にはできなさそうです。
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