「断捨離」は、とりあえず「断」だけやってみる
私が初めて断捨離の本を読んだ時の感想は、
「ハードルが高すぎて私には無理そう・・・」
でした。汚実家出身の私には、ミニマリストなんて夢のまた夢です。そんな簡単にモノが捨てられたら苦労しません。モノが捨てられないから悩んでいるのです。
断捨離とは、不要なものを捨てて物への執着を手放し、身軽で快適な生活を目指す考え方です。ヨガの「断行(だんぎょう)」「捨行(しゃぎょう)」「離行(りぎょう)」という3つの考え方に基づいています。
また、単に物を捨てるだけでなく、生活全体を見直すことが大切とされています。身の回りのものを整理することで、心や時間の余裕が生まれ、気持ちのゆとりや良好な人間関係などにつながると言われています。
このように「断捨離」=「モノを捨てること」というイメージがあると思いますが、それが出来たら苦労しないよ!という方のために、まずは100パーセントを目指さなくてもいいから、初めの第一歩としてまずやってみてほしいことをお伝えします。
「買う」行為をやめる
まずは「減らす」のではなく「増やさない」=「買わない」生活をやってみましょう。
家にモノが多い人というのは、買わなくてもいいものまでつい買ってしまう癖がついてしまっているので、まずはそれを「断つ」ことが第一歩です。洋服・コスメ・スキンケア・日用品・食品など、あらゆるモノを買わずに、今家にあるものだけで、それらを「使い切る」つもりでしばらく過ごしてみてください。
以下は、妹の家を片付けていた時の話です。
1.大量の食品ストック
戸棚の奥から、業務スーパーで買った特大サイズの乾燥わかめが出てきました。その直前にもドラックストアで乾燥わかめを追加で買っていた妹は「そんなところにあったんだ」と言っていました。
他にも、クックドゥなどの合わせ調味料類も大量にストックしてあり、冷凍庫・冷蔵庫の奥に眠っている食材を使えば、おそらく1週間くらいは何も買い足さないで持つんじゃないかと思いました。
2.ため込んだ化粧品サンプル
小分けになった化粧品サンプルが洗面所にたくさん置かれていました。「旅行のときに使うから」と言っていましたが、「いや、何回旅行に行く予定があるねん!」とツッコんでしまいました。「いつか使う」の「いつか」を待って古くなってしまうより、新鮮なうちに使ってしまう方が賢明です。旅行で必要になったらその時に買いましょう。
3.使い切ってないハンドクリーム・リップクリーム
部屋のあちこちから出てくる出てくる、使いかけのハンドクリームやリップクリームたち。「新商品があるとつい買っちゃうんだよね〜」とのこと。一つ一つは高くないですが、そのちょっとした小物たちが、家が片付かない原因になっています。どんなものでも使い切ってから新しいものを買うことを徹底してください。化粧品やスキンケアも同じです。
4.二度と着ることのないセーター
買ったばかりのブランドショップの紙袋が玄関に置かれていました。中身はセーターとコート。でもクローゼットや押し入れは、大量の衣類で溢れてかえっています。「今持っている洋服で十分じゃないの?」と聞くと、「シーズンごとに新しいのが欲しくなるし、セールで安かったから」だそうです。「じゃあ古いやつを捨ててから買えよ」と秒でツッコんだのは言うまでもありません。
5.あちこちから発掘されるティッシュの箱
なぜか家のあちこちから、ティッシュ箱が出てきました。それも1個単体のものだけではなく、ビニールが中途半端に破られ数個まとまった状態のものが3セットもあり「なんでこんなにティッシュがあるの?」と聞くと「安い時に買っている」だそうです。ストックの定位置も決まっておらず「必要だから買う」のではなく「安いから買う」癖がついてしまっていると、家が散らかるのは当然です。
減らすのが難しいなら増やさない=買わない
以上はあくまで一部の例ですが、思い当たることや似たような経験をしていませんか?家が片付いていないと、ストックの把握が難しくなります。把握できないから追加で買ってしまうという負のループです。そもそも賞味期限までに食べきれない・使いきれない量のストックは、それだけ無駄に場所をとってしまいます。
まずは「最低限のものしか買わない」ことを意識して実践してみてください。すると自然にモノを減らしていけるようになるかもしれません。