「東北の旅」6 横手赤鼻死闘編(完結)
5.2。15時過ぎ横手市到着。目的は横手焼きそばと、近くの十文字ラーメン。
横手駅前を散策するが人っ子ひとり歩いていない。
横手焼きそばの人気店を探してウロつくがどこのお店も閉まっていた。
昼なのに…
焼きそば提供店の駅前の居酒屋さんだけ開いてた。
昼なのに!
意を決し入店。カウンターの中におばちゃん1人、端の席に作業服の紳士。(刺激を避ける為写真ナシ)
紳士、昼からご機嫌で何か白い物を飲んでいる。酒を牛乳で割った物か。
鼻がドス赤いので何かを感じ、距離を取る。
おばちゃんに焼きそばを注文すると「どっから来た?」と。
「石川県だ」と答える。
おば、紳士「遠くから来たな(方言)」と。
コレがきっかけで紳士がガンガン話しかけてくるが、キツめの方言と泥酔具合で余り聞き取れない。
「カミさんが七尾市の出身」的な話らしいが、ひょっとしたら違うかもしれないので「へぇ〜」等の当たり障りの無いリアクションでやり過ごす。
これは政治なのだ。
そうこうしてる内にブツが。普通のとの違いは目玉焼きが乗ってて、肉が挽肉、紅生姜でなくて福神漬、キャベツの千切り付きくらいか…それらを混ぜて食えとの事。
うん、美味い。まぁ焼きそばだもの。
紳士の話が「俺の苗字は七尾だ」に緩やかに変化した。己の政治力を駆使して食べながら聞く。
赤い鼻で白い飲み物をご機嫌でクイクイ飲んでいる。
その後、紳士は「昔のヤンチャ話」を少し話して、グイッと白い飲み物を飲み干した。
手酌で牛乳をドクドク注いで「俺は武家の出だ」的な新章に突入したので、店を出ることに。
シラフで聞くには限界がある。しかも酒ではなかった…恐ろしい街…
結構な満腹感の為、十文字のラーメンは断念。
家に向かって進むだか戻るだかするが、山形県でダウン。スーパー、温泉に寄って新潟と山形の県境でもう一泊する。
翌朝強烈な思い出を反芻しながら新潟の豊栄でソバ吸って帰った。
こうして旅は終わった…五泊六日、2000キロ超えの壮大な旅だった。
前日の「軽い運動」のせいか風邪をひいてしまった…
咳込んだ後、エクトプラズムみたいなモノが出て大変ビビった。
東北楽しかったな…また行こう…
完 (2019年)