今の事務所の”課題”を3つピックアップする
業務改善とは何か
業務改善、たまに業務カイゼンとカタカナで書かれることもあるが、読者の皆さまはどのようなイメージを持たれるだろうか。
例えば、いつもキャビネットの中に入れている書類を、使う頻度が高いからデスクの上に移して取りやすいようにした、これも重要な簡単に行える身近な業務改善だと私は考える。
今回は自分の強みを生かして、デジタル的アプローチでの業務改善を考えてみよう。
業務改善の肝はいかに周囲を巻き込めか、だ。
せっかく作ったのに誰も使えない仕組みじゃないと意味がない。
事務所メンバーの考える「課題」は…?
チームメンバーの紹介
Aさん(上司)…ひとつ前の投稿にも登場した寡黙な方
Bさん(同僚)…同じ部署に所属しており、私と歳も近い。思ったことは素直に言ってくれる
Cさん…(横の部署の先輩)…業務の根本まで関わることは少ないが、共通業務は多く、関わることは少なくない。
Dさん…(横の部署の同僚)…他愛のない話はよくするが、業務に直接的なかかわりがあることは少ない。中学生の子供がいる。
課題① 残業時間に関して
人員が足りない…
インタビューを行った4名に共通して出た課題は"人員不足による残業の多さ!”
人が入らないことをここで意見しても会社に対する愚痴…ご意見になりかねない為控えるが、どの程度不足かというと、ここ1年で担当者が3人抜けて、補充が新入社員1名。頭数で純粋に2減である。
Aさん「シフト作成が自動化出来たらいいんじゃないかな、毎月発生する業務だし、それなりに時間もかかる。もし作れれば水平展開できるかもしれない」
Bさん「レシート集計業務を効率化できないかな。金額を計算するだけでも膨大な量で、単純作業に時間が取られてしまう」
解決策
両者の悩みそれぞれにデジタル的アプローチが出来ると感じる。
◆Aさんのシフト作成の悩みは、一定の条件(例:5連勤以上にしない、遅番の次の日が早番にならないようにする)で動作するソフトウェアを開発すれば解決できそうだが、現時点にて私が持ち合わせる知識の中で確実に解決する手法が分からない。(VBAで無理やり実現させる、機械学習でシフトを勉強させてパターンから当てはめる、などが実現可能か…?)
◆Bさんの悩みは、OCR技術を用いて解決できそうだ。しかし、大きさもバラバラのレシートを1枚1枚スキャンするのはどうしたらよいのか、結局1枚1枚人がスキャンするなら、手打ちで入れていっても手間は変わらない気もする。
課題② フリーデスクの悩み
誰がどこに座っているか分からない
私の事務所は、1年ほど前からフリーデスク制が導入されている。
出勤日ごとに向かいになる人の顔が変わり、色々な人とコミュニケーションを取れるメリットがあるので、コミュニケーション重視の職場の方は導入を検討してみても面白いかもしれない。一方でこのようなデメリットも聞かれる。
Aさん「フリーデスクだと、誰が出勤してるかぱっと見分かりづらいよね、これまではその人の座席を見ればPCが開いてあるかとかで分かったんだけど…」
Dさん「翌日朝一で頼みたい仕事がある時の使え方が難しい、Teamsで送るとPC準備があるから朝一では確認しづらいよね」
解決策
◆Aさんの悩みは。PowerAutomateの活用が考えられそうだ。
朝来たら当日出勤者のリストがTeamsで送られてくる、これだけでも「お昼からCさんが来るなら、X案件の話をしようかな、それまでに先方にコンタクトを取ってもう少し情報を引き出そう」のように従来のタスク進行が変わるきっかけになりそうだ。
◆Dさんの悩みも上述の解決策と紐づけられそうだ。しかし、朝一に目が入る仕組み+デジタル的アプローチとなるとモニター等の出力装置を事務所に設置する必要がありそう。
解決策の1つだとは思うが、これは費用も発生することなので、いったん今回の解決策の検討からは外すこととしよう
課題③ 情報量が多い
メールが多すぎる…
例えば私の場合、平日に受信するメールは多い日で50件にも及ぶ。
そのうち私が対応しないといけないのは5件程度で、10倍もの”情報共有メール”が流れていることになる。
Cさん「メールが多すぎてメールチェックだけでも時間がかかる、振り分け設定は昔してたけど、やめちゃったな」
私「着信がありました、電話を掛けた方は改めて架電お願いします、メールはいらないのでは…。違うツールで共有できそうだ」
解決策
結論からお伝えすると、フィルターでの振り分け前に、メールを減らすことが重要そうだ。
私は、メールの振り分け設定は諸刃の剣だと考えている。
実際に私は振り分け機能をかなり細分化しているほうで、「受信箱」には自分のアドレスが入ったメールだけが届く。
つまり、全社や事務所全体に向けて発信されるメーリングリストは受信箱に入らないようにしているのだ。
理由は、全体発信されるメールは情報共有が多く、対応が必要な情報が無いことが多いからなのだが、たまに返信要の重要なメールが紛れ込んでいることもある。
受信箱からメールを返す私は、そのメールが返信漏れにつながってしまう。故に諸刃の剣なのである。
まとめ
事務所の課題を聞いてみた結果、「確かに!それは気付かなかった」と思う新発想はなかった。
少し残念だと思う一方、私が思う課題と事務所のチームメンバーが考える課題の方向はおおむね同じ方向を向いているということが認識できた。
デジタル的アプローチを行うことは伝えずに出てきた課題点なので、デジタルを用いた解決を前提とした課題ではなく、結果としてデジタル、を実行できそうだ。