「死んでも~」なんて言うもんじゃない
私は今日、第一言語である日本語で大きな失言をした。
大喜利や漫才が大好きだけど、日常のマナーは心得ているつもりだ。
子供にパンはパンでも食べられないパンは?と謎々を出されたなら「うーん」と悩む素振りをみせる。謎々を楽しめるのは子供のうちだけだ。
ブルベの人にブルベだって言うのはいい事だけどイエベの人にイエベだと言うのはよした方がいい。すなわち、ブルベ/イエベは「うーん」と悩んだうえで択一する。
ネクタイやネイルを替えた人には悩む事なく「前の好きでしたけどそっちの方がいいですね」と言う。
英文は形容詞や副詞をマシマシにして自分の視点をなるべく独特にみせた方が注意を引けるけど、日文はなるべく端的に書く。
英語を話す時は頻繁にassholeと言うけど、日本語ではあまり御尻の穴と言わない方がいい。もとい、なぜか日本語ではTPOを慮る事なくファックと叫んでも全然オッケー。
やっぱり大人になってまで謎々を出してくる人はヘンだし、大人が謎々を出してきたら無視していい。
これだけの常識人でも、深追いをしすぎて失敗をする事がある。例をあげれば、
「○○さんはブルベだもんね」といって、「まーねー😏😏」と相手を喜ばせた。そこでやめておけばいいものを、「そうそう田中みな実みたいだなって思うよ、ふとしたー」「田中みな実はイエベです😡😡😡」ってこれ、日文じゃん―
要するに、
「死んでも間に合います!」
と今日言ってしまった。
なんて事ない業務連絡だった。「AM7:34新横浜発の新幹線を予約しました」
「承知致しました。ありがとうございます。」で済む返事に↑を足した。わざわざ御道化た。
何故私がこんなにも悔いているのか?
死んでも間に合うと言っていた私が待ち合わせ場所に30分前には余裕で立っているのに、先方が話しかけてもうんともすんとも言わないのはなーぜだ?
そ、死んでいるかもしれないよねーー🙄
「おはようございます鳩尾さん本当に御早いですね!」
ん?「どーしました?」「みぞ―」「鳩尾さん!?」
「誰かこっち来てくれ!」「早く早く!」
間に合っちゃったから死んでるーーーー
そんな事になりたくない。死にたくない。新横で朝の7時に死にたくない。
これって、…私の頭の悪い解釈のせいかもしれないけど…私があんな御道化た事を言ったばかりに、私が間に合った時点で私が死んでいる可能性が50%に跳ね上がるという事だよね。
ギリギリの間に合いだったとしてもだよね。
7:28に滑り込んだと思ったら、業界でも滑り込みオプションに強いと噂の滑り込み系殺し屋が滑り込みで現れて、滑り込みであの先っちょに筒がついた殺し屋っぽい鉄砲でプスプスッて私を撃って滑り込みで新幹線に乗って逃げて行くのかもしれない。
ファアアアアアアアアアック。
「死んでも間に合うってのは比喩です。実際に死ぬつもりは―」なんて金曜深夜にメールするのはおかしい。酔っぱらっていると思われるし酔っぱらっている。かと言って遅刻するわけにもいかない。
御尻の穴が四次元ポケットだったなら今すぐ削り取って壁に投げつけてそこに飛び込んで昼間の自分を止めに行きたい。
死んでも~なんて言うもんじゃない。
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